概要 - CAD 標準仕様

標準仕様ファイルを作成して共通のプロパティを定義し、すべての図面ファイルで一貫性を維持できます。標準仕様では、画層や文字スタイルのような、名前の付いたオブジェクトの共通プロパティのセットを定義します。ユーザまたは CAD マネージャは、図面の標準仕様を作成、適用、監査することで一貫性を維持できます。標準仕様を作成することで他のユーザが容易に図面を解釈できるようになるため、特に、多くのメンバーが 1 つの図面の作成に参加する共同作業環境で役立ちます。

標準仕様違反を確認できる名前の付いたオブジェクト

標準仕様を作成できる、名前の付いたオブジェクトは次のとおりです。

標準仕様ファイル

標準仕様を定義し、標準仕様ファイルとして保存します。保存した標準仕様ファイルは、1 つ以上の図面ファイルに関連付けることができます。図面に標準仕様ファイルを関連付けた後は、その図面が標準仕様に適合していることを定期的に確認する必要があります。

標準仕様監査の動作

標準仕様違反について図面を確認すると、指定したタイプの名前の付いた各オブジェクトが、その図面に関連付けられた標準仕様ファイルと照合されます。たとえば、図面内の各画層は、標準仕様ファイルの画層と照合されます。

標準仕様の監査では、次の 2 種類の問題を見つけることができます。

標準仕様に適合しない名前の付いたオブジェクトを修正すると、そのオブジェクトは図面から名前削除されます。標準仕様に適合しないオブジェクトに関連付けられている図面オブジェクトはすべて、ユーザが指定する代替の標準オブジェクトに変換されます。たとえば、標準仕様に適合しない画層 WALL を修正して、標準仕様に適合する画層 ARCH-WALL で置き換えるとします。この例では、[標準仕様を確認]ダイアログ ボックスで[修正]をクリックすると、画層 WALL のすべてのオブジェクトが画層 ARCH-WALL に変換され、画層 WALL は、図面から削除されます。

標準仕様プラグイン

監査処理では、標準仕様プラグインが使用されます。これはプロパティの規則を定義するアプリケーションであり、この規則に基づいて、名前の付いた各オブジェクトが確認されます。画層、寸法スタイル、線種、文字スタイルは、それぞれに対応するプラグインと照合されます。図面に標準仕様違反があるかどうかを確認するときに使用するプラグインを指定できます。また、オートデスクやサードパーティの開発者により、他の図面プロパティを確認するための標準仕様プラグインが製品化される可能性もあります。

画層プラグイン以外のすべてのプラグインでは、名前の付いたオブジェクトのすべてのプロパティが確認されます。画層プラグインを使用すると、次の画層プロパティが確認されます。

画層プラグインを使用すると、次の画層プロパティは確認されません

標準仕様の設定

[CAD 標準仕様の設定]ダイアログ ボックスには、CAD マネージャにとって便利なさまざまな設定があります。このダイアログ ボックスを表示するには、[標準仕様を確認]ダイアログ ボックスか[標準仕様を環境設定]ダイアログ ボックスで[設定]をクリックします。