標高と冷媒流

流体がネットワークを指定の流量で流れるようにするため、冷媒出口が入口より高い場所にある場合は、地点間の標高差を考慮する必要があります。特に、流体密度の高い非圧縮性流体の場合には標高差を考慮することが重要です。

冷媒入口の標高が冷媒出口の標高より低い場合、冷媒が回路を流れるためには正の圧力が必要になります。しかし、冷媒出口が入口より低い場所にある場合は、重力によって流れが促され、入口で流体が指定の流量で流れるために必要となる圧力は標高差の分だけ減少します。場合によっては、冷媒が指定の流量で回路を流れるために必要となる総圧力が、摩擦損失やマイナー損失に起因する実際の圧力降下よりも、地面の高度のプロファイルに大きく依存することがあります。通常、外部エネルギーを回路に追加しなければ、回路内の最高地点に関係なく、流体は常に、標高の高い方の地点から標高の低い方の地点に流れます。流体は、入口より低い標高に向かう回路の下り方向による力で駆動される限り、回路内の上り方向を容易に流れます。これはサイフォン効果として知られています。

標高差を考慮するには

  1. ([ホーム]タブ > [成形プロセス設定] > [プロセス設定])をクリックし、[重力効果のシミュレーション]を選択します。
  2. [重力方向の編集]をクリックし、方向が正しく設定されていることを確認します。正しく設定されていない場合は、方向を変更して[OK]をクリックします。

解析が完了したら、回路の流量の結果を確認して、流れに与える重力の効果を確かめます。