[カスタム設定をマイグレート]ユーティリティを使用すると、旧リリースから現在のリリースにカスタム設定とカスタム ファイルをマイグレートするプロセスが簡単になります。
[カスタム設定をマイグレート]ユーティリティを使用するとマイグレーション プロセスが簡単になりますが、環境設定方法によっては、どのカスタム設定およびカスタム ファイルをマイグレートするかを指定する必要がある場合もあります。
マイグレートするカスタム設定、ファイル、またはファイルの一部を詳細にコントロールする方法については、以下を参照してください。
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ユーザ プロファイル:旧リリースのすべてのユーザ プロファイルがマイグレートされます。一部のユーザ プロファイルをマイグレートしない場合は、[オプション]ダイアログ ボックスの[プロファイル]タブを使用して旧リリースから各プロファイルを書き出し、書き出したそれらのプロファイルを現在のリリースに読み込みます。(ユーザ プロファイルは、AutoCAD LT では使用できません)。
注: 他の製品から書き出したプロファイルを読み込むことはお勧めできません。たとえば、AutoCAD Electrical から書き出したプロファイルを AutoCAD に読み込まないでください。
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ユーザ インタフェースの変更内容:[カスタム設定をマイグレート]ユーティリティは、旧リリースのユーザ プロファイルに関連付けられた MNU、MNS、CUI、CUIx ファイルをマイグレートします。ファイルは、[メイン カスタマイズ ファイル]の設定領域で指定します。カスタマイズ ファイルは現在のリリースにマイグレートされ、旧リリースに搭載されているカスタマイズ ファイルに対する変更が検出された場合、それらは必要に応じて現在のリリースの同じ名前のファイルにマイグレートされます。[カスタム設定をマイグレート]ユーティリティによって、[共有カスタマイズ ファイル]ノードの設定領域で指定されている CUIx ファイルはマイグレートされませんが、そのファイルへの参照は現在のリリースにマイグレートされます。
注: [カスタム設定をマイグレート]ユーティリティでは、ユーザ プロファイルの一部、あるいは CUI または CUIx ファイルの部分カスタマイズ ファイルとしてロードされるメニュー ファイルまたはカスタマイズ ファイルのみがマイグレートされます。その他のメニューまたはカスタマイズ ファイルは、自動的にはマイグレートされません。
現在のリリースにマイグレートするユーザ インタフェース要素をコントロールするには、[ユーザ インタフェースをカスタマイズ] (CUI)エディタの[転送]タブを使用します。
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カスタム ファイル:[カスタム設定をマイグレート]ユーティリティは、旧リリースに搭載されている線種(LIN)、ハッチング パターン(PAT)、プログラム パラメータ(PGP)ファイルに対する変更内容を、現在のリリースの同じ名前のファイルに合成します。これらのファイルに対するすべての変更内容を適用しない場合、ASCII テキスト エディタを使用して個々のファイルを編集する必要があります。
注: ACTM, ARX、CRX、DBX、DLL、DVB、JS、LSP、MNL、VLX ファイルは、マイグレートされません。これらのファイルは、手動で現在のリリースに更新してマイグレートする必要があります。
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ツール パレットとツール パレット グループ:[カスタム設定をマイグレート]ユーティリティでは、ツール パレットとツール パレット グループの両方を現在のリリースにマイグレートできます。ユーザ定義ツール パレット ファイルは現在のリリースにコピーされ、AutoCAD 2010 ベース以降の製品に搭載されているツール パレット ファイルに対する変更内容は、現在のリリースの同じ名前のツール パレット ファイルにマイグレートされます。AutoCAD 2009 ベース以前の製品からマイグレートすると、ユーザが作成したツール パレットのみがマイグレートされます(製品に搭載されているツール パレットに対する変更は再作成する必要があります)。ツールパレットのマイグレーションとともに、ユーザ定義ツールパレット グループが旧リリースから現在のリリースにマイグレートされます。
ツール パレットまたはツール パレット グループの一部を旧リリースからマイグレートする必要がない場合は、[カスタマイズ]ダイアログ ボックを使用して、保持したい変更内容を旧リリースから手動で書き出し、現在のリリースに読み込むことができます。マイグレートするリリースで、[カスタマイズ] ダイアログ ボックスを表示し、現在のリリースにマイグレートするツール パレットとツール パレット グループを選択して書き出します。次に、現在のリリースの製品で[カスタマイズ]ダイアログ ボックスを使用して、書き出されたツール パレットとツール パレット グループを読み込みます。
注意: あるリリースのフォルダから他のリリースのフォルダに、ツール パレット(ATC)ファイルを手動でコピーしないでください。これを行うと、将来、ツール パレットのマイグレートで問題が発生する可能性があります。