印刷に関する用語や概念を理解しておくと、プログラムで初めて印刷を行うときにスムーズに作業できます。
CAD の出力では、「プリンタ」で印刷する場合も「プロッタ」で印刷する場合も、ともに「印刷」という言葉が使用されます。歴史的には、プリンタは文字のみを印刷し、プロッタはベクトル グラフィックスを印刷しました。プリンタがより強力になり、ベクトル データの高品質ラスター イメージを印刷できるようになるにつれて、両者の区別はほとんどなくなりました。
紙への出力に以外にも、複数の図面シートの電子配付には、包括的な用語である「パブリッシュ」が使用されます。 プラスチックや金属で物理的なモデルを生成するプロセスは 「3D プリント」と呼ばれています。
プロッタ管理ウィンドウには、インストールされているすべての非システム プリンタのプロッタ環境設定(PC3)ファイルが一覧表示されます。Windows で使用する既定のプロパティと異なるプロパティを使用する場合は、Windows ® のシステム プリンタについてもプロッタ環境設定ファイルを作成できます。プロッタ環境設定には、ポート情報、ラスターおよびベクトル グラフィックスの品質、用紙サイズをはじめ、プロッタの種類に応じたカスタム プロパティを指定できます。
プロッタ管理ウィンドウには、プロッタ環境設定を作成するための主要ツールである[プロッタを追加]ウィザードがあります。[プロッタを追加]ウィザードを使用すると、設定するプロッタの情報を尋ねるプロンプトが表示されます。
レイアウトは図面シートを表し、これには通常次のものが含まれます。
通常、図面ファイルにはレイアウトは 1 つだけ含まれていますが、必要に応じていくつでも作成できます。初めてレイアウトを表示すると、レイアウトは初期化され、既定のページ設定が割り当てられます。
初期化した後は、修正したり、パブリッシュしたり、シート セットにシートとして追加できるようになります。
レイアウトを作成する際は、プロッタを指定すると同時に、用紙サイズや印刷方向などの設定も指定します。これらの設定は、図面にページ設定として保存されます。各レイアウトに異なるページ設定を関連付けることができます。
レイアウトおよびモデル空間のページ設定は、[ページ設定管理]でコントロールできます。ページ設定は他のレイアウトで使用できるように、名前を付けて保存することができます。
レイアウトを作成するときに、[ページ設定]ダイアログ ボックスで設定を何も指定しない場合は、印刷する直前にページを設定できます。また、印刷時にページ設定を優先することもできます。現在の印刷に対して新しいページ設定を一時的に使用することも、その設定を保存することもできます。
「印刷スタイル」は、各オブジェクトまたは画層の印刷方法をコントロールするオプションの方法です。 オブジェクトまたは画層に印刷スタイルを割り当てると、印刷時に色、線の太さ、線種などのプロパティが「優先」されます。 印刷されたオブジェクトの外観のみが印刷スタイルの影響を受けます。
「印刷スタイル テーブル」は、印刷スタイル グループを集め、これをファイルに保存し、後で印刷する際に適用できるようにします。
「印刷スタイル管理」は、[印刷スタイル テーブルを追加]ウィザードとともに、すべての使用可能な印刷スタイルを含むフォルダです。
印刷スタイルには、色従属印刷スタイルと名前の付いた印刷スタイルの 2 種類があります。図面に使用できる印刷スタイル テーブルの種類は 1 つだけです。印刷スタイル テーブルは、互いに種類を変換できます。
「色従属印刷スタイル テーブル」を使用すると、オブジェクトの色によって印刷方法が決まります。色従属印刷スタイル テーブル ファイルの拡張子は .ctb です。色従属印刷スタイルは、オブジェクトに直接割り当てることはできません。代わりに、オブジェクトの印刷方法をコントロールするには、オブジェクトの色を変更します。たとえば、赤に指定されている図面内のオブジェクトは、すべて同じように印刷されます。
「名前の付いた印刷スタイル テーブル」を使用すると、オブジェクトおよび画層に直接割り当てられた印刷スタイルが使用されます。名前の付いた印刷スタイル テーブル ファイルの拡張子は、.stb です。この印刷スタイルを使用すると、図面内の各オブジェクトは色とは無関係にさまざまに印刷されます。
印刷スタンプは、印刷図面に追加される文字列です。この文字列を印刷図面のどこに配置するかは、[印刷スタンプ]ダイアログ ボックスで指定できます。図面名、レイアウト名、日時などの指定した印刷スタンプ情報を、任意のデバイスに印刷する図面に追加するには、このオプションをオンにします。印刷スタンプ情報を印刷しないでログ ファイルへの記録のみを行うことも、印刷とログ ファイルへの記録の両方を行うこともできます。