Maya の UI (ユーザ インタフェース)は MEL と Python のコマンドを使用して構築されています。これらのコマンドは、カスタム ウィジェットと一般的なウィジェットを組み合わせてボタンや入力フィールドを作成します。
Maya 2011 より前のバージョンでは、このようなウィジェットは Linux では Motif、OS X では Carbon といった各プラットフォーム固有のツールキットで実装されていました。Maya 2011 以降、すべてのプラットフォームで Digia の Qt ツールキットを使用して実装します。
ほとんどの開発者にとって、Qt は透過的で特別配慮せずに使用できます。コントロールを変更するには 2011 より前のバージョンのスクリプトを微調整する必要がありますが、ドック可能な UI 要素などの新しい機能によって UI の設計がかなり柔軟になりました。また、loadUI コマンドにより、Qt の Designer ツールを使用した Maya UI の作成という手法が加わりました。
Maya の UI コマンドで開発者が抱える UI に関する一般的なニーズに十分に対応するべきではありますが、さらに要求の高いインタフェースでは、基本的なツールキットへの下位レベルでのアクセスが必要になることがあります。このような場合、MQtUtil クラスにより、Maya スクリプトで UI 要素とその基本 Qt ウィジェットの認識に使用される名前の間に必須リンクが提供されます。
代替方法として、PySide を PyQt の代わりに使用して、Maya 内で Qt ウィジェットを作成することができます。PySide は Qt ディストリビューションの一部として使用できます。
詳細については、「Maya で PySide を使用する」を参照してください。