境界ノードとは、1 つの要素にのみ接続している任意のノードのことです。
図 2 は典型的な回路の計算領域ですが、これを見ると、ノード[C]と[F]がこの回路の境界ノードであることが分かります。境界条件は、ネットワーク内のすべての境界ノードで指定する必要があります。境界条件が正確であるほど結果の精度が高まります。
図 1. 回路を流れる平行なフロー
図 2. 図 1 の回路の計算領域
冷却回路を解析する際は、ネットワーク内の少なくとも 1 つの境界条件を圧力境界条件にする必要があります。これは、解析全体を特定の圧力に固定するのに使用します。
- 圧力境界条件
- 圧力境界条件は、境界ノードにおける流体の正確な圧力です。冷却回路から無制限に流体を大気に放出している場合、典型的な圧力境界条件は大気圧またはゼロのゲージ圧力になります。
- 流量境界条件
- 流量境界条件は、体積流量、質量流量、速度、およびレイノルズ数として指定できます。非圧縮性流体の境界ノードで密度が既知の場合、境界条件は体積流量として表現できます。密度が不明の場合、流量境界条件は質量流量として表現できます。
- 熱境界条件
- 流体に必要な唯一の熱境界条件は、冷媒の入口温度です。Ei,j 項の既定はゼロの流束で、これは、要素内の流体が周囲と接していないことを意味します。既定のケースでは、流体は完全に断熱されています。既定のケースでは、温度は、ネットワークにある 2 つの流入口の温度が異なる場合を除いて、ネットワーク全体で一定に保たれます。そして、混合の効果のみが考慮されます。
- 立面図
- 非圧縮性流体では、密度が非常に高く、標高の差が流体解析に大きな影響を与えます。サイフォン効果のため、解析の境界ノードでは標高のみが重要になり、重力ベクトルの方向を入力すれば各ノードの空間ノード座標から計算されます。