配筋の丸め

設計図書を準備する際には、配筋の丸めが重要です。業界標準やローカル標準よりも短い長さの許容差に指定された鉄筋は、通常、指定できない鉄筋として表示されます。

Revit では、メッシュ筋の長さ、鉄筋の合計の長さ、鉄筋セグメントの長さの 3 つの異なる配筋パラメータを変更できます。鉄筋のセグメントの長さは、鉄筋形状を形成する個々のセグメントです。

鉄筋やメッシュ筋の丸めの適用は、最初にドキュメント レベルでコントロールします。丸めがドキュメント レベルで無効になっている場合、配筋の長さの丸め(構造単位設定)が集計表とタグの鉄筋の長さに適用されます。ドキュメント レベルの配筋設定が変更されている場合、鉄筋設定が鉄筋とメッシュ筋の丸めをコントロールし、さらにタイプや要素レベルでも変更されている場合があります。

配筋の丸めの設定を変更する

ReinforcementSettings クラスには、GetFabricRoundingManager()を呼び出してメッシュ筋の丸めマネージャを取得するメソッドと、GetRebarRoundingManager()を呼び出して鉄筋の丸めマネージャを取得するメソッドが備わっています。これらの丸めマネージャはドキュメント レベルの丸めの優先設定を表し、対象のタイプや要素に対応する丸めマネージャにアクセスしなければ変更できない、タイプや要素の丸めをコントロールします。

配筋の丸めの優先設定は、ドキュメント レベルで ReinforcementRoundingManager.IsActiveOnElement プロパティを true に設定すると有効になります。ドキュメント、タイプ、要素の配筋の丸め設定を変更する前に、このプロパティを true に設定しておく必要があります。

ReinforcementRoundingManager には、FabricRoundingManager と RebarRoundingManager の派生クラスがあり、異なるタイプの要素の優先設定を処理します。FabricRoundingManager は FabricSheetType と FabricSheet 要素が使う配筋の丸めの優先設定を管理するのに使用され、RebarRoundingManager は RebarBarTypes、Rebar、RebarInSystem 要素が使う配筋の丸めの優先設定を管理するのに使用されます。

鉄筋タイプの配筋の丸め設定を変更するには、Rebar.GetReinforcementRoundingManager()を呼び出して RebarRoundingManager への参照を取得します。丸め設定の優先設定をするために RebarRoundingManager へアクセスしたら、丸めプロパティを設定する前に、まず RebarRoundingManager.IsActiveOnElement を true に設定します。

RebarRoundingManager.TotalLengthRounding は、丸めに使用される丸めの増分です(たとえば、1" の場合、実際の長さが 1" の増分に丸められることになります)。RebarRoundingManager.TotalLengthRoundingMethod は RoundingMethod 列挙値を取得します。値は次のいずれかになります。

さらに、RebarRoundingManager では RebarRoundingManager.SegmentLengthRounding と RebarRoundingManager.SegmentLengthRoundingMethod のプロパティを使用して、セグメントの長さの丸めにアクセスできます。

メッシュ筋タイプやメッシュ筋要素の配筋設定を変更するには、GetReinforcementRoundingManager() を対応するクラスで呼び出すことで、FabricRoundingManager が返されます。FabricRoundingManager クラスには、RebarRoundingManager と同様の、メッシュ筋の丸めをコントロールするための機能が備わっています。

要素の現在の配筋の丸めの設定を照会する

RebarRoundingManager.ApplicableReinforcementRoundingSource (鉄筋)や FabricRoundingManager.ApplicableReinforcementRoundingSource (メッシュ筋)といったプロパティを照会すれば、現在、何が要素の配筋の丸めをコントロールしているかを知ることができます。さらに、それぞれのタイプの丸めマネージャから利用できる ApplicableTotalLengthRoundingMethod プロパティと ApplicableTotalLengthRounding プロパティを使用すれば、現在の丸め設定を照会できます。