このチュートリアルで作成するキッチン キャビネットは、次の図の寸法を基にします。北アメリカでは、キッチン キャビネットの高さと幅はインチ表記が標準で、3 インチ刻みです。そのため、この図は測定単位にメートルでなくフィートとインチを使用しています。

キッチン キャビネットの寸法を示す線図
図には、キャビネットの幅と高さを変えることを考慮して、可変の寸法があります。
考えられるキャビネットの幅は 9 インチから始まり、3 インチずつの増分で 1 つのキャビネットあたり合計 36 インチが最大になります。
ウォール キャビネットの高さは、最低で 12 インチで、3 インチずつ増分して 30 インチまで高くできます。さらにこの上のサイズとして 39 インチも用意します。
ベースのキャビネットの標準的な高さは 34.5 インチで、調理台の高さ 1.5 インチがプラスされます。
大部分の建物では、サイズ変更可能なウォール キャビネットの上部から床までの高さは、最大で 93 インチです。
図を基準に使用して、リボンからモデリングツールを使用してさまざまなサイズのキャビネットのサイズのグループを作成します。
はじめに、18 インチ幅のベースのキャビネットを作成します。
レッスンの準備:
シーンにはジオメトリは含まれていませんが、単位は米国標準のフィートと分数インチ(1/32 インチ単位で測定)を使用するように設定されています。また、シーンにはキャビネットに使用するマテリアルも含まれています。
既定値では、グラファイト モデリングのリボンを最小化したものが、メイン ツールバーのすぐ下に表示されます。


シーンにポリゴン モデルが存在しないので、[ポリゴン モデリング](Polygon Modeling)タブはアクティブなツールがない状態で表示されます。
キャビネットの左側の板を作成する:

[修正](Modify)パネルに移動し、[パラメータ](Parameters)ロールアウトで、[長さ](Length)を 21.0 に、[幅](Width)を 0.75 に、[高さ](Height)を 34.5 に設定します。
値は、入力するとすぐに、シーン ファイルで指定されている単位設定に基づいてインチおよび 1/32 単位の分数インチに変換されます。

([選択して移動](Select And Move))をアクティブにし、ステータス バーで[X]と[Y]の変換スピナーを右クリックして、各値を 0" に設定します([Z]の値は既に 0" になっているはずですが、必ず確認してください)。

ボックスの中央がワールド座標の中心に配置されます。

[階層](Hierarchy)パネルに移動し、[基点調整](Adjust Pivot)ロールアウト
[移動/回転/スケール](Move/Rotate/Scale)領域で、[オブジェクトにのみ影響](Affect Object Only)をオンにします。

こうすると、オブジェクトを移動しても、ジオメトリは移動する一方で、基点はワールドの中心のまま変更されません。

ワールド座標の中心(0,0,0)に再配置された基点
ボックスの背面と基点は、どちらもワールドの中心になりました。これで、このオブジェクトから作成するキャビネットをずっと簡単に操作できます。
ポリゴン エッジを追加する:
次に、オブジェクトにエッジを追加します。このエッジから、モデリングの押し出しで必要となるポリゴン面を作成します。
[編集可能ポリゴンに変換](Convert To Editable Poly)を選択します。

リボンが更新され、ポリゴン編集ツールの領域が表示されます。
[ポリゴン モデリング](Polygon Modeling)パネルで、
([エッジ](Edge))をアクティブにします。

ドラッグし、垂直方向のエッジをすべて選択します。

[ループ](Loops)パネルで、
([接続](Connect))をクリックします。

エッジの中点を通って周りを囲うループを描画することによって、選択したすべてのエッジが接続されます。

選択したエッジで作成されたループ
([選択して移動](Select And Move))をアクティブにし、[Z]変換フィールドに 4.5 と入力し、Enter を押します。
新しくさく制した接続エッジが床の近くに移動します。

