この 12 番目のユーザ材料定数は、母材破損後の複合材料の応答を定義するために使用します。ユーザの要求に応じて、2 つの異なる値の意味になります。具体的には、複合材料のエネルギー ベースの劣化を要求した場合は、この値は母材破損前後に、複合材料で散逸されるエネルギーの合計となります。それ以外の場合は、この値は母材構成の破損発生後の母材構成の損傷したヤング率の定義に使用される割合です。
母材破損後剛性は、母材構成の破損発生後の母材構成の損傷したヤング率の定義に使用される割合です。具体的には、これは破損した母材構成係数と破損していない母材構成係数との比率です。たとえば、一方向材料と織物材料では、0.10 の値は、積分点で母材破損が発生した後、6 つの母材構成係数(、
、
、
、
、
)がすべて元の損傷していない母材構成係数の 10% にまで低減することを指定します。母材破損後剛性値は 0.0 より大きく、1.0 以下である必要があります。12 番目のユーザ材料定数を指定していない場合は、既定値の 0.10 が使用されます。実験データでは、10% が一方向の単層から構成される複数方向の複合材料の積層における母材破損の許容可能な値であり、織物単層で構成される積層における許容可能な劣化は 70% であることが示されています。
12 番目のユーザ材料定数値は、多層の複合材料構造の破損後の応答に顕著な影響を与える可能性があります。これは、この定数がローカルの母材構成の破損発生後に、ローカル荷重が再配分される速度に大きく作用するためです。