スタートアップ スクリプト

3ds Max を初めて起動するときには、MAXScript は起動スクリプト ファイルを検索し、検出した起動スクリプトを自動的にロードおよび実行します。

この機能は、常に使用する関数ライブラリを事前にロードしておく場合、カスタム UI 設定を行う場合、スクリプト プラグインを定義する場合、またはスクリプト ユーティリティ ロールアウトをロードする場合などに便利です。

MAXScript は、最初に ui¥macroscripts フォルダのマクロスクリプト(MCR)ファイルを検索します。マクロスクリプト定義はこの時点でコンパイルされません。定義されているマクロスクリプトを識別するためにスキャンされるだけです。

MAXScript は次にプラグイン パス フォルダ([システム パスを設定](Configure System Paths)ダイアログ ボックスおよび[ユーザ パスを設定](Configure User Paths)ダイアログ ボックスで指定されている)で MS、MSE、および MZP ファイルを検索し、そのサブフォルダを検索し、これらのファイルをコンパイルします。基本シーンおよびユーザ インタフェースはこの時点で作成されていないため、これらのファイルでビューポート コマンドまたはシーン コマンドは実行されません。これらのファイルは、スクリプト プラグインおよびユーティリティ機能として最初に定義する必要があります。

ui¥macroscripts フォルダの読み込み時に定義されるマクロスクリプトで使用されるユーティリティ機能は、これらのフォルダのいずれかにある .ms または .mse ファイルで定義される必要があります。入れ子になっているフォルダ名を括弧で囲むと、そのフォルダがスキャンされないようにすることができます。たとえば、「(old-versions)」のように指定すると、フォルダ ベースのグループでスクリプトを有効または無効にできます。

この時点で、3ds Max は基本シーンとユーザ インタフェースを作成します。ユーザ インタフェースのボタンで使用されるマクロは、この時点でコンパイルされます。

次の起動スクリプト ファイルの自動ロードは、[基本設定](Preferences)ダイアログ ボックスの[MAXScript]ページにある[MAXScript オート スタート](Auto Start MAXScript)オプションをオフにすると、非アクティブにすることができます。これについては『MAXScript の基本設定』で解説しています。

MAXScript は、最初に次のフォルダを順番に検索して startup.ms という名前のファイルを見つけます。

  1. [ユーザ パスを設定](Configure User Paths)ダイアログ ボックス [ファイル I/O](File I/O)で定義されているスクリプト フォルダ
  2. [システム パスの設定](Configure System Paths)ダイアログ ボックスで定義されている起動スクリプト フォルダ
  3. 3ds Max 実行可能メイン ディレクトリ
  4. Windows システム フォルダ(system32)
  5. Windows フォルダ
  6. PATH 環境変数のリストに表示されているフォルダ

MAXScript は最初に startup.ms が見つかったところで検索を停止します。

次に、MAXScript は[システム パスの設定](Configure System Paths)ダイアログ ボックスで定義されている Startup Scripts フォルダおよびそれらのフォルダ内で入れ子になっているフォルダで、.ms.mse、および .mzp スクリプト ファイルを繰り返しスキャンし、それらをロードします。このとき、startup.ms という名前のスクリプト ファイルは無視されます。入れ子になっているフォルダ名を括弧で囲むと、そのフォルダがスキャンされないようにすることができます。たとえば、「(old-versions)」のように指定すると、フォルダ ベースのグループでスクリプトを有効または無効にできます。

コマンド ラインで実行するスクリプトを指定した場合(-U MAXScript script_name)、スクリプトはこの時点で実行されます。詳細は、『MAXScript ヘルプ』の「コマンド ラインからのスクリプトの実行」を参照してください。