通常、インストール プログラムが実行された後、追加の環境設定は不要です。ただし、非標準の変更イベントでは、使用される環境変数と、これらを正しく設定するシェル スクリプト ファイルの場所を把握すると便利な場合があります。Autodesk Nastran では、必要な環境変数を設定し、オートデスクのバイナリをシステムの検索パスに追加するために、1 つのシェル スクリプト ファイルを提供しています。このシェル スクリプトファイルは、実行前またはターミナルの作成時に「読み込む」必要があります。ここにそのファイルがあります。
/opt/Autodesk/Nastran_2022/bin/nastran_vars.sh
> ./opt/Autodesk/Nastran_2022/bin/nastran_vars.sh > source /opt/Autodesk/Nastran_2022/bin/nastran_vars.sh
Autodesk Nastran は、多数の既存システムおよび作成された環境とやり取りをします。これらの一覧を次に表します。上述のスクリプトにより、これらの環境変数が適切に変更されます。
PATH |
このシステム環境変数は、Linux システムが実行可能ファイルを検索するフォルダを一覧表示します。修正後、この変数には次のようなエントリが含まれます。 /opt/Autodesk/Nastran_2022/bin |
ADSK_NASTRAN_HOME |
これは、Autodesk Nastran 2022 インストレーションのベースを示します。この値を設定すると、Nastran で既定の環境設定ファイルを見つけることができます。標準のインストールの場合、この値は次のように設定されます: /opt/Autodesk/Nastran_2022. |
ADSKFLEX_LICENSE_FILE |
この変数は、ライセンス システムまたはファイルの場所を設定します。その形式は、ライセンス サーバの IP アドレスまたはホスト名です。形式を次に示します。ここで、[port]はオプションであり、システム管理者がライセンス サーバのインストールをカスタマイズしているかどうかによって異なります。「@」の記号は必須です。 [port]@10.4.206.99 または [port]@myhost.mydomain.com |
Autodesk Nastran を実行させるには、適切なシェル スクリプト ファイルを読み込ませる必要があります。既定では、この作業はスーパーユーザによって実行されますが、後述するように、スーパーユーザのパーソナル シェル構成ファイルに数行を追加することでも行えます。このシェル スクリプト ファイルは、前のセクションで説明したように環境変数を設定し、既定の検索パスに Autodesk Nastran 実行可能ファイル(nastran.x)を追加します。
次のように、場所 /etc/profile.d にシェル スクリプト ファイルのリンクを単純に設定します。ログ オンすると、これらのファイルは自動的に読み込まれます。この操作を自動的に実行するため、インストール プロセス中に 1 つのオプションが表示されます。
> ln –s /opt/Autodesk/Nastran_2022/bin/nastran_vars.sh /etc/profile.d/nastran_vars.sh
.bashrc ファイルに次の行を追加します。
. /opt/Autodesk/Nastran_2022/bin/nastran_vars.sh
新しいターミナルの作成時に、これらのファイルが読み込まれ、環境変数が適切に調節されて、Autodesk Nastran の実行が可能になります。
ファイル /opt/Autodesk/Nastran_2022/ini/Nastran.INI がすべてのユーザの既定の初期化ファイルです。その値のカスタマイズの手順は『Nastran ソルバー リファレンス ガイド』のメインの「初期化」セクションに記載されています。ただし、必要に応じて、パスを絶対形式(すなわち、パスの前に「/」がある形式)で表示することをお勧めします。この形式は、一時パスの場所などの変数には必須です。詳細については、「Linux バージョンの修正点」を参照してください。
以上で Autodesk Nastran の環境設定は完了です。