スライドする足跡

モーション キャプチャ データとマーカー データは、通常は各フレームにキーがあります。モーション キャプチャ データをフィルタリングすると、キーの数が減少し、モーション データの変更やカスタマイズが簡単に行えます。読み込んだモーション キャプチャ データを最適化して、BIP ファイルを保存すれば、独自のライブラリを作成できます。このライブラリは、他のキャラクタで使用したり、モーション フロー モードで長いスクリプトに組み込むことができます。Physique によりメッシュを付加されていない Biped を使用してください。データを読み込み、目的に合わせて調整し、BIP ファイルとして保存します。また、標準の BIP ファイルに対してこのフィルタリング処理を実行することで、ループを作成したり、フリーフォームのアニメーションから足跡を抽出することも可能です。

モーション キャプチャの読み込み

足跡のモーション キャプチャは、[モーション キャプチャ変換パラメータ](Motion Capture Conversion Parameters)ダイアログ ボックスの[スライドの許容範囲](Sliding Tolerance)および[スライドの角度](Sliding Angle)コントロールを使用してモーション キャプチャ データを読み込むときに、自動的にオンになります。

[足跡の抽出](Footstep Extraction)領域

モーション キャプチャを変換するときに[足跡の抽出](Footstep Extraction)がオンである場合には、以下のオプションが有効になります。

抽出の許容パラメータ

足跡の抽出の感度を設定します。Biped は、足跡があるかどうか判断するために、[抽出の許容パラメータ](Extraction Tolerance)の値によって設定された距離を超えて足が移動しないかどうかチェックします。値が小さいほど感度が高くなり、抽出される足跡の数が増えます。この値は、足の長さに対するパーセントです。

既定値は 0.15 です。生成される足跡の数が多すぎる場合は、この値を 0.2 または 0.25 にしてください。

スライドの距離

位置の許容範囲に達したとき、スライドする足跡を作成します。この値は、足の長さに対するパーセントです。既定値は 100.0 で、足がそれ自体の長さだけスライドしないと、スライドする足跡は作成されません。

スライドする足を含むモーション キャプチャ ファイルには、このオプションを使用してください。スライドする足跡を手動で作成するには、(Biped の足が初めて足跡に触れる)「タッチ」状態キーの位置で、Biped の足に対して[IK ブレンド](IK Blend) 0 に設定します。

注: スライドする足跡には、中央を通る線が表示されます。
スライドの角度

回転の許容範囲に達したとき、スライドする足跡を作成します。この値の単位は度です。既定値は 360 度で、足が完全に 1 回転すると、スライドする足跡が作成されます。

ダンスの動作のような、基点となる足を含むモーション キャプチャ ファイルには、このオプションを使用してください。

注: スライドする足跡には、中央を通る線が表示されます。
許容範囲内の足跡の抽出のみ

Z 軸の許容範囲をオンにします。これらのコントロールは、地面の所定範囲にない足跡を除外します。このオプションは、ホップしたり、野球のボールを投げるなどといったモーションをフィルタリングするときに使用します。このようなモーションでは、足が地面を離れ、固定されることがありますが、その位置は足跡ではありません。

  • [許容範囲](Tolerance) この値は、足の長さに対するパーセントです。
  • [Z レベルから](From Z Level) Z 値(地面)を設定します。
足跡を Z = 0 にフラット化

抽出された足跡を Z = 0 に移動します。抽出された足跡の高さがわずかに違う場合に、このオプションを使って高さをフラットにします。