概要 - Autodesk Civil 3D と Storm Sewers の間でパイプ ネットワーク データを移動する

Autodesk Civil 3D と Storm Sewers Extension の間で、パイプ ネットワーク データをマイグレートすることができます。

たとえば、Autodesk Civil 3Dでは次のことができます。

Storm Sewers データを Autodesk Civil 3D に読み込む場合、単一のパイプ ネットワークでも複数のパイプ ネットワークでも読み込むことができます。だたし、パイプ ネットワーク全体を読み込む必要があります。個別のパーツ、あるいはパイプ ネットワーク内で接続された一連のパーツを読み込むことはできません。

Storm Sewers データのマイグレーションの準備作業を行う

Autodesk Civil 3D と Storm Sewers Extension の間でデータをマイグレートする前に、いくつかの準備タスクを実行する必要があります。次の表に、タスクの概要を示します。

タスク 説明
パイプ ネットワーク データがマイグレーションに必要な基準を満たしているか確認します。 パイプ ネットワーク データをマイグレートする基準を確認します。
マイグレーション時に使用するパーツ リストを作成します。 Autodesk Civil 3D と Storm Sewers Extension の間でパイプ ネットワークの読み込みと書き出しを行う場合、読み込みまたは書き出しに適合したパーツを含むパーツ リストが必要です。データの読み込みや書き出しを始める前に、まずこのパーツ リストを作成する必要があります。場合によっては、カタログ全体で利用可能なパーツをすべて収録した完全なパーツ リストを作成する必要があることもあります。また、マイグレートするデータに含まれるパーツのみを収録する小さくカスタマイズしたパーツ リストを作成する必要があることもあります。
マイグレーション時に使用するパーツ照合設定を設定します。 [ツールスペース]の[設定]タブで、Autodesk Civil 3D と Storm Sewers の間でパーツ タイプを照合する際に使用する既定値を設定する必要があります。
マイグレーション時に使用する既定のパーツ リストを選択します。 [プロスペクター]の[設定]タブで、Autodesk Civil 3D と Storm Sewers の間でデータをマイグレートするときに使用する既定のパーツ リストを選択する必要もあります。

オプションで、パイプ ネットワークの動水勾配線とエネルギー勾配線など、水理プロパティのラベルを表示するためのラベル スタイルを作成することができます。

パイプ ネットワークのマイグレーションの基準

Storm Sewers Extension と Autodesk Civil 3D の間でパイプ ネットワーク データのマイグレートを成功させるには、パイプ ネットワーク データが特定の条件を満たす必要があります。マイグレートする前に、パイプ ネットワーク データが基準を満たしているか確認します。

  • Storm Sewers Extension では、パイプとそれに対応する上流の流入構造物が、Hydraflow Storm Sewers 線を構成しています。
  • Storm Sewers Extension では、1 つのプロジェクトで、最大 250 個の構造物付きパイプ(線分)を受け入れることができます。単一の Autodesk Civil 3D パイプ ネットワークが 250 より多いパイプ(線分)を含む場合、そのパイプ ネットワークを Hydraflow Storm Sewers Extension で開くことができるようにするためには、パイプ ネットワークを小さなパイプ ネットワーク(したがって、複数の .stm ファイル)に分割する必要があります。
  • 排水ますとます構造物はすべて流出パイプを備える必要があります。確認するには、Autodesk Civil 3D で、[構造物プロパティ]ダイアログ ボックスの[接続パイプ]タブを表示します。[始点/終点]列を確認します。

また、パイプ ネットワークを .stm ファイル(または、他のパイプ データ書き出しタイプ)に書き出す前に、次の点に注意することが重要です。

  • Autodesk Civil 3D でパイプに上流構造物がない場合、書き出されたファイルでは Null 構造物が与えられます。
  • 構造物がパイプにアタッチされていない場合、構造物は書き出されません。

旧バージョンから STM ファイルを読み込む

Autodesk Civil 3D では、Storm Sewers Extension for AutoCAD Civil 3D 2009 以前の古いバージョンの Storm Sewers Extension で作成や保存が行われた .stm ファイルを読み込むことができます。また、2009 以前のバージョンの Storm Sewers Extension で作成や保存が行われた .stm ファイルは、Storm Sewers Extension バージョン 2010 で問題なく開くことができます。しかし、Storm Sewers Extension for Civil 3D 2009 以前のバージョンの Storm Sewers Extension では、.stm ファイルでも、Storm Sewers Extension for Civil 3D 2010 で保存されたものや Autodesk Civil 3D から書き出されたものを開くことはできません。

バージョン 2010 よりも前のバージョンで保存された .stm ファイルを読み込む場合、動水勾配線(HGL)値が含まれていることがあります。しかし、次の一覧に挙げる水理プロパティのうちの一部は含むことはありません。次の値は Storm Sewers Extension バージョン 2010 では計算されますが、2010 よりも古いバージョンの .stm ファイルには存在しません。

パイプ

構造物

Storm Sewers パイプ サイズ計算

Storm Sewers Extension では、パイプ サイズのリストはハードコードされており、カスタマイズできません。Autodesk Civil 3D とは異なり、このリストでは、パイプ内側の直径、パイプ外側の直径、パイプ マテリアル、パイプ クラスは区別されません。Storm Sewers Extension でパイプのサイズを変更する計算を実行する場合、結果には、ハードコードされたリストで利用可能なサイズのみが含まれます。その結果、作業対象のパイプ マテリアルの典型ではないパイプ サイズとなる場合があります。ただし、パイプ サイズはいつでも手動で編集することができます。詳細、『Storm Sewers Extension ヘルプ』を参照してください。