コマンドラインからレンダリングを行う際は、出力解像度などの基本パラメータから、Backburner ジョブの送信や EXR 形式の指定のような高度な機能まで、さまざまなオプションが有効になるスイッチを追加できます。
コマンドプロンプト ウィンドウのコマンド ライン上で、またはテキスト ファイルのエントリとして、3dsmaxcmd の後に次のスイッチを指定できます。次の表にスイッチとその効果を示します。
冗長レベル 5 では、コマンド ライン レンダリングの出力メッセージの一部として、日付と時刻が両方とも表示されます。このタイムスタンプは、メイン メッセージの後ろのセミコロンに続いて表示されます。経過時間は、フレームの完成を知らせるメッセージの後ろのセミコロンに続いて表示されます。これらのメッセージ内容を、パイプを使ってファイルに出力することができます。そうすれば、区切り文字を設定するだけで、スプレッドシート プログラムの適切な列にメッセージを表示できます。
次の表では、-w: や -h: のように、多くのスイッチの後ろにコロンを付けて表示します。コロン セパレータは省略できます。スペースや等号(=)で代用することもできます。そのため、コマンド ラインは次のようになります。
“c:¥program files¥autodesk¥プログラム フォルダ名¥3dsmaxcmd” -outputName:“c:¥program files¥autodesk¥プログラム フォルダ名¥renderoutput¥myImage.jpg” -w:640 -h:480 “c:¥program files¥autodesk¥プログラム フォルダ名¥scenes¥myscene.max”
“c:¥program files¥autodesk¥プログラム フォルダ名¥3dsmaxcmd” -outputName “c:¥program files¥autodesk¥プログラム フォルダ名¥renderoutput¥myImage.jpg” -w 640 -h 480 “c:¥program files¥autodesk¥プログラム フォルダ名¥scenes¥myscene.max”
“c:¥program files¥autodesk¥プログラム フォルダ名¥3dsmaxcmd” -outputName=“c:¥program files¥autodesk¥プログラム フォルダ名¥renderoutput¥myImage.jpg” -w=640 -h=480 “c:¥program files¥autodesk¥プログラム フォルダ名¥scenes¥myscene.max”
これらは同じ結果になります。等号を使用するとコマンドライン ファイルが INI ファイルの様相と似て見えます。
使用するスイッチの多くは、-rfw: や -renderFields: スイッチのような単純なオン/オフ切り替えです。1 や 0 の代わりに、True または False を指定して、その状態を指定することができます。たとえば、指定されたファイル タイプでシーンをレンダリングし、レンダリングされたフレームのウィンドウを表示するには、コマンドラインは次のようになります。
“c:¥program files¥autodesk¥プログラム フォルダ名¥3dsmaxcmd” -outputName=“c:¥program files¥autodesk¥プログラム フォルダ名¥renderoutput¥myImage.jpg” -rfw=true “c:¥program files¥autodesk¥プログラム フォルダ名¥scenes¥myscene.max”
スイッチ | 効果 |
---|---|
-? | これらのスイッチのリストが DOS ウィンドウに表示されます。 |
-x | コマンドラインの例のリストが表示されます。 |
-v:# | 冗長レベルを設定します。# は 0(最も低い冗長レベル)~ 5(最も高い冗長レベル)の整数で置き換えます。 |
@command_file または -cmdFile:command_file | コマンドライン オプションを含む個別のファイルを指定します。 |
-preset:<ファイル名> または -rps:<ファイル名> | レンダリング プリセット ファイルを使用します。<ファイル名>はプリセットファイル名です。 |
-sceneState:<シーン状態ファイル名> | イメージのレンダリングの前に、指定されたシーン ステート ファイルをロードします。 |
-batchRender | [バッチ レンダリング](Batch Render)ダイアログ ボックス内の有効なタスクをすべてレンダリングします。 |
-batchRender:<バッチ レンダリング ファイル名> | <バッチ レンダリング ファイル名>という名前のファイルに記載されているバッチ レンダリング タスクをレンダリングします。 |
-preRenderScript:<ファイル名> または -script:<ファイル名> | プリレンダリング スクリプトを使用します。<ファイル名>はスクリプト ファイル名です。 |
-postRenderScript:<ファイル名> | ポストレンダリング スクリプトを使用します。<ファイル名>はスクリプト ファイル名です。 |
-workPath:<パス名> | ジョブ データ フォルダのルートの場所です。 |
-pathFile:<パス名> | パス設定ファイル(MXP 形式)です。 |
-bitmapPath:<パス名> | (古い機能)追加のビットマップ パスを提供します。複数のパスを入力し、UNC 命名規則を使用することができます。 |
