照明の計算

平均照度

各空間の平均照明(AEI)は、照明計算作業面の各器具によって放出されるルーメンを判断し、空間の面積で除算することにより計算されます。

空間の照度の例

この例は、次のようになっています。

追加の数式を使用して、空間の平均照明が次のように計算されます。

作業面のルーメン

各器具が放出する作業面のルーメンは、WL = II * LLF * CU で計算されます。

初期強度と光損失係数(保守率)は、どちらも各照明器具タイプのタイプ プロパティです。これらのプロパティには、器具の[タイプ プロパティ]ダイアログからアクセスします。

この例では、器具の初期強度は 7560 ルーメンで、光損失係数(保守率)は 0.87 です。

CU は、空間反射プロパティ(天井、壁、および床)と、空間の室空間係数(RCR)に基づいて計算されます。照明器具が空間内にない場合、CU を決定できず、器具は空間の AEI (平均照明)に寄与できません。

RCR は、部屋空間の高さ(RCH)と作業面から光源までの高さ(各空間インスタンスのプロパティ)に基づいて計算されます。

部屋空間の高さ

部屋空間の高さは、RCH = LP - LCW と計算されます。

この例では、RCH = 9' 6" - 3' 0" = 6' 6" となります(高さが異なる複数の光源がある場合は、最も低い位置の光源が使用されます)。

室空間係数

室空間係数は、RCR = 2.5 * RCH * P / A と計算されます。

この例では、RCR = 2.5 * 6.5 * 100 / 600 = 2.708 となります。

利用率

照明率を手動で求めるには、発光体データシートを参照します。483T8_S.ies フォトメトリック Web ファイルによって記述される器具のデータシートの部分を次に示します。

床 (pf)、壁(pw)、天井(pc)の反射率は、すべて空間インスタンスのプロパティであり、RCR は前述のように計算されます。補間により、CU を約 40.8 と求めることができます。Revit が報告する値は 40.9 ですが、この差は、出力された表の値が丸められていることが原因であると考えられます。

反射率の値を書き留めます。

この例に作業面のルーメンの数式を適用: WL = 7560 * 0.87 * 0.409 = 2690 lm

この器具の WL は、空間の合計ルーメンを表します。空間内のこの 1 つの器具について、結果として生成される照度レベルはAEI 数式(2690 lm / 600 sf = 4.48 fc)を使用して求められます。

空間内に複数の器具がある場合、RCR は空間にある最も低い器具(照明の計算 発光体面パラメータで報告)に基づき、CU は RCR に基づいて器具インスタンスごとに計算され、各器具の WL が合計された後、空間の面積によって除算されます。

たとえば、別の器具を高さ 8' 0" に追加すると仮定すると、RCR は 2.08 となり、両方の器具の CU は 0.433 となります。

WL = 7560 * 0.87 * 0.433 = 2848

したがって、合計 AEI = (WL1 + WL2) / 面積 = (2848 + 2848) / 600 = 9.50 fc となります。