工具負荷

トロコイド動作 は、工具先端の代わりに、工具側面で加工を行うソリッドカーバイドによる加工時に重要になります。このような工具は、高速で移動します。また、小さなステップオーバーで深く加工する場合に最適です。この場合、エンゲージメント角度は非常に小さくなります。エンゲージメント角度が増加すると、工具ダメージも増加します。工具ダメージを最小限に抑えるために、エンゲージメント角度を最小にします。以下の方法で実行します。

シャープコーナーの回避と工具の負荷の回避の仕組みは異なります。PowerMill examples フォルダーの Powerdrill.dgk モデルを使用します。

スタイル から モデルオフセット を選択し、このモデルに モデル領域切削 ツールパスを作成します。以下のように、高速 ページを設定します。

輪郭スムージング - 未選択

レースラインスムージング - 未選択

トロコイド動作 - 未選択

リンク直線

このツールパスは、多様な問題を含んでいます。特に高速加工では、工具方向の急転換の回避試行時に、問題が発生します。

  1. 任意のオフセットから次のオフセットへのリンクが直角になっています。これにより、工具方向が急転換します。

    - シャープリンク

  2. 次図では、シャープコーナーが多過ぎます。

    - シャープコーナー

  3. 次図では、工具全幅加工が多過ぎます。

    - 全幅加工

モデル領域切削加工 ダイアログの 高速加工 ページでは、これらの問題を制御することができます。

以下のように、高速 ページを設定します。

輪郭スムージング - 選択

レースラインスムージング - 未選択

トロコイド動作 - 未選択

リンクスムース

拡大図

- スムースリンク

以下のように、高速 ページを設定します。

輪郭スムージング - 選択

レースラインスムージング - 選択

トロコイド動作 - 未選択

リンクスムース

拡大図

- スムースコーナー

以下のように、高速 ページを設定します。

輪郭スムージング - 選択

レースラインスムージング - 選択

トロコイド動作 - 選択

最大負荷10%

リンクスムース

工具がオーバーロードに近付くと、ツールパスはトロコイド パスに変化してオーバーロードを回避します。:

- 狭小溝

- シャープコーナー

コーナーを拡大すると、トロコイドパスの確認が容易になります。

許容可能な工具負荷も存在するため、スライダーで制御します。許容可能な負荷の既定は、既存のステップオーバーの 10% です。そのため、10 のステップオーバーの使用時に許容量が 10% の場合、トロコイド動作は負荷が 10% を超過するまで開始されません。