ツールチップは、カーソルをツールバーやパネル ボタンの上に置くと、カーソルの近くに表示される説明メッセージです。
コマンドに関連付けられた[説明]プロパティによって、コマンドが実行するタスクの簡単な説明が提供されます。コマンドのツールチップには、説明以外にも、コマンドの[コマンド表示名]プロパティや[タグ]プロパティに割り当てられた値も表示されます。
さらに、コマンドには、コマンドに関するより詳しい情報を提供する拡張ツールチップを割り当てることもできます。拡張ツールチップの内容は、複数の拡張ツールチップの内容を含めることができる XAML ファイルから取得されます。拡張ツールチップの内容には、リッチテキストやイメージを含めることができます。
ツールチップの表示と、拡張ツールチップの内容を表示するタイミングは、[オプション]ダイアログ ボックスの[表示]タブでオプションを変更することでコントロールできます。
XAML 構造は、Microsoft によって開発された形式です。例として、2 つの拡張ツールチップ用の XAML ファイルがどのようになっているかを次に示します。
<ResourceDictionary xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation" xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml" xmlns:src="clr-namespace:Autodesk.Windows;assembly=AdWindows"> <src:RibbonToolTip x:Key="MYEH_CMD_0001"> <src:RibbonToolTip.ExpandedContent> <StackPanel> <TextBlock Background="AntiqueWhite" TextAlignment="Center"> Creates a rectangular revision cloud on the <Bold>REVISION</Bold> layer. </TextBlock> <Image Source="images/rectcloud.jpg" Width="Auto" Height="Auto"> </Image> </StackPanel> </src:RibbonToolTip.ExpandedContent> </src:RibbonToolTip> <src:RibbonToolTip x:Key="MYEH_CMD_0002"> <src:RibbonToolTip.ExpandedContent> <StackPanel> <TextBlock Background="Yellow" TextAlignment="Left"> Creates a polygonal revision cloud on the <Run Text=" REVISION " Foreground="Red" FontStyle="Italic"/> layer. </TextBlock> <Image Source="images/rectcloud.jpg" Width="Auto" Height="Auto"> </Image> </StackPanel> </src:RibbonToolTip.ExpandedContent> </src:RibbonToolTip> </ResourceDictionary>
ResourceDictionary 要素は XMAL ファイル内のコンテンツのタイプを定義するために使用されます。一方、scr:RibbonToolTip 要素は、ファイル内の拡張ヘルプ トピックそれぞれを定義するために使用されます。上の例では、2 つの異なる拡張ツールチップ トピックがあり、それぞれがキー MYEH_CMD_0001 および MYEH_CMD_0002 によって一意に定義されています。
StackPanel 要素は、TextBlock 要素と Image 要素を 1 つのグループにします。StackPanel 要素領域には、必要に応じていくつでも TextBlock 要素と Image 要素を含めることができます。TextBlock 要素には文字が、Image 要素には拡張ヘルプの一部であるイラストレーションが含まれます。XAML の詳細は、Microsoft の Web サイトで XAML を検索してください。