自動プロパティ管理では、すべての AutoCAD Mechanical ツールセット コマンドがその実行中にオブジェクト プロパティ設定と呼ばれる設定値のグループをチェックし、これに従います。これにより、各コマンドが他のコマンドを認識し、図面領域のオブジェクトに適切に反応することができます。この処理は、例を使用するとわかりやすく説明できます。
AMCONSTLINES コマンドは、下書き線を描画します。このコマンドは、描画中にオブジェクト プロパティ設定をチェックし、下書き線の線種、線の太さ、および線の色のプロパティをオブジェクト プロパティ設定に定義済みの値に自動的に設定します。また、このコマンドはオブジェクト プロパティ設定に定義済みの画層に下書き線を描画します。現在の画層がどの画層でも、AMCONSTLINES コマンドは常に定義済みの画層に下書き線を描画します。画層が存在しない場合は、このコマンドにより画層が自動的に作成されます。
AMCLINEO コマンドは、下書き線の表示を切り替えます。このコマンドはオブジェクト プロパティ設定をチェックして下書き線が含まれる画層を判断し、必要に応じて画層を表示または非表示にします。
AMSHIDE[関連隠線処理の作成]コマンドは、他のオブジェクトによって重なった線分または線分セグメントを隠線に変換します。背景のオブジェクトを選択する場合、AMSHIDE はオブジェクト 背景のオブジェクトのプロパティ設定をチェックし、隠線処理での線分の動作を判断します。そのため、下書き線を選択すると、AMSHIDE はこれを無視して隠線に変換しないようにします。この機能により、AMSHIDE が適切なオブジェクトのみを適切に隠すようにすることができます。
自動プロパティ管理およびオブジェクト プロパティ設定は、AutoCAD Mechanical ツールセット コマンドの背後にある機能の中心となります。各コマンドにはオブジェクト プロパティ設定を処理する一意の独特なロジックがあります。自動プロパティ管理をオフにすると、これらのコマンドがオブジェクト プロパティ設定をチェックしなくなるため、オブジェクト プロパティ設定に関連して構築された機能が不完全になります。
自動プロパティ管理が煩わしい場合、自動プロパティ メカニズムをオフにしないでください。代わりに、オブジェクト プロパティ設定を特定の要件に合わせてカスタマイズすることをお勧めします。