[メッシュの生成]ダイアログ ボックス

このパネルを使用して、有限要素メッシュの定義および作成をします。

このパネルにアクセスするには、[メッシュの生成] ([メッシュ]タブ > [メッシュ]パネル > [メッシュの生成])をクリックします。

注: 作成されるメッシュ タイプ(Midplane、Dual Domain、または 3D)は、スタディ タスク ペインの [メッシュ] アイコンを右クリックして、または[メッシュ]パネルで選択したメッシュ タイプによって決定されます。ビーム要素のメッシュ サイズは、このダイアログ ボックスの[カーブ]タブで定義され、モデルに適用されたグローバル エッジ長から独立しています。

[ツール]タブ

ダイアログ ボックスの要素 説明
既にメッシュされている部分を再メッシュ このオプションをオンにして、[メッシュ生成]をクリックすると、モデルのすべての表示領域が再メッシュされます。

このオプションをオフにして、[メッシュ生成]をクリックすると、モデルの表示領域で、まだメッシュされていない領域のみにメッシュが生成されます。

注: [カーブ]タブを使用することで、異なるエッジ長でランナー セクションまたは冷却管を再メッシュできます。
アクティブ レイヤーにメッシュを配置 作成した後にアクティブな[レイヤー]ペインに、メッシュ レイヤーを配置します。
メッシュ生成 選択内容に応じて、クラウドまたはローカル マシンのいずれかで、メッシュ生成タスクを即座に開始します。
[プレビュー] 設定内容がメッシュ生成プロセスに与える影響が表示されます。設定値を使用して生成されるエッジ ノードが表示されます。これにより、メッシュ生成を開始する前に、メッシュ密度が確認できます。
既定値の保存 アスタリスク(*)でマークされたすべての項目を既定として保存します。使用される既定値を変更するには、必要な値を入力し、[既定値の保存]をクリックします。
ヒント: このオプションはパネルの下部に表示され、[レイヤー]パネルで隠されていることがあります。
既定値の使用 既定値を復元します。
ヒント: このオプションはパネルの下部に表示され、[レイヤー]パネルで隠されていることがあります。

一般タブ

成形品のメッシュ生成時の要素サイズ、つまり、グローバル メッシュ密度を決定します。

注: 異なる値を使用して、[プレビュー]をクリックして結果を確認することができます。
ダイアログ ボックスの要素 説明
サーフェス上のグローバル エッジ長 メッシュ生成時に使用する、目標とするメッシュ要素の長さの値を入力します。
注: この設定が不適切な場合、メッシュの特定の領域でエッジ長設定が無視されることがあります。たとえば、長いエッジ長を指定した場合、メッシュの直線領域では目標エッジ長は使用されても、曲線領域ではそれよりも短いエッジ長が使用されることがあります。
メッシュの一致 Dual Domain メッシュの対応する 2 つの表面上にあるメッシュ要素を整列できます。
サーフェス メッシュ生成後に停止 モデルの 3D メッシュの生成時に、このオプションを使用することで、成形品ボリュームのメッシュ作成を続行する前に、サーフェス メッシュを確認できます。成形品の重要な部分で適切なメッシュ密度が確保できるように確認できます。
Dual Domain メッシュの肉厚の計算(Dual Domain および 3D メッシュのみ) モデルの Dual Domain メッシュの生成時に、このオプションを使用することで、メッシュの肉厚も計算できます。
ゲート付近での微細化の追加適用(Dual Domain および 3D メッシュのみ) ゲート付近のメッシュを改良することで、この領域を急激に変化させる、熱伝達、高せん断速度、およびその他の重要なプロパティをより良くキャプチャできます。このオプションは、ゲート周辺のメッシュ、および成形品に接続している任意のビーム要素のメッシュを改良します。これは既定でオンになっています。
ソース形状タイプ(Midplane メッシュのみ) メッシュを生成する形状のタイプを指定します。
注: このオプションは、成形品に NUBRS サーフェスが含まれる場合にのみ利用できます。
[スタディ タスク]ペインで、Midplane メッシュを指定した後、メッシュ生成で次の 2 つのタスクを実行することができます。
  • Midplane 形状のメッシュ/再メッシュ
  • Dual Domain 形状を Midplane メッシュに変換します。
多くの場合、エンティティの属性、および形状またはメッシュにおけるフリー エッジの有無から、プログラムはこれら 2 つの選択肢のどちらを適用するかを判断できます。不明瞭な点があり、プログラムによる判断が難しい場合、このオプションを使用してメッシュを実行する形状タイプを指定できます。
次の設定を利用できます。
自動検出
これは既定の設定です。エンティティの属性、および形状またはメッシュにおけるフリー エッジの有無から、プログラムは既存の形状が Midplane または Dual Domain であるかを自動的に判断します。
Dual Domain
このオプションを選択して、Midplane 要素を作成する前に既存の Dual Domain モデル形状を Midplane モデルに変換するように指定します。
Midplane
このオプションを選択して、Midplane 要素をモデル形状に直接作成するように指定します。