[ポリゴン モデリング](Polygon Modeling)パネルで、
([ポリゴン](Polygon))をアクティブにします。

クリックして選択します。

[ポリゴン](Polygons)パネルで、
([押し出し](Extrude))を Shift+クリックします。

(これらのツールを Shift+クリックすると、3ds Max によってそのツールのキャディ コントロールが表示されます。)


後でこのパネルをモデルの残りに接続できるように、ボックスの側面に詳細を追加する必要があります。
左側の板に詳細を追加する:
引き続きボックスの背面にエッジを追加して、0.75 インチの厚さの背面パネルをキャビネットに追加できるるようにします。
[ポリゴン モデリング](Polygon Modeling)パネルで、
([エッジ](Edge))をもう一度アクティブにします。
[編集](Edit)パネルで、
([スイフト ループ](Swift Loop))をクリックします。

カーソルをエッジの近くに置くと、仮想のループが緑色で表示されます。これによってループが置かれる位置を目で見て確認できます。

3ds Max によってクリックしたエッジに対して垂直なループが作成されます。この方法を使用すると、モデルにループをすばやく作成および配置することができます。
図に基づいて、ループをボックスの背面のエッジから 0.75 インチの場所に配置する必要があります。
([選択して移動](Select And Move))をアクティブにし、[Y]変換フィールドに -0.75 と入力します。

[編集](Edit)パネルで、
([スイフトループ](SwiftLoop))をクリックして、再度アクティブにします。
([選択して移動](Select And Move))をアクティブにして、[Z]変換フィールドに 5.25 と入力します。

この値は、手順 7 の押し出しで作成された足の空間の高さと、次に作成するキャビネットの床板の厚みを足したものです。
[編集](Edit)パネルで、
([スイフトループ](SwiftLoop))を再度アクティブにします。
([選択して移動](Select And Move))をアクティブにし、[Z]変換フィールドに 33.75 と入力します。

この値は、ベースのキャビネットの高さから次に作成する 4 インチのサポート ボードの厚み 0.75 インチを引いたものです。
[編集](Edit)パネルで、
([スイフトループ](SwiftLoop))をアクティブにし、パネルの中点を囲う水平方向のエッジをクリックします。
([選択して移動](Select And Move))をアクティブにし、[Y]変換フィールドに -4.75 と入力します。

この値は、サポート ボードの幅とキャビネットの背板の厚みを足したものです。
配置して、メイン ツールバーで
([選択して移動](Select And Move))をアクティブにし、[Y]変換フィールドに –19.5 と入力します。

この値は、サポート ボードの幅からキャビネットの側面の板の長さを引いたものです。
これで、このキャビネット コンポーネントを構築するために必要なすべてのサブディビジョンを指定できました。
キャビネットの逆側を作成する:
[ポリゴン モデリング](Polygon Modeling)パネルで、
([エッジ](Edge))をクリックして[エッジ](Edge)サブオブジェクト レベルを終了します。
[オブジェクト](Object)領域で、[コピー](Copy)を選択し、次に[OK]をクリックします。
([選択して移動](Select And Move))をアクティブにします。[X]変換フィールドに 17.25 と入力します。
構築しているキャビネットの幅は 18 インチで、キャビネットの左の外側から右の外側までの寸法です。17.25 インチは、全体の 18 インチから、キャビネットの左の板の幅の半分と右の板の幅の半分(足して 0.75 インチ)を引いた値です。
選択し、リボン
[ジオメトリ](Geometry)パネルで、
([アタッチ](Attach))をクリックしてオンにします。

これで両方の板が 1 つのオブジェクトに結合されます。
カウンターの支えを作成する:
[ポリゴン モデリング](Polygon Modeling)パネルで、
([ポリゴン](Polygon))をアクティブにし、ビューポートの何もない部分を
クリックして選択されているポリゴンがないようにします。
クリックし、Ctrl+クリックして 2 つ選択します。ここに、カウンターの前面の支えがアタッチされます。

