概要 - 文字の高さとカラーを設定する(AutoCAD Mechanical ツールセット)

製図規格のすべての要素は、製図規格のマスター設定から文字の高さと色の設定を既定で継承します。マスター設定を変更すると、標準の各要素の対応する設定が変更されます。特定の要素がマスター設定に従わないようにするには、その要素の文字の設定をオーバーライドします。

文字の高さのマスター設定

文字の高さのマスター設定は、文字の基準の高さです。既定では、標準のすべての要素に対する文字の高さの設定は、[<現在の製図規格の名前>に準拠]に設定されています。

文字の高さが[<現在の製図規格の名前>に準拠]に設定されている記号などの注釈では、基準の高さの値を使用します。切断線のラベル、詳細ビューのラベル、バルーン、注釈ビューのラベルなどの注釈では、基準の高さよりも 1 サイズ大きい文字の高さを使用します。この「サイズ増加」の動作では、ラベルの文字の高さは記号の文字よりも大きいという規則を実施します。

製図規格は文字の設定に対して行われた変更を検証し、文字スタイルを変更したり規格以外の文字の高さを指定できないようにします。この検証を回避するには、カスタム規格を使用するか、引出線と文字設定を寸法スタイルにリンクします。

文字の色のマスター設定

AutoCAD Mechanical ツールセット は、高さに基づいて文字を 5 つのカテゴリに分類します。そのカテゴリは次のとおりです。

カテゴリ 高さの範囲(mm) 高さの範囲(インチ)
非常に小さい文字 0 ~ 2.2 0 - 0.0866
小さい文字 2.2 ~ 2.9 0.0866 ~ 0.1142
中程度の文字 2.9 ~ 3.6 0.1142 ~ 0.1417
大きい文字 3.6 ~ 5.1 0.1417 ~ 0.2008
非常に大きい文字 > 5.1 > 0.2008

AutoCAD Mechanical ツールセット を使用して各カテゴリの色、線種、線の太さなどのプロパティを個別に指定できます。マスター設定の文字の色を変更すると、文字の色が[<現在の製図規格の名前>に準拠]に設定されている標準の要素は自動的に新しい色を使用します。

標準の要素の文字の高さを変更すると、文字の色は、その文字の高さに対応するプリセットされた色を自動的に使用します。文字の高さが変更された場合に、文字の色が[<現在の製図規格の名前>に準拠]に設定されているかどうかは関係なく、文字の色は自動的に変わります。

文字オブジェクトの線の太さと線の高さのマスター設定は、オーバーライドできません。

マスター設定ですべての注釈を制御する

寸法スタイルを引出線や文字の設定にリンクさせると、[規格設定]ダイアログ ボックスのオプションが図面内のすべての注釈にわたって適用されます。これは、マスター設定が寸法に加えて AutoCAD Mechanical ツールセット 固有の注釈に適用されるためです。

引出線と文字の設定が確実にすべての寸法をコントロールするには、[引出線寸法スタイルのみにリンク]チェック ボックスをオフにします。このチェック ボックスをオフにすると、マスター設定は基準寸法スタイルにリンクします。マスター設定を修正すると、その修正内容が基準寸法スタイルに適用され、寸法のサブスタイルもその変更に従います。

注: 寸法サブスタイルをオーバーライドすると、基本寸法スタイルに加えた変更内容(すなわちマスター設定)はサブスタイルには適用されません。

寸法スタイルへのリンクは、双方向のリンクです。リンクされた寸法スタイルを修正すると、マスター設定は自動的にその変更に対処します。