Autodesk Moldflow Insight 2021 は、インストールしやすいように、自己解凍シェル スクリプトとして提供されます。Linux システムにソルバーをインストールする前に、ご使用のプラットフォームとハードウェアがサポートされているかを確認してください。
可能な Linux の設定の幅広い相違に対応するため、Autodesk Moldflow Insight は 2 種類の代替形式(ワークステーションおよびシン クライアント パッケージ)で提供されています。これら 2 つのパッケージの Autodesk Moldflow Insight に機能的な違いはありません。
ワークステーション パッケージには rpm にパッケージ化された Autodesk Moldflow Insight が含まれており、Red Hat や CentOS など rpm ベースのディストリビューションが必要です。インストール ファイルは既定のシステムの場所にインストールされ、複数のマシン間の共有や代替パスへの再配置には適しません。
シン クライアント パッケージには、Linux アーカイブ(.tgz)にパッケージ化された Autodesk Moldflow Insight が含まれています。このパッケージは、すべての依存関係を満たす rpm ベースおよび非 rpm ベースの両方の Linux ディストリビューションで動作するように設計されています。特に、このパッケージ形式は、複数のマシンで共有できるファイル システムの場所に置かれるように設計されています。
Linux のコマンド ラインからソルバー解析を実行するには、次の 2 つの条件を満たす必要があります。これらの条件が必要となるのは、SimulationCompute プロセスがスタディ解析を開始しているユーザとは異なるユーザとして実行されている可能性があるためです。このプロセスでは、ユーザのスタディ解析に関係があるファイルやフォルダへの読み込みおよび実行権限がある程度必要です。
「umask」を 0022 に設定する: これにより、SimulationCompute サービスがファイルを読み込むために必要な、「group」および「other」による読み込みおよび実行権限を使用して作成されたすべてのファイルまたはフォルダが提供されます。これは、次のコマンドを入力することで、実行前に行うことができます。
umask 0022
スタディで使用されるテンポラリ フォルダと、その親フォルダでは、SimulationCompute プロセスがフォルダを読み込みその内容をリストできるように権限が設定されている必要があります。テンポラリ フォルダ "/tmp/A/B" を例に考えて見ましょう。このケースでは、/tmp、/tmp/A、/tmp/A/B フォルダすべてで、「scm」ユーザがスタディ フォルダにアクセスできるようにする権限が必要です。これは、次のようにすることで実現できます。
chmod go+rx /tmp
chmod go+rx /tmp/A/
chmod go+rx /tmp/A/B
このようにすると、これらのフォルダ内のデータが他の人にも見えるようにレンダリングされる場合があることに注意してください。既定のテンポラリ フォルダは "/tmp" で、その既定の権限は変更しなくてもスタディの実行に十分です。
ワークステーションのインストールの場合、SimulationCompute は「scm」ユーザとして実行され、既定では権限昇格はありません。シン クライアントのインストールの場合、SimulationCompute は開始したユーザとして実行されます。この場合、コマンド ラインからソルバー解析を実行する際に必要な権限が SimulationCompute にあることを確認してください。