カーブ タブ

フィード システムまたは冷却管のパスをモデリングするために、カーブを使用します。接続された直線のビーム要素は、このパスに従います。直径、パスのタイプ(フィード システムまたは冷却管)、パス内の曲げなどの要因が、ビーム要素に割り当てるエッジ長に影響を与えます。

ダイアログ ボックスの要素 説明
グローバル エッジ長を使用 カーブ上のビームに対しても、[一般]タブで定義したグローバル エッジ長を使用できます。または、長さ/直径比を定義することもできます。
フィード システムのエッジ長と直径の比率 エッジ長のフィード システムの直径に対する比率として既定値の 0.75 が、プロパティにランナーを割り当てたビームに使用されます。この比率が大きくなると、フィード システム要素は長くなります。非現実的な値の使用を防止するには、0.1~4.0 間の比率を使用する必要があります。
注: 通常、解析でフィード システムは冷却システムよりも重要であるため、ランナー ビームの既定のエッジ長は冷却回路よりも短くなっています。
回路のエッジ長と直径の比率 冷却回路の直径に対するエッジ長の比率が、回路のプロパティを持つビームに使用されます。この比率の値は、0.5~8.0 間にある必要があり、既定値は 2.5 です。
注: 通常、解析で冷却回路はフィード システムよりも重要ではないため、回路要素の既定のエッジ長はフィード システムのビーム要素よりも長くなっています。
弦の最大高さと弦の長さの比率 たとえば、90 度で曲がるカーブを表現するために、直線のビームが使用されます。フィード システムの直線セクションに適しているエッジ長を適用した場合、カーブを正確に表現できないことがあります。

適切なエッジ長を確実に適用するには、弦高さ(次の図の距離 3~4)を弦長(距離 1~2)で除算します。この比率の既定値は 0.05 で、使用可能な範囲は 0.02~0.3 です。エッジ長を短くすると、弦高さが低減され、この比率も低くなります。

そのカーブ セクションのビームのエッジ長は、結果の比率が許容範囲内に収まるように計算されます。

ゲートの各カーブ上の最小要素数 キャビティへの材料の流入は、射出成形シミュレーションの重要な過程です。ゲートを表すカーブ セクションは、3 つ以上のビーム要素を使用してモデリングすることをお勧めします。これは、1~5 の間の整数ステップで調整可能なこのパラメータの既定値です。
バッフルとバブラーの各カーブ上の最小要素数

この値は、バッフルまたはバブラーを表すカーブのセクション上で必ず作成されるビーム要素の最小数に対応します。ビーム要素の数は 3 が既定値として最小値になり、3 ~ 50 の範囲の整数で調整できます。

CAD タブ

CAD エンティティのメッシュ パラメータを設定できます。

ダイアログ ボックスの要素 説明
自動サイズ設定を使用 寸法および曲率に基づいてエッジ長と弦角度を自動的に設定するには、このオプションをオンにします。
注: [一般]タブで定義したグローバル エッジ長は、このオプションがオンの場合には適用されません。
表示倍率 [自動サイズ設定を使用]を使用して生成されたメッシュ要素のサイズを、表示倍率を適用することで調整できます。
グローバル パラメータを使用 このオプションをオンにすると、[一般]タブで定義したグローバル エッジ長を使用します。
弦角度 このオプションを選択すると、モデルの曲面形状のメッシュ密度を弦角度によって定義できます。
グローバル サイズに対する最小曲率サイズのパーセンテージ このコントロールは、指定されたグローバル エッジ長に対する既定の最小の弦長を定義する場合に使用します。既定値は、グローバル エッジ長の 20% です。
注: グローバル サイズを基準として最小曲率サイズのパーセンテージを減らしていくと、メッシュ要素の数が増加します。
接触境界面 アセンブリ接触面のメッシュに使用できるオプションが 3 つあります。
完全な一致
CAD モデル アセンブリの構成部品間の接触面に形状エラーがない場合、その接触面に存在するノードおよび要素の完全な複製となります。
フォールト トレラント
[フォールト トレラント]オプションを使用することで、CAD モデル内の小さなばらつきを補正して、可能な場合、メッシュを整列します。
接触を無視
アセンブリ構成部品の接触面を考慮しないでメッシュを生成します。接触面のメッシュの不一致が著しい場合、接触面のノードを手動で整列させることが必要な場合があります。

