概要 - コマンドのエイリアスを作成する

コマンドのエイリアスとは、コマンド名の省略形です。コマンド プロンプトに対して、コマンド名全体を入力する代わりに、省略形を入力することができます。

たとえば、CIRCLE[円]コマンドを起動するために、circle の代わりに c と入力することができます。

注: コマンドのエイリアスは、[Ctrl]+[S] (SAVE[保存]コマンドを実行)のようなキー入力の組み合わせから成るショートカットとは別のものです。

コマンドのエイリアスの定義を格納するには、プログラム パラメータ(PGP)ファイルを使用します。ASCII テキスト エディタ(Windows の場合は[メモ帳]など、Mac OS の場合は[テキストエディット]など)で acad.pgp (AutoCAD LT の場合は acadlt.pgp)ファイルを編集して既存のエイリアスを変更したり、新規にエイリアスを追加することできます。コマンドのエイリアスのほか、説明情報を記載したコメント行を追加することもできます。コメント行は、セミコロン(;)で開始します。

コマンドのエイリアスの構文は、次のとおりです。

abbreviation,*command
abbreviation

コマンド プロンプトに対して入力するコマンドのエイリアス。

command

短縮される AutoCAD コマンド名。

この行をコマンドのエイリアスの定義として識別させるために、コマンド名の前にアスタリスク(*)が必要です。

次の例に示すように、特別なハイフン(-)を前に付けたコマンドのエイリアスを作成することができます。前にハイフンが付いたコマンドは、ダイアログ ボックスが表示されずにコマンドのプロンプトが表示されるバージョンのコマンドが使用されます。

-LA, *-LAYER
-CH, *-CHANGE
注: コマンドのエイリアスは、スクリプト ファイル内で使用することはできません。また、ユーザ インタフェースが使用するマクロ内での使用はお勧めできません。

プログラムの実行中に PGP ファイルを編集した場合は、システム変数 RE-INIT (または Windows の場合のみ REINIT[再初期化]コマンド)を使用して、更新されたファイルを再ロードする必要があります。プログラムを再起動すると、PGP ファイルは自動的に再ロードされます。

AutoCorrect 項目と同義語

acad.pgp (AutoCAD LT では acadlt.pgp)ファイル内で検出されたエイリアスのロードに加えて、Windows および Mac OS 上の製品は、次の 2 つのファイル内で定義されたエイリアスもロードします。

注: AutoCorrectUserDB.pgp および acadSynonymsGlobalDB.pgp ファイルを直接編集することはお勧めできません。定義する必要がある新しいコマンドのエイリアスは、acad.pgp (AutoCAD LT では acadlt.pgp)ファイルに追加してください。