MAXScript では、指定されたスクリプト ファイルの暗号化されたコピーを作成できます。コピーのファイル名は、ソースのスクリプト ファイルと同じ名前のプレフィックスに続いて拡張子 .mse を使って作成され、ソース ファイルと同じディレクトリに格納されます。この暗号化では、すべての 3ds Max システムで実行できる固定隠しキーを使用して、スクリプトのソースを効果的に隠します。 暗号化されたスクリプト ファイルには拡張子 .mse が付きます。
スクリプトを暗号化するには、次の MAXScript メソッドを使います。
encryptScript <filename_string> [version:<int>]
ここで、<filename_string>
は、文字列リテラルまたは文字列に評価される式で、内容が暗号化されたスクリプト ファイルの名前を指定します。
完全なパスが指定されていない場合に filename_string
が検索されるディレクトリのリストについては、「ファイル アクセス関数の検索動作」を参照してください。
オプションの version:
キーワードには、0 または 1 を指定できます。
0 に設定されている場合は、3ds Max 2 から 9 までの旧式の暗号化方式が使用されます。
1 に設定されている場合や指定されていない場合は、3ds Max 9 SP 1 で導入された新しい暗号化方式が使用されます。新しい方式で暗号化されたファイルは、旧バージョンの 3ds Max では実行できないので注意が必要です。暗号化したスクリプトを旧バージョンの 3ds Max で使用する必要がある場合は、version:0 オプションを使用してください。
使用例:
encryptScript "my_script.ms"
--create file compatible with old versions: encryptScript "my_script.ms" version:0
または
scriptfile= "my_script.ms" encryptScript scriptfile
上記の例の暗号化されたスクリプト ファイルには、my_script.mse という名前が付けられます。
MAXScript ロールアウトの[スクリプトを実行](Run Script)ボタンおよび「スクリプトの実行」で説明されている fileIn()
メソッドは、.mse の暗号化されたスクリプトをサポートします。
変数 hardwareLockID
を使ったスクリプト ソース コードの暗号化および新しく暗号化されたファイル入出力機能を結合して、ユーザ独自のスクリプトに対して認証ベースの保護を提供することができます。