-xrefPath:<パス名> | (古い機能)追加の外部参照パスを指定できます。複数のパスを入力し、UNC 命名規則を使用することができます。 |
-split:<ストリップ、オーバーラップ> | レンダリングをストリップ数、オーバーラップ量を指定して分割します。 |
-strip:<ストリップ、オーバーラップ、ストリップ> | レンダリングをストリップ数、オーバーラップ量、ストリップ番号(1 から開始)を指定して分割します。-split スイッチに似ていますが、このスイッチでは、明確に限定されたストリップをレンダリングできます。
注: ストリップの値は、ジョブを backburner にサブミットする際には影響しません。ジョブはすべてのストリップをレンダリングします。分割とステッチの機能は、ローカル レンダリングのみを対象としています。
|
-stitch:<ストリップ、オーバーラップ> | 指定されたストリップ数、オーバーラップ量を使用してストリップ(上記を参照)をステッチし、これらを 1 つのイメージに結合します。ステッチ機能は、ローカル レンダリングのみを対象としています。 |
-dateFormat:<日付の形式> | 冗長レベル 5 で、メッセージのタイムスタンプで使用する日付の形式を指定します。既定値は、ロケール依存形式です。詳細を表示するには、3dsmaxcmd 3dsvizcmd -x を実行します。 |
-timeFormat:<時刻の形式> | 冗長レベル 5 で、メッセージのタイムスタンプで使用する日時の形式を指定します。既定値は、ロケール依存形式で、24 時間表記です。詳細を表示するには、3dsmaxcmd -x を実行します。 |
スイッチ | 効果 |
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-outputName:<ファイル名> または -o:<ファイル名> | 出力ファイル名とフォーマットを設定します。 |
-camera:<文字列> または -cam:<文字列> | カメラ名を指定します。 |
-width:<整数値> または -w:<整数値> | 出力の幅をピクセルで設定します。 |
-height:<整数値> または -h:<整数値> | 出力の高さをピクセルで設定します。 |
-pixelAspect:<数値> | ピクセル アスペクト比を設定します。 |
-start:<整数値> | レンダリング シーケンスの開始フレームを設定します。
開始フレームが指定されていて、終了フレームが指定されていない場合、最初のフレームのみがレンダリングされます。 |
-end<整数値> | レンダリング シーケンスの終了フレームを設定します。
終了フレームが指定されていて、開始フレームが指定されていない場合、最初のフレームから終了フレームまでがレンダリングされます。 |
-nthFrame<整数値> | フレーム間隔の値を設定します。 |
-frames<文字列> | フレーム リストを指定します。たとえば、(1,3,5-12) や all のようになります。 |
-stillFrame または -sf | 静止フレーム レンダリングであることを示します。フレームに接尾語は付加されません。 |
-imageSequenceFile:<0、1、または 2> | イメージ シーケンス ファイルの作成について指定します。0 は作成しない、1 は .imsq 形式、2 は .ifl 形式で作成します。 |
-gammaCorrection:<1 か 0> | ガンマ補正を切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-gammaValueIn:<数値> | 入力ガンマ値を設定します。 |
-gammaValueOut:<数値> | 出力ガンマ値を設定します。 |
-continueOnError | エラーが発生すると、3ds Max はレンダリングの継続を試みます。 |
-videopostJob:<1 か 0> | ジョブ用に[ビデオ ポスト](Video Post)のオンとオフを切り替えます。 |
スイッチ | 効果 |
---|---|
-showRFW:<1 か 0> または -rfw:<1 か 0> | レンダリングしたフレーム ウィンドウを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-skipRenderedFrames:<1 か 0> | 既存のイメージのスキップを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-videoColorCheck:<1 か 0> | ビデオ カラーのチェックを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-force2Sided:<1 か 0> | 両面レンダリングを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-renderHidden:<1 か 0> | 非表示のレンダリングを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-atmospherics:<1 か 0> | 環境効果の適用を切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-superBlack:<1 か 0> | スーパー ブラックを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-renderFields:<1 か 0> | レンダリング フィールドを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-fieldOrder:偶数または奇数 | フィールドの順序を切り替えます。既定値 = ”奇数”。 |
