Maya ソフトウェア レンダラのみ。
レンダーの診断(Render Diagnostics)ツールを使用すると、レンダーするシーンをどの程度最適化できるかをモニタし、制限事項や発生する可能性のある問題を調べることができます。たとえば、遠くのサーフェスやぼやけたサーフェスの場合には、カメラに近いサーフェスと同レベルの表示精度やフォト リアリズムは必要ありません。レンダラで何が行われているかを理解しておけば、レンダー時間を短縮し、メモリを節約することができます。
オブジェクトの調整後やレンダー前にレンダー診断(Render Diagnostics)を実行すると、パフォーマンスを改善したり制限事項を回避したりするための貴重な情報を得ることができます。レンダリングの設定を試しているときや、最終レンダリングを開始する前に、シーンの最適化を診断することができます。
レンダー診断を実行するには
- 次のいずれかを実行します。
- Maya のメイン ウィンドウからレンダー > レンダーの診断の実行(Render > Run Render Diagnostics)を選択します。
- レンダー ビュー(Render View)ウィンドウからファイル > レンダーの診断(File > Render Diagnostics)を選択します。
スクリプト エディタ(Script Editor)が開き、シーン内で起こり得る問題のリストが表示されます。
診断メッセージの例
次に Maya ソフトウェア レンダリングで表示される診断メッセージの一例を示します。
- モーション ブラーおよびレイ トレーシングがともにオンになっています(反射、屈折、シャドウはモーション ブラーが適用されないので、ご注意ください)。
- モーション ブラーがオンになっています。パーティクル、ライト、シャドウはモーション ブラーが適用されないので、ご注意ください。さらにモーション ブラーを適用したシャドウはアーティファクトを生成する可能性があります。
- 出力が Quantel フォーマットに指定されました。旧バージョンの Maya では、このフォーマットは NTSC/PAL/HDTV の解像度のみに出力することができ、フィールドには出力できません。上記制限が満たされない場合、レンダリングは既定で PNG イメージ出力に設定されます。
- Cineon フォーマットでの出力が指定されました。このフォーマットではマスク チャネルがレンダーされません。
- アニメーションのフレーム ステップ間隔に分数が指定されました。分数のフレーム カウントではイメージが相互に上書きされてしまいます。修正拡張子を必ずオンにしてください。
- ニア/ファー クリッピング値の開きが大きすぎます。不正確な数値による誤ったレンダーが発生する可能性があります。
- シーンにレンダリング可能なカメラがありません。