寸法は自動調整にすることができます。つまり、対象のジオメトリ オブジェクトが変更されると、その変更に合わせて自動的に調整されます。
寸法の自動調整により、ジオメトリ オブジェクトと、オブジェクトの距離や角度を示す寸法との関係が定義されます。ジオメトリ オブジェクトと寸法の間には、いくつかの種類の関係が可能です。引出線とマルチ引出線オブジェクトを自動調整にすることもできます。
- 自動調整寸法に関連付けられているジオメトリ オブジェクトを変更すると、自動調整寸法によって、オブジェクトの位置、方向、計測値が自動的に調整されます。レイアウト上の寸法が、モデル空間のオブジェクトに関連付けられる場合もあります。自動調整寸法は、システム変数 DIMASSOC[自動調整管理]が 2 に設定されているときに作成されます。
- 一方の寸法補助線のみがジオメトリ オブジェクトに関連付けられている場合、部分自動調整寸法が存在します。これは通常、寸法に関連付けられたジオメトリ オブジェクトが削除された場合に発生します。
- 非自動調整寸法は、計測対象のジオメトリを選択したり修正することはできますが、対象のジオメトリ オブジェクトを修正しても自動的に変更されません。非自動調整寸法は、システム変数 DIMASSOC が 1 に設定されているときに作成されます。
- 分解寸法は、単一の寸法オブジェクトではなく、別々のジオメトリと文字の集まりです。これは、システム変数 DIMASSOC を 0 に設定した場合、または既存の寸法に EXPLODE[分解]コマンドを適用した場合に作成されます。
寸法が自動調整か非自動調整かを判断するには、[プロパティ]パレットまたは LIST[オブジェクト情報]コマンドを使用します。DIMREASSOCIATE[寸法自動調整再割り当て]コマンドを使用すると、部分自動調整または非自動調整寸法に自動調整を再割り当てすることができます。
ヒント: レイアウト ビューポートのモデル空間を画面移動またはズームした後や、旧バージョンで修正された図面を開いた後、修正された外部参照を含む図面を開いた後は、DIMREGEN[寸法位置更新]コマンドを使用して自動調整寸法を更新することができます。
注釈モニター
注釈モニターを使用すると、自動調整が失われた注釈を追跡することができます。自動調整は、次のような理由で失われることがあります。
- 関連付けられているジオメトリ オブジェクトを大幅に修正したり、削除すると、自動調整は保持されません。
- 関連付けられているブロックを、寸法が関連付けられているエッジの位置が変化するように再定義すると、自動調整は保持されません。
注釈モニターをオンにすると、自動調整を失った注釈は、警告アイコンによって示されます。たとえば、円を削除すると、寸法の自動調整が失われ、影響を受けた寸法に警告アイコンが表示されます。
警告アイコンをクリックすると、自動調整が解除された注釈に固有のオプションを含むメニューが表示されます。この例では、メニューに DIMREASSOCIATE[寸法自動調整再割り当て]および ERASE[削除]コマンドへのアクセスが表示されています。
特殊な条件と制限
自動調整寸法は、寸法を記入するほとんどのタイプのジオメトリ オブジェクトに使用できます。次のオブジェクトには使用できません。
- ハッチング
- イメージ
- アンダーレイ
- マルチライン オブジェクト
- 2D 塗り潰し
注: モデル図面ビューに関連付けられた寸法は、この図面を AutoCAD のバージョン 2012 以前で開いて再保存すると、自動調整が失われる可能性があります。