-displacements:<1 か 0> | ディスプレイスメント マッピングを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-effects:<1 か 0> | レンダリング効果を切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-useAreaLights:<1 か 0> | エリア ライト、エリア シャドウを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-useAdvLight:<1 か 0> | アドバンスド ライティングの使用、不使用を切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-computeAdvLight:<1 か 0> | アドバンスド ライティングの計算を切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-ditherPaletted:<1 か 0> | 出力ディザリング(パレット)を切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-ditherTrueColor:<1 か 0> | 出力ディザリング(トゥルーカラー)を切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-renderElements:<1 か 0> | レンダリング要素(トゥルーカラー)を切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
このスイッチは、ネットワーク レンダリング用にレンダリング ジョブをサブミットすることに関連します。
スイッチ | 効果 |
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-submit[:manager_name] または -s[:manager_name] | ネットワーク レンダリングの特定のマネージャ システムにシーン<ファイル名>をサブミットします。
注: これはコロン セパレータの必要な唯一のスイッチです。
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-port:<整数値> | マネージャ ポート番号を指定します。 |
-netmas:<文字列> | 255.255.255.0 以外のネットワーク マスクを指定します。 |
-jobName:<文字列> | レンダリングするジョブ名を指定します。 |
-priority<整数値> | ジョブの優先度を設定します。 |
-suspended:<1 か 0> | 最初に遅延されるものを切り替えます。“1” = Yes、“0” = No。 |
-writeJobFile | すべてのジョブ設定を XML ファイルに書き出します。MAX ファイルと同じファイル名が使用されます。したがって、たとえば test.max の場合、test.xml という名前になります。 |
-readJobFile:<ファイル名> | すべてのジョブ設定を XML ファイルから読み取ります。 |
-waitLoad:<整数> | 3ds Max のロードを待機する時間(分単位)です。 既定値は 20 です。 |
-waitRender:<整数> | 3ds Max のレンダリングを待機する時間(分単位)です。 既定値は 600 です。 |
-waitUnload:<整数> | 3ds Max のアンロードを待機する時間(分単位)です。 既定値は 10 です。 |
–platform:32 または 64 | シーンをレンダリングするプラットフォーム(32 または 64)です。このスイッチは、シーンを作成時とは異なるプラットフォームでレンダリングしたい場合に使用します。 |
スイッチ | 効果 |
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-BMP_TYPE:2 または 8 | レンダリング中の BMP ファイルのタイプを設定します。2 = ディザ 256、8 = トゥルー カラー 24 ビットです。 |
-JPEG_QUALITY:1 ~ 100 | JPG の品質値を設定します。範囲は 1 ~ 100 です。 |
-JPEG_SMOOTHING:1 ~ 100 | JPG のスムージング値を設定します。範囲は 1 ~ 100 です。 |
-TARGA_COLORDEPTH:16、24 または 32 | TGA ファイルの色深度を設定します。 |
-TARGA_COMPRESSED:<1 か 0> | TGA 圧縮を切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-TARGA_ALPHASPLIT:<1 か 0> | TGA アルファ分割を切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-TARGA_PREMULTALPHA:<1 か 0> | TGA 乗算済みアルファを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-TIF_TYPE:<0、1、2、3、または 4> | TIF タイプを設定します。“0”=モノ、“1”=カラー、“2”=logl、“3”=logluv、“4”= 16 ビット カラー。 |