オービットして、左のパネルの内側にある対応するコーナーのポリゴンを表示したら、
Ctrl+クリックしてこれらのポリゴンも選択します。

[ポリゴン](Polygons)パネルで、
([ブリッジ](Bridge))をクリックします。

3ds Max によって選択したポリゴンが互いに接続されます。

選択したポリゴンから作成された前面の支え
クリックして選択します。キャビネットの一番奥の小さな面は選択しないでください。

オービットして、左のパネルの内側にある対応する面を表示したら、Ctrl+クリックしてこのポリゴンも選択します(ここでも、キャビネットの一番奥の小さなポリゴンは選択しないでください)。

([ブリッジ](Bridge))を再度クリックします。
3ds Max によって奥のカウンターの支えが作成されます。

クリックして、前の手順で選択したポリゴンを選択解除します。
キャビネットの背面を作成する:
オービット、
ズーム、
パンして、キャビネットの背面と右のパネルの内側が見えるようにします。

[選択を修正](Modify Selection)パネル
ドロップダウン領域で、
([ステップ モード](Step Mode))をクリックしてアクティブにします。

[ステップ モード](Step mode)がアクティブの場合に、2 つのオブジェクト(この場合はポリゴン)を選択すると、2 つのオブジェクトの間の最短のパス沿いにあるポリゴンも選択されます。
クリックして選択し、次に内側の左下のポリゴンを Ctrl+クリックします。

オービットし、キャビネット背面の反対側にある対応する垂直方向のポリゴンを Ctrl+クリックして選択します。

([ブリッジ](Bridge))をクリックします。

選択したポリゴンから作成された背面のパネル
選択解除し、再度キャビネットの正面が見えるように
オービットします(または Shift+Z を何回か押してビューの変更を元に戻します)。
下部の棚と幅木を作成する:
クリックして選択します。

オービットし、キャビネットの反対側の対応するポリゴンを Ctrl+クリックして選択します。
3ds Max によって、キャビネット下部の内側をなぞるようにポリゴンのループが選択されます。

Alt+クリックして選択解除します。

([ブリッジ](Bridge))をクリックします。
3ds Max によって下部の棚が作成されます。

キャビネットの本体を完成させるために残っている唯一のタスクは、幅木、つまり「蹴板」の作成です。
([ステップ モード](Step Mode))を再度クリックして非アクティブにします。
クリックし Ctrl+クリックして選択します。

[ポリゴン](Polygons)パネルで、
([押し出し](Extrude))を Shift+クリックします。

クリックしてすべてのポリゴンを選択解除します。
オービットして、キャビネット下部の内側の面が見えるようにします。

[ポリゴン](Polygons)パネルで、
([ブリッジ](Bridge))をクリックします。

次に、ここまではポリゴンを作成するために重要だったが、以降の手順で必要のない多くのエッジを除去します。
余分なエッジを除去する:
ズームと
パンを使用して、キャビネットのパース ビューがよく見えるようにします。
[ポリゴン モデリング](Polygon Modeling)パネルで、
([エッジ](Edge))をクリックしてアクティブにします。
([ループ モード](Loop Mode))をアクティブにします。

エッジを選択すると、そのエッジが属するループ内の他のすべてのエッジも選択されます。
クリックします。

[ループ](Loops)パネルで、
([ループを除去](Remove Loop))を Ctrl+クリックします。

Ctrl を押したままクリックすると、ループとループに作成されたすべての頂点の両方が削除されます。
([ループを除去](Remove Loop))を Ctrl+クリックします。

