付録 A.15: ユーザ材料定数 #17~18: ひずみ速度強化パラメータ

(Abaqus/Explicit にのみ適用され、Abaqus/Standard には適用されません)

材料の劣化時間(ユーザ材料定数 11)に加えて、Helius PFA 材料を使用して Abaqus/Explicit で実行する解析に固有の追加の定数が 2 つあります。

母材ひずみ速度強化パラメータ(ζm): ユーザ材料定数 #17

この定数は、ひずみ変化速度による母材材料の強化を決定します。言い換えると、母材の強度はひずみ速度が増加するにつれて大きくなります。このパラメータは次の方法で強化を調整します。

ここで、静的な強度 S0をひずみ速度 = 0.001 s-1 における強度と仮定します。 の既定値は 0.1 です。また、繊維と母材に選択した破損基準で変動がある可能性を仮定して、調整は強度ではなく破損インデックスで実行されます。

これは、すべて二次項の破損基準を前提としています。線形項、または線形項と二次項の組み合わせを使用する破損基準を選択した場合に、上記の方程式を使用すると予期しない結果が生成されることがあります。これには次の基準が含まれています。
  • 最大応力
  • 最大ひずみ
  • Tsai-Wu
  • Christensen
  • Puck

繊維ひずみ速度強化パラメータ(ζf): ユーザ材料定数 #18

この定数は、ひずみ変化速度による繊維材料の強化を決定します。この値は、母材ひずみ速度強化パラメータとまったく同じ方法で使用されます。 の既定値はゼロです(既定では強化は行われません)。