オーバーモールディングは、1 つの材料が別の材料の上で成形される射出成形プロセスです。オーバーモールディングのタイプには、2 ショット連続オーバーモールディングとマルチショット オーバーモールディングがあります。
- 2 ショット連続オーバーモールディングでは、成形は、1 番目の材料を閉じたキャビティに射出し、その後金型またはコアを移動し、第 1 コンポーネントを第 2 ショット用のインサートとして使用して第 2 キャビティを作成します。2 つのショットには異なる材料が使用されます。
- マルチショット オーバーモールディングでは、最終的な成形品の製造に 3 つ以上の材料が使用されます。
2 ショット連続オーバーモールディング解析は、2 ステップのプロセスで構成されます。まず、第 1 キャビティで[充填+保圧]解析が実行され(第 1 コンポーネント段階)、次にオーバーモールディング キャビティで[充填+保圧]解析または[充填+保圧+反り]解析が実行されます(オーバーモールディング段階)。第 2 キャビティにおけるオーバーモールディング段階では、第 1 コンポーネント段階とは異なる材料が使用されます。オーバーモールディング段階で使用される金型と樹脂の温度は、第 1 コンポーネント段階の終了時に記録された温度によって初期化されます。
通常、接合が可能な材料が特に選択されます。2 番目の材料の射出から発生する熱を利用して接合されます。これにより、接着剤の使用や完成品のアセンブリが不要となります。強固で高品質な仕上がりの複数材料の成形品の作成が可能となります。オーバーモールディング成形品の設計では、均一で強固な接合を確実にするために、インサートおよびオーバーモールディング コンポーネント両方の肉厚が可能な限り均一であることが必要です。リブおよび鋭角のコーナーの使用を避けて、流動の問題を低減させます。
ヒント: 成形品をモデリングする際に、第 1 コンポーネント段階とオーバーモールディング段階を 2 つの別々のスタディに分割して作成した方が時間がかからない場合があります。次に、これらの 2 つの段階を 1 つのモデルに結合します。