余分なエッジがすべて除去されたキャビネットの左側
除去します。




クリックし、Ctrl+クリックしたら、
([ループを除去](Remove Loop))を Ctrl+クリックします。

オービットしてキャビネットの逆側を表示し、板の背面に向かうループを
選択して削除します。

[ポリゴン モデリング](Polygon Modeling)パネルで、
([エッジ](Edge))をクリックして[エッジ](Edge)サブオブジェクト モードを終了します。
基点を再配置する:
基点を現在の位置であるキャビネットの左下コーナーから背板の下の中点に移動します。こうすると、キャビネットをシーン内の必要な位置に簡単にアタッチできるようになります。
[階層](Hierarchy)パネルに移動し、[基点調整](Adjust Pivot)ロールアウト
[移動/回転/スケール](Move/Rotate/Scale)領域で、[基点にのみ影響](Affect Pivot Only)をクリックしてオンにします。
([位置合わせ](Align))をクリックし、ビューポートでキャビネットをクリックします。
[位置合わせ](Align)領域で、[X 位置](X Position)がオン、[Y 位置](Y Position)と[Z 位置](Z Position)がオフになっていることを確認します。[現在のオブジェクト](Current Object)領域で[基点](Pivot)を選択し、[ターゲット オブジェクト](Target Object)領域で[中心](Center)を選択し、[OK]をクリックします。


[移動](Move)をアクティブにして、ステータス バー
変換フィールドで[X]スピナー矢印を右クリックし、キャビネットの背面をワールド座標の原点(0,0,0)に再び移動します。
棚を作成する:
[作成](Create)パネルの
([ジオメトリ](Geometry))をアクティブにし、[オブジェクト タイプ](Object Type)ロールアウトで、[ボックス](Box)をアクティブにします。
[幅](Width)は、キャビネットの全体の幅(18 インチ)から各側面の板の幅 3/4 インチと必要に応じて棚を除去するための空間を空けるための 1/8 インチのスペースを引いたものです。
([位置合わせ](Align))をクリックし、ビューポートでキャビネットをクリックします。
[位置合わせ](Align)領域で、[X 位置](X Position)、[Y 位置](Y Position)、[Z 位置](Z Position)をオンにします。[現在のオブジェクト](Current Object)領域と[ターゲット オブジェクト](Target Object)領域で[中心](Center)を選択し、[OK]をクリックします。
([選択して移動](Select And Move))をクリックし、棚が背板に触れるまで Y 軸に沿って移動します。


選択します。
[ポリゴン モデリング](Polygon Modeling)パネルで、[モディファイ モード](Modify Mode)をクリックします。

[モディファイ モード](Modify Mode)がアクティブになると、一連のグラファイト モデリング ツール全体が利用できるようになります。
([アタッチ](Attach))をクリックし、ビューポートで棚をクリックします。
これによって棚とキャビネットの両方が 1 つのオブジェクトのパーツになります。
マテリアル ID の割り当て:
キャビネットのポリゴンにマテリアル ID を割り当てて、別のタイプのマテリアルを適用できるようにします。
([マテリアル エディタ](Material Editor))をクリックして、コンパクト マテリアル エディタを開きます。

([マテリアルを選択へ割り当て](Assign Material To Selection))をクリックします。
コンパクト マテリアル エディタを閉じます。
[ポリゴン モデリング](Polygon Modeling)パネルで、
([ポリゴン](Polygon))をアクティブにします。
[プロパティ](Properties)パネル
ドロップダウン領域で、
([マテリアルID](MatIDs))をクリックします。

3ds Max によって[ID を設定](Set ID)ダイアログ ボックスが開きます。

[ID を設定](Set ID)ダイアログ ボックスを閉じます。
クリックし、Ctrl+クリックして選択します。

[プロパティ](Properties)パネル
ドロップダウン領域で、もう一度
([マテリアルID](MatIDs))をクリックします。

[ID を設定](Set ID)ダイアログ ボックスを閉じます。

キャビネットの前面の色が変更されます。これらにはキャビネットの残りの部分と違うマテリアル ID 番号が割り当てられているため、異なるサブマテリアルを受け取ります。
[ポリゴン モデリング](Polygon Modeling)パネルで、
([ポリゴン](Polygon))をクリックして[ポリゴン](Polygon)サブオブジェクト レベルを終了します。