NURBS タブ

モデル解析後のポストプロセスを容易にするため、Dual Domain メッシュの一致、または Midplane メッシュのスムース化をします。

注: [ポスト プロセス]チェック ボックスをクリックして、[メッシュの一致]または[ノードのスムース化]を選択します。
ダイアログ ボックスの要素 説明
NURBS サーフェス メッシュ インポートした Non-uniform Rational B-Splines(NURBS)サーフェスのメッシュ生成に使用する方法を指定します。
次のオプションを利用できます。
アドバンシング フロント
この方法は、標準的なメッシュ方法よりも計算時間が長くなりますが、特に弦高さによる調整オプションと組み合わせて使用すると、曲面のメッシュ結果が向上します。
従来の方法
この方法は、アドバンシング フロントよりも時間はかかりませんが、フィレットや大きな湾曲面のあるモデルには推奨できません。
弦高さによる調整 これにより、曲面を正確に表現するメッシュを作成できる可能性が高くなります。

弦高さを制御できないと、フィレットのようなサーフェス カーブのメッシュ生成時に、品質が下がることがあります。弦高さの制御は、曲面を持つ成形品でのみ効果があります。

ヒント:
  • 弦高さの値は、グローバルエッジ長の 5~25% の範囲とします。この値が約 5% 未満となると、メッシュにはいくつかの長く薄肉の三角形が生成される傾向があります。この値が 25% を超えると、弦高さの制御はほとんど効果がなくなります。既定では、[弦高さ]は、内部的にはグローバル エッジ長の 5 % から 10 % の間の値をとります。
  • 高品質の曲面メッシュの生成よりも、メッシュ(Dual Domain)の一致の優先度が高い場合は、弦高さによる制御ではなく、エッジ長による制御を使用します。短いエッジ長を使用することで、メッシュの一致が向上し、曲面を正確に表現できます。
サーフェス曲率制御によるアスペクト比の最適化 メッシュ サイズを NURBS サーフェスの局部的曲率に合わせて調整します。
近接制御によるアスペクト比の最適化 境界カーブ間の近接度を自動で検出し、境界が近接しすぎた箇所で適切なメッシュ改良が確実に行われるようになります。
メッシュのスムース化(NURBS サーフェスのみ) Midplane メッシュのエッジをスムース化します。
マージ許容値 メッシュ生成時に目標とするノード間の最小距離を設定します。

隣接するノードがこの距離よりも接近している場合、これらのノードはメッシュ生成時にマージされます。

四面体タブ

3D メッシュ生成時に、Autodesk Moldflow Insight が使用する最小要素数を設定します。

ダイアログ ボックスの要素 説明
3D メッシュ 四面体メッシュの生成に使用するメッシュ方法を指定します。
次のオプションを利用できます。
アドバンシング レイヤー
このメッシュ方法では、[アドバンシング フロント]や[従来の方法]と比べて、品質や解析の精度が向上します。サーフェスの一致に依存しなくなり、肉厚方向およびブリム近辺の改良が向上します。
アドバンシング フロント
このメッシュ方法は、従来の方法と比べて、要素サイズの制御が良くなります。コーナーと肉厚変化領域で多くの要素を生成し、サーフェス上に発生する高密度のノード パッチを最小化します。
従来の方法
これは、アドバンシング フロントの前に使用するメッシュ方法です。
肉厚方向の最小要素数 3D メッシュ生成時に目標とする肉厚方向の最小要素数を設定します。
プラスチック成形品の場合
プラスチック成形品の既定値は 10 レイヤーですが、重要な解析ではさらに多くのレイヤーが必要な場合があります。
注: 反り解析は、計算時間を短縮するために、2次 10ノード四面体レイヤーを持つことができます。
他のコンポーネントの場合
既定値は 6 レイヤーです。金型コアや他のコンポーネントを正確に表すには、通常は 6 つのレイヤで十分です。
ヒント: 肉厚方向の要素数を増加すると、総要素数が増大するため、計算時間が長くなります。計算時間が長くなりますが、非常に薄肉の成形品では、最小要素数を増大することで温度解析を効果的に改善できます。結果のアスペクト比が許容可能であるかを確認して、必要に応じて[サーフェス上のグローバル エッジ長]を減らします。