-TIF_ALPHA:<1 か 0> | TIF ファイルのアルファを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-TIF_COMPRESSION:<1 か 0> | TIF 圧縮を切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-TIF_DPI:<数値> | TIF ファイルのインチあたりドット数(dpi)を設定します。 |
次の各 -RLA_xxxx スイッチについて、対応する -RPF_xxxx オプションがあります。
スイッチ | 効果 |
---|---|
-RLA_COLORDEPTH:8、16 または 32 | RLA カラー ビット深度を設定します。 |
-RLA_ALPHA:<1 か 0> | RLA アルファを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-RLA_PREMULTALPHA:<1 か 0> | RLA 乗算済アルファを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-RLA_DESCRIPTION:<文字列> | RLA 説明(引用符で囲む)を選択できます。 |
-RLA_AUTHOR:<文字列> | RLA 著者(引用符で囲む)を選択できます。 |
-RLA_ZDEPTHCHANNEL:<1 か 0> | RLA Z-深さチャネルを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-RLA_MTLIDCHANNEL:<1 か 0> | RLA マテリアル ID チャネルを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-RLA_OBJECTIDCHANNEL:<1 か 0> | RLA オブジェクト チャネルを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-RLA_UVCHANNEL:<1 か 0> | RLA UV 座標チャネルを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-RLA_NORMALCHANNEL:<1 か 0> | RLA サーフェス法線チャネルを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-RLA_NONCLAMPEDCOLORCHANNEL:<1 か 0> | RLA 未固定カラー チャネルを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
-RLA_COVERAGECHANNEL:<1 か 0> | RLA 適用範囲 チャネルを切り替えます。“1” = オン、“0” = オフ。 |
次の -RPF_xxxx スイッチには、対応する -RLA_xxxx オプションはありません。
スイッチ | 効果 |
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-RPF_NODERENDERIDCHANNEL | RPF ノード レンダリング ID チャネルをオンにします。 |
-RPF_COLORCHANNEL | RPF カラー チャネルをオンにします。 |
-RPF_TRANSPCHANNEL | RPF 透明度チャネルをオンにします。 |
-RPF_VELOCCHANNEL | RPF 速度チャネルをオンにします。 |
-RPF_WEIGHTCHANNEL:<1 か 0> | RPF サブピクセル重みチャネルをオンにします。 |
-RPF_MASKCHANNEL | RPF サブピクセル マスク チャネルをオンにします。 |
スイッチ | 効果 |
---|---|
-EXR_USEEXPONENT | EXR の指数の使用を指定します。 |
-EXR_EXPONENT | EXR 指数の値(小数)を指定します。 |
-EXR_PREMULTALPHA | EXR の乗算済みアルファの使用を指定します。 |
-EXR_ALPHA | EXR のアルファ コンポーネントの保存を指定します。 |
-EXR_RED | EXR の赤コンポーネントの保存を指定します。 |
-EXR_GREEN | EXR の緑コンポーネントの保存を指定します。 |
-EXR_BLUE | EXR の青コンポーネントの保存を指定します。 |
-EXR_BITDEPTH | EXR のメイン出力レイヤのビット深度です(0 は浮動小数、1 はハーフ浮動小数、2 は 8 ビット/チャネル整数)。影響を受けるコンポーネントはコアです。 |
-EXR_USEFRAMENUMDIGITS | EXR のフレーム番号の使用を指定します。 |
-EXR_FRAMENUMDIGITS | EXR のフレーム番号(整数)を指定します。 |
-EXR_COMPRESSIONTYPE | EXR の圧縮タイプを指定します。0 は圧縮なし、1 は RLE、2 は ZIP (1 スキャンライン)、3 は ZIP (16 スキャンライン)、4 は PIZ です。 |
-EXR_USEREALPIX | EXR の RealPix RGB データの使用を指定します。 |