BOSS ソルバを追加、編集する

Bifröst 海洋シミュレーション システムは、ソルバを使用して波を生成し、ジオメトリのディスプレイスメントを行います。同じジオメトリで複数のソルバを使用し、それらのエフェクトを一緒にブレンドすることができます。

ソルバを追加するには

  1. 水面の範囲(つまり、シミュレーション領域)を定義するには、フラットな平面のポリゴン メッシュを作成します。最良の結果を得るには:
    • メッシュをワールド XZ 平面に位置合わせする必要があります。
    • プレビューする詳細レベルを表示するのに十分なサブディビジョンがある必要があります。
    注: シミュレーションの解像度は、メッシュの解像度から独立しています。粗い詳細レベルですばやくプレビューを表示するには、比較的低解像度のメッシュを使用します。結果に満足できたら、シミュレーションを高解像度メッシュに変換することができます。「BOSS シミュレーションのドメインを置換する」を参照してください。
  2. BOSS > BOSS エディタ(BOSS > BOSS Editor)を選択し、BOSS 波紋/波ジェネレータ(BOSS Ripple / Wave Generator)ウィンドウを表示します。
  3. メッシュを選択した状態で、ソルバを追加します。
    波ソルバを作成(Create Wave Solver)
    このオプションを使用して変形していないメッシュから開始し、必要に応じてインフルエンスを追加します。
    スペクトル波を作成(Create Spectral Waves)
    このオプションを使用して基礎となる海洋シミュレーションを開始し、必要に応じてインフルエンスを追加します。
  4. 既定では、元のメッシュは非表示になり、BossOutput メッシュが同じマテリアルを使用して作成されます。

  5. 必要に応じてさらにソルバを追加します。既定では、すべてのソルバは領域と同じメッシュを使用します。

    たとえば、ボートや岩などの影響を受ける海面には、スペクトル波ソルバを使用します。さらに、それらの影響によって生じる航跡や波に対するコントロールを強化するには、その同じインフルエンスを持つ波ソルバを追加することもできます。

ソルバを編集するには

アトリビュート エディタ(Attribute Editor)でソルバのアトリビュートを表示するには、BOSS 波紋/波ジェネレータ(BOSS Ripple / Wave Generator)ウィンドウに自動選択ノード(Auto Select Nodes)が存在することを確認してから、左側にある波ソルバ(Wave Solver)リストでソルバを選択します。

アトリビュートの簡単な説明を確認するには、その上にポインタを移動します。しばらく待ってもツールチップが表示されない場合は、ヘルプ(Help)プリファレンスツールクリップを表示(Display Toolclips)がオンになっていることを確認します。

以下にいくつかの設定の注意事項を示します。
  • 同じ領域で複数のソルバの結果をブレンドするときに、インフルエンスを含む各ソルバの強さをコントロールするには、波の高さ(Wave Height)を使用します。
  • 解像度 X (Resolution X)および解像度 Z (Resolution Z)は、メッシュの解像度ではなく、シミュレーションの解像度をコントロールします。また、これらはキャッシュの EXR ファイルのサイズにも使用されます。最良の結果を得るには、これらのアトリビュートをシーンのワールド X 軸と Z 軸にある領域のアスペクト比に一致させる必要があります。各ソルバで同じ詳細レベルが必要ではない場合は、同じ領域の異なるソルバは異なる解像度を持つことができます。解像度はいつでも変更することができます。たとえば、高速再生のために低解像度で開始した後に、より詳細が必要になれば解像度を高くできます。
  • 重力 m/s2 (Gravity m/s2)はスケールのメイン コントローラです。Maya のリニア(Linear)作業単位が既定の cm の値に設定されている場合、9.8 の既定値はグリッド単位が 1 メートルであることを前提とします。シーンが異なるスケールにモデル化されている場合は、この値を調整する必要があります。
  • EXR キャッシュ ファイルをベクトル ディスプレイスメントに使用する場合、または Bifröst 液体シミュレーションをガイドするためにメッシュを使用する場合は、水平方向のディスプレイスメントを使用(Use Horizontal Displacement)をオンにし、水平方向のモーションもキャプチャするには、オプションとして波のサイズ(Wave Size)を調節します。
  • スペクトル波ソルバの場合、パッチ サイズ X (m)(Patch Size X (m))およびパッチ サイズ Z (m)(Patch Size Z (m))は、シミュレートする海洋サーフェスのサイズをコントロールします。Maya のリニア(Linear)作業単位が既定の cm の値に設定されている場合は、ここでもグリッド単位が 1 メートルであることを前提とします。

    • このパッチは、領域のメッシュにフィットするように収縮または伸長されるため、最適な結果を得るには、これらの値は領域と一致する必要があります。補正するために重力 m/s2 (Gravity m/s2)および波の高さ(Wave Height)の調整が必要な場合があります。

    • ベース メッシュがシーンの原点を中心とするこのサイズの領域を超えて拡張される場合、周期(Periodic)オプションがオンの場合は反復した領域となり、オフの場合は変形されていない領域になります。シミュレートされたパッチがメッシュ領域より大きい場合、デフォメーションはシミュレートされ、オプションでキャッシュされた一部の領域だけを表します。必要に応じて、パッチ内の入力メッシュをトランスフォームして他の領域を表示することができます。

      または、空間スケール(Space Scale)を調整することにより、シミュレートされた領域をメッシュにより最適にフィットさせることができます。空間スケール(Space Scale)により波の速度も影響を受けます。重力(m/s2) (Gravity m/s2)値を 1/(空間スケール(Space Scale))2 でスケーリングして、元の波の速度を復元することができます。

  • キャピラリ波は、表面張力によって発生する小さい波紋です。シミュレーションおよび領域のメッシュに非常に高い解像度を使用していない限り、これらは表示されない場合があります。