配筋設定

モデル内の配筋に関するいくつかの設定はドキュメント レベルでコントロールされ、ドキュメントの ReinfocementSettings クラスを通じてアクセスします。

これらの設定には配筋の丸めのドキュメント レベルの優先設定、パスと面に配筋における鉄筋要素のホスト、配筋にタグを付ける際のタグの省略形などがあります。

静的 ReinforcementSettings.GetReinforcementSettings()を呼び出して、ドキュメントの配筋設定オブジェクトにアクセスします。このメソッドはドキュメントへの参照を取得し、対応する配筋設定オブジェクトを返します。

配筋の丸めの優先設定

ドキュメント レベルの配筋の丸めの優先設定には、GetRebarRoundingManager()メソッドか GetFabricRoundingManager()メソッドを使用してアクセスします

面配筋とパス配筋で鉄筋をホストする

Revit がパス配筋と面配筋における実際の鉄筋を自動的にホストするかどうかは、プロパティ HostStructuralRebar がコントロールします。このプロパティを true に設定する前に、FilteredElementCollector を使用して、現在ドキュメント内にパスや面の配筋オブジェクトがないことを確認しておく必要があります。

鉄筋形状の定義にフックを含める

RebarShapeDefinesHooks プロパティは、鉄筋形状の定義にフックを含めるかどうかをコントロールします。これによって、[配筋設定]の UI プロパティ「鉄筋形状の定義にフックを含める」設定に対してマッピングされます。モデルに鉄筋要素、面配筋またはパス配筋、鉄筋コンテナが含まれている場合、このプロパティは変更されませんので注意してください。このプロパティを設定する前に、FilteredElementCollector を使用して、これらの要素が存在するかどうかモデルを照会します。

鉄筋形状の定義に端部処理を含める

RebarShapeDefinesEndTreatments プロパティは、端部処理が RebarShape によって定義されているかどうかを示します。このプロパティを設定できるのは、鉄筋、面配筋、パス配筋が存在しない場合に限られます。

コード領域: RebarShapeDefinesEndTreatments

private bool SetEndTreatmentType(Document doc, RebarShape rebarShape)
{
    bool set = false;
    // check if end treatments are defined by rebar shape
    ReinforcementSettings settings = ReinforcementSettings.GetReinforcementSettings(doc);
    if (!settings.RebarShapeDefinesEndTreatments)
    {
        try
        {
            // can only be changed if document contains no rebars, area reinforcement or path reinforcement
            settings.RebarShapeDefinesEndTreatments = true;
        }
        catch (Exception e)
        {
            // cannot change the settings value
            TaskDialog.Show("Revit", e.Message);
        }
    }
    if (settings.RebarShapeDefinesEndTreatments)
    {
        EndTreatmentType treatmentType = EndTreatmentType.Create(doc, "Flame Cut");
        rebarShape.SetEndTreatmentTypeId(treatmentType.Id, 0);

        ElementId treatmentTypeId = EndTreatmentType.CreateDefaultEndTreatmentType(doc);
        rebarShape.SetEndTreatmentTypeId(treatmentTypeId, 1);

        set = true;
    }

    return set;
}

配筋の省略形のタグ

新しい鉄筋のタグの省略形にアクセスしたり、その省略形を適用したりできます。通常、エンジニアは特定の省略形(例: NF = 面の近く、E.W. = 両方向)を使用して鉄筋を指定します。ReinforcementSettings オブジェクトには 16 種類の異なる省略形のタグが保存されており、列挙値 ReinforcementAbbreviationTagType によってインデックス化されています。

現在の省略形のタグを照会するには、メソッド GetReinforcementAbbreviationTag()を呼び出します。このメソッドはメソッドに渡したタグ タイプに対応する現在の省略形の文字列の値を返します。また、メソッド GetReinforcementAbbreviationTags() を呼び出せば、パスや面に配筋に関連するすべての省略形のタグを取得することもできます。

新しい省略形を設定するには、メソッド SetReinforcementAbbreviationTag()を呼び出して ReinforcementAbbreviationTagType を渡し、新しい省略形を設定するタグ タイプを指定します。

変長鉄筋セット

ReinforcementSettings の NumberVaryingLengthRebarsIndividually プロパティは、長さが異なる複数の鉄筋に(個別に、または全体として)番号を付ける方法を変更します。true の場合は、変長鉄筋セット中の各鉄筋に鉄筋番号が 1 つずつ割り当てられます。そうでない場合は、鉄筋セット全体に対してユニークな鉄筋番号が割り当てられ、セット内の各鉄筋に対してはセット内でユニークな末尾表記が割り当てられます。

ReinforcementSettings.RebarVaryingLengthNumberSuffix プロパティは、長さが異なる鉄筋セット内の 1 つの鉄筋に使用されるユニークな文字列識別子です。