AutoCAD Mechanical ツールセット は、モデル空間の尺度について、長さスケーリングと文字スケーリングという 2 つの異なる方法をサポートしています。
長さスケールにより、記入された長さと実際の長さとの割合がコントロールされます。たとえば、1:2 の長さスケールで記入する場合、図面で 100 単位を計測する線分は、寸法が設定されると、200 単位が表示されます。AutoCAD の SCALE[尺度変更]コマンドとは異なり、長さスケーリングは線分を拡大または縮小しません。 単に、作成される長さと計測された長さとの比率が変わるだけです。
文字スケーリングは、注釈を拡大または縮小します。他のジオメトリには影響を及ぼさず、注釈のみに影響します。ほとんどの AutoCAD Mechanical ツールセット 尺度コマンドは、文字スケーリングを操作できます。
システム変数 AMSYMSCALE は、モデル空間の文字の尺度をコントロールします。文字の高さ 1:1 で作成された寸法の文字の高さは、3.5 単位に計測されます。文字の高さ 1:2 で作成された寸法の文字の高さは、7 単位(3.5 単位 x 2)に計測されます。AMRESCALE[寸法/記号の再尺度]コマンドは注釈を拡大または縮小します。AM 内の尺度オプション: [オプション]ダイアログボックスの[標準仕様]タブは、AMSYMSCALE と AMRESCALE コマンドの両方を呼び出せます。
既に注釈付けされている大きなモデルの図面があり、そのモデルは大きすぎるために印刷対象の用紙サイズに印刷できない、という状況を想定します。レイアウト内の用紙にフィットするようモデルを縮小させるには、ビューポート尺度を使用します。ただし、これにより注釈は縮小され、文字の高さは 3.5 mm より大きくなりません。モデル空間で、3.5 mm で印刷されるよう注釈を拡大表示する文字スケーリングを使用します。
既に注釈付けされている大きなモデルの図面があり、そのモデルは大きすぎるために印刷対象の用紙サイズに印刷できない、という状況を想定します。モデル空間で図面枠を作成するときは、モデルが図面枠内に収まるように、AMTITLE コマンドの尺度を変更します。また、3.5 mm のままになるように、注釈の文字スケーリングを適用します。
AutoCAD の異尺度対応尺度は文字スケーリングと同様の機能を果たします。
AutoCAD Mechanical ツールセット 文字スケーリングは自動的に注釈を認識し、それ以上の入力を必要とせずにそれらを操作します。さらに、文字スケーリング異尺度対応の尺度は、異尺度対応の尺度設定のようなものは存在しないという前提で機能します。