概要 - コマンド ウィンドウにコマンドを入力する

コマンドとは、プログラムに実行内容を指示する命令のことです。

コマンドを開始するには、次のような方法があります。
  • リボン、ツールバー、またはメニューから選択する。
  • ダイナミック入力ツールチップに、コマンドを入力する。
  • コマンド ウィンドウにコマンドを入力する。
  • ツール パレットから、カスタム コマンドをドラッグする。

ドッキングしたり、サイズの変更が可能なコマンド ウィンドウには、コマンドやシステム変数を入力したり、コマンド シーケンス(リボンなどの別の場所から開始されたコマンドを含む)を完了できるプロンプトが表示されます。

コマンドのプロンプトに応答する

コマンドを入力すると、コマンド ラインに一連のプロンプトが表示される場合があります。たとえば、PLINE と入力して最初のプロンプトを指定すると、次のプロンプトが表示されます。

PLINE 次の点を指定 または [円弧(A)/2 分の 1 幅(H)/長さ(L)/元に戻す(U)/幅(W)]:

この場合、既定では次の点を指定します。X,Y 座標値を入力するか、作図領域で位置をクリックすることができます。

別のオプションを選択するには、オプションをクリックします。キーボードを使用する場合は、括弧内の大文字で示された文字を入力してオプションを指定します。入力するときは、大文字でも小文字でもかまいません。たとえば、[幅(W)]オプションを選択するには、w と入力して[Enter]を押します。

角括弧で囲まれたオプションの後に、既定のオプション(現在値を含む)が表示される場合があります。

POLYGON エッジの数を入力 <4>:

この場合は、[Enter]を押すと、現在の設定 (4) を保持できます。設定を変更する場合は、別の数値を入力して[Enter]を押します。

注: リボンのオプションをクリックして、色、画層、線の太さ、寸法スタイル、マルチ引出線スタイルなどのプロパティの設定を変更するコマンドを開始すると、そのコマンドのコマンド ライン プロンプトは非表示となります。これにより、不要な文字の表示が削減されます。

コマンドとシステム変数の候補を表示する

既定では、コマンドまたはシステム変数の名前を入力し始めると、自動的にその名前が完成します。同じ文字を使用するコマンドとシステム変数の候補リストも表示されます。[入力検索オプション]ダイアログ ボックスでこれらの機能の設定をコントロールすることができます。

オートコンプリート機能をオフにした場合、コマンド ラインに 1 文字入力して[Tab]を押すことにより、この文字で始まるすべてのコマンドとシステム変数を循環選択できます。コマンドまたはシステム変数を開始するには、[Enter]または[Spacebar]を押します。

コマンドのエイリアスを入力する

コマンドによっては、コマンド ラインに短縮形(コマンドのエイリアス)で入力できるものもあります。たとえば、CIRCLE[円]コマンドを開始する場合、circle と入力する代わりに c と入力して[Enter]を押すこともできます。コマンドの候補リストが表示される場合は、次のようにコマンド名の前にエイリアスが示されます。 C (CIRCLE)

コマンドのエイリアスは、acad.pgp または acadlt.pgp ファイルで定義されます。

コマンドやシステム変数を別のコマンドに割り込ませる

コマンドの多くは、割り込みで使用できます。つまり、あるコマンドの実行中に別のコマンドをコマンド ラインに入力できます。オブジェクトの選択、新しいオブジェクトの作成、または作図セッションの終了を必要としないコマンドであれば、通常はこの方法で使用できます。

コマンドを割り込みで使用するには、プロンプトに対してシングル クォーテーション マーク(')を入力してからコマンドを入力します。コマンド ラインでは、割り込みコマンドのプロンプトの先頭には二重の山括弧(>>)が表示されます。割り込みコマンドが終了すると、元のコマンドが再開します。次の例では、LINE[線分]コマンドを実行中に、グリッドをオンにしてその間隔を 1 単位に設定します。

コマンド: line

1 点目を指定: 'grid

> > グリッド間隔(X)を指定 または [オン(ON)/オフ(OF)/スナップ(S)/主軸(M)/最適化(D)/範囲(L)/UCS に従う(F)/縦横比(A)] <0.5000>: 1

LINE コマンド再開

1 点目を指定:

割り込みによって開いたダイアログ ボックスで指定した変更は、割り込まれたコマンドが完了するまでは有効にならないことがあります。同様に、割り込みによって再設定されたシステム変数の新しい値は、次のコマンドを開始するまでは有効になりません。

コマンド入力の補助機能

使用するコマンドを記憶する方法がいくつか用意されています。
  • オートコンプリート: コマンドまたはシステム変数の名前を入力し始めると、その名前が完成します。
  • コマンド ライン入力候補リスト: 入力した文字に一致または入力した文字を含むコマンドまたはシステム変数のリストが表示されます。プログラムの使用時にこのリストの順序を、最も頻繁に使用するコマンドがリストの一番上に表示されるように変更します。スペルに誤りがある項目の入力候補も表示されます。
  • 自動修正: よくスペルを間違えるコマンド。指定した回数、スペルを間違えて修正した単語は、自動的に AutoCorrectUserDB.pgp ファイルに追加されます。このテキスト ファイルを手動で更新することもできます。
  • コマンドの循環: 矢印キーを押すと、現在のセッションで既に使用されたコマンドを循環します。コマンドラインの左端にある矢印ボタンをクリックしても、このリストが表示されます。

これらのオプションの設定は、コマンド ラインの[カスタマイズ]ボタンまたはショートカット メニューから変更できます。