レンダー レイヤでライトのオーバーライドを作成する

ライト エディタ(Light Editor)は、シーン内のライトの管理に便利です。ライト エディタ(Light Editor)をレンダリングの設定(Render Setup)エディタと一緒に使用すると、レンダー レイヤにライトのオーバーライドを簡単に作成できます。

ステータス ラインで をクリックするか、レンダリングの設定(Render Setup)エディタの一番上にあるライト(Lights)タブをダブルクリックして、ライト エディタ(Light Editor)を開きます。シーン内のすべてのライトがリストされます。

シーン レイヤなどの各レイヤのライト アトリビュートを表示するには、「表示」に設定します。ライト エディタ(Light Editor)のドロップダウン リストからレイヤを選択することもできます。

この機能により、以下の作業が可能になります。

ライト エディタ(Light Editor)は、常に現在のレンダー レイヤの値を反映します。たとえばシーン レイヤの場合、プロパティ エディタ(Property Editor)には各ライトのシーン値が表示されます。レンダー レイヤの場合は、プロパティ エディタ(Property Editor)にはそれぞれのライトに対して現在のレイヤで設定された値が表示されます。

既定では、ライトが各レンダー レイヤに自動的に追加されます。 この動作をオーバーライドするには、レンダリングの設定(Render Setup)エディタでオプション > 既定で各レンダー レイヤにすべてのライトを含める(Options > Include all lights in each render layer by default)を無効にします。その後、特定のライトを各レイヤのライト(Lights)コレクションに追加できます。「レンダー レイヤにライトを追加」を参照してください。

レイヤ内の個々のライトにオーバーライドを作成する

以下のいずれかをオーバーライドします。
  • シェイプ ノード上のアトリビュート(たとえば、カラー(Color)および強度(Intensity))
  • トランスフォーム ノードのアトリビュート(移動(Translate)、回転(Rotate)、スケール(Scale))
  • 有効化(Enable)および分離(Isolate)アトリビュート
  1. シーン(Scene)設定からレイヤにドラッグ＆ドロップしてライト コレクションを作成します。
  2. アイコンをクリックして、ライトのオーバーライドを作成するレイヤに切り替えます。
  3. ライト エディタ(Light Editor)で、オーバーライドを作成するライトを選択します。
  4. ライト エディタ プロパティ エディタ(Light Editor > Property Editor)でアトリビュートを右クリックし、可視レイヤの絶対オーバーライドを作成(Create Absolute Override for Visible Layer)または可視レイヤの相対オーバーライドを作成(Create Relative Override for Visible Layer)を選択して、絶対オーバーライドまたは相対オーバーライドを作成します。
    注: レンダー レイヤでどのコレクションも選択しないでください。コレクションが選択されていると、選択したライトのオーバーライドではなく、コレクションのオーバーライドが作成されてしまいます。

    オーバーライド値はオレンジ色で表示されます。オーバーライドが作成されるとすぐに、レンダリングの設定(Render Setup)エディタ内にレイヤのライト(Lights)コレクションが作成されます(ライト(Lights)コレクションがまだ存在しない場合)。変更したライトを含むコレクションおよび対応するオーバーライドがこのライト(Lights)コレクション内に作成されます。

  5. ライト エディタ(Light Editor)またはレンダリングの設定 プロパティ エディタ(Render Setup > Property Editor)でオーバーライドの値を調整します。

注:

レンダー レイヤのライト(Lights)コレクションをドラッグして同じレイヤの別のコレクションにドロップすることはできません。

ライト(Lights)コレクションは、レンダー レイヤ間で、切り取り、コピー、貼り付けのみを行えます。個々のライト オーバーライドまたは個々のライトのサブコレクションを切り取り、コピー、および貼り付けることはできません。

ライト エディタ(Light Editor)のアトリビュートのカラー

オーバーライドされたアトリビュートはオレンジ色で表示され、アニメートされたアトリビュートは赤色で表示されます。

何もオーバーライドされていないアトリビュートは白色で表示されます。また、ロックされたアトリビュートも白色で表示されますが、編集はできません。

オーバーライドを使用してレイヤ内のライトを無効にする

レイヤ内のライトを無効にするには、その有効化(Enable)アトリビュートをオーバーライドします。

  1. ライト エディタ(Light Editor)で、ドロップダウン リストを使用してレイヤに切り替えます。
  2. 無効にするライトを選択します。 プロパティ エディタ(Property Editor)で、有効化(Enable)アトリビュートを右クリックし、可視レイヤの絶対オーバーライドを作成(Create Absolute Override for Visible Layer)を選択します。

    アイコンはオーバーライドが適用されていることを示すオレンジ色の枠で表示され、有効化(Enable)アトリビュートはオレンジ色で表示されます。

  3. 有効化(Enable)アトリビュートをオフに切り替えます。

注: レンダー レイヤでライトを無効にするには オーバーライドを作成する必要があります。オーバーライドを作成せずに単にライトの有効化(Enable)アトリビュートをオフにすると、シーンのライトは無効になりますが、レンダー レイヤのライトは無効になりません。

ライト エディタ(Light Editor)とアトリビュート エディタ(Attribute Editor)の関係

ライト エディタ(Light Editor)を開くと、エディタがシーン内のライト シェイプ ノードの 可視性(Visibility)アトリビュートに接続されます。この接続により、ライト エディタ(Light Editor)の有効化(Enable)および分離(Isolate)アトリビュートを使用してライトの可視性を制御できます。ただし、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)の可視性(Visibility)の切り替えも使用できなくなります。

ただし、可視性(Visibility)アトリビュートを右クリックして接続の解除(Break Connection)を選択すると、対応するライトの アイコンが ライト エディタ(Light Editor)に赤い枠付きで表示され、このアイコンを使用してライトを制御できなくなったことを示します。

可視性(Visibility)アトリビュートをオーバーライドするには、以下のいずれかを実行します。

  • ライト エディタ(Light Editor)を閉じて再度開きます。もう一度開くと、 アイコンの周囲の赤色の枠は消え、有効化(Enable)アトリビュートでオーバーライドを作成することができます。
  • アトリビュート エディタ(Attribute Editor)で、可視性(Visibility)アトリビュートを右クリックし、可視レイヤの絶対オーバーライドを作成(Create Absolute Override for Visible Layer)を選択します。 ライト エディタ(Light Editor)を閉じて再度開いてもこのオーバーライドは機能し続けますが、アイコンの周囲の赤い枠は残ります。
親トピック: Maya でのレンダリングの設定