接続スペースを使用してカラー スペース同士を変換する

イメージのパイプラインに沿ってカラー スペースを何度も変換する必要があることがよくあります。たとえば、異なるスペースの複数の入力を合成してブレンドできるように共通の作業スペースに変換し、次に、出力用に別のスペースに変換する必要が生じることがあります。 オートデスクのカラー管理は、接続スペースを使用してこれらの変換を実行します。

接続スペースとは?

接続スペースとは、各カラー スペースから他のすべてのカラー スペースに変換する必要があるさまざまなカラー トランスフォームの数を最小にする場合に使用される、中間カラー スペースのことです。

たとえば、4 つのカラー スペース同士を直接変換するには、12 の異なる変換が必要になります。5 番目のカラー スペースを追加すると、さらに 8 必要になり、合計で 20 になります。一般的には、N 番目のスペースを追加するには、2(N – 1) の変換を追加する必要があり、変換数は合計で N2 – N になります。

しかし、接続スペースを使用する場合は、4 つのカラー スペース同士を変換するのに必要な変換数は 8 つのみです。カラー スペースを追加するごとに追加する必要がある変換数は 2 つ、つまり変換数は合計で 2N になります。ただし、各変換で 2 つの手順が必要になったことに注意してください。1 番目の手順では、ソース スペースから接続スペースに変換し、2 番目の手順では接続スペースからターゲット スペースに変換します。

オートデスクのカラー管理の接続スペース

アプリケーション内でカラー スペースを別のカラー スペースに変換する場合、オートデスクのカラー管理では接続スペースを内部で使用します。

トランスフォームのカスタム チェーンを手動で指定する必要がある場合、コレクションには、1 つまたは 2 つの接続スペースを使用してカラー スペース間で互いに変換するためのトランスフォームが含まれます。
  • ACES 2065-1 は、シーンリニア イメージ用の接続スペースとして使用することができます。
    • camera/ フォルダには、さまざまなデジタル カメラ フォーマットからの変換用のトランスフォームが含まれています。
    • film/ADX/ フォルダには、Academy Density Exchange フォーマットとの変換用のトランスフォームが含まれています。
    • interchange/ACESproxy/ フォルダには、オンセットで使用される ACESproxy システムとの変換用のトランスフォームが含まれています。
    • RRT+ODT/ フォルダには、さまざまな出力参照スペースとの変換用のトランスフォームが含まれています。
  • CIE XYZ は、出力参照イメージ(トーン マッピングを必要としないイメージ)用の接続スペースとして使用することができます。コレクション内のトランスフォームには、必要に応じて、D65 の CIE XYZ 白色点との変換に必要な色度調整が含まれています。
    • display/ フォルダには、各表示デバイスのさまざまな RGB カラー スペース エンコーディングとの変換用のトランスフォームが含まれています。
    • interchange/ フォルダには、sRGB や AdobeRGB などのデジタル イメージ交換でよく使用されるカラー スペースとの変換用のトランスフォームが含まれています。
注: primaries/ フォルダのトランスフォームは、原色のみを変換します。これらは、リニア カラー スペース エンコーディングを認識してこれを生成するため、シーンリニア値または出力リニア値に適用することができます。