Maya ソフトウェア レンダラは、レンダリング中にカラー チャネル(RGB)、マスク チャネル(RGBA)、深度チャネル(RGBZ)、またはこれらの任意の組み合わせ(RGBAZ)からなるイメージ ファイルを作成できます。
既定では、Maya は 3 つのカラー チャネルとマスク チャネルを含むイメージファイルを生成しますが、レンダリング イメージ ファイルに含めるチャネルのタイプはコントロールすることができます。マスク チャネルと深度チャネルは主に合成のために使用されます。レンダリング イメージを合成しない場合は、レンダリング中にマスク チャネルや深度チャネルを生成する必要はありません。イメージにマスク チャネルや深度チャネルが含まれる場合、ファイル サイズは大きくなり、また計算時間も長くなることがあります。
チャネルをオン/オフするには、レンダーしたイメージ用のカラー チャネル、深度チャネルおよびマスク チャネルを有効にするを参照してください。
Arnold for Maya レンダラを使用している場合、既定では、イメージはアルファ(RGBA)チャネルを含む .exr フォーマットでレンダリングされます。
ビットマップ イメージの各ピクセルには 3 つのカラー チャネルが含まれており、それぞれがイメージの赤、緑、青の量を示します。また、各ピクセルには、透明を実現するアルファ(マスク)チャネルとカメラからの距離を示す深度チャネルも含まれています。イメージ フォーマットの中には、マスク チャネルや深度チャネルを含まないものがあります。この場合、Maya は個別のマスク ファイルまたは深度ファイルを生成することができます。
マスク チャネル(またはアルファ チャネル)は、イメージの不透明な領域と透明な領域を定義します。オブジェクトの不透明な領域は白、半透明な領域はグレー、透明な領域は黒です。
合成ソフトウェア用に、マスク チャネルを使ってイメージをレイヤに分けることができます。たとえば、オブジェクト(そのバックグラウンドは除く)を他のイメージと合成するためのマットとして、イメージのマスク チャネルを使用することができます。
Arnold for Maya を使用している場合は、「AOV」および「Cryptomatte」を参照してください。
深度チャネル(または Z 深度あるいは Z バッファ チャネル)はイメージに関する 3D 情報を提供します。深度チャネルは、オブジェクトとカメラの距離を示します。
深度チャネルはイメージ合成ソフトウェアによって使用されます。たとえば、深度チャネルを使えば正しい位置リレーションシップを保ちながら複数のレイヤを合成することができます。
Maya は、奥行きを -1/z として保存します。これらの値は、ニア クリップ(near clip)値とファー クリップ(far clip)値を示します。
Arnold for Maya を使用している場合は、「AOVs」および「Z 深度 AOV」を参照してください。
レイヤ内でレンダーする場合には、合成アプリケーションによって、どのオブジェクトのどの部分が他のオブジェクトの後ろまたは前になるかを指定できなければなりません。アルファ チャネルにはこの情報が含まれていないため、Maya のマットの不透明度(Matte Opacity)機能のブラック ホール(Black Hole)モードを使って切り取った領域を正しく合成することができます。マスク チャネルを変更するを参照してください。