PBR マテリアル

物理ベースのレンダリング(PBR)は、サーフェスとライトの相互作用を正確に表現するために使用するシェーディング方法です。

画像提供: Mads Drøschler

PBR マテリアルについて

PBR は多くのリアルタイム エンジンで使用され、小さなテクスチャ マップのセットによって完全に駆動される、簡略化されたシェーディング モデルのセットを記述します。これらのシェーディング モデルはフィジカル マテリアルで既にサポートされていますが、PBR には他にも多くのサポートされていないフィーチャが含まれています。このため、これらの簡略化されたスクリプト マテリアルが作成され、フィジカルマテリアル用のフロントエンド UI が提供されています。

リアルタイム エンジンでサポートされる PBR シェーディング モデルには、[メタル質/粗さ (メタル/粗さ)](Metalness/Roughness (Metal/Rough))モデルと[鏡面反射光/光沢](Specular/Glossiness (Spec/Gloss))モデルの 2 つの基本的なファミリがあります。

[メタル/粗さ] (Metal/Rough)モデルは次の要素で構成されています。

  • すべての種類の反射のカラーを定義する「アルベド」と呼ばれるベース カラー
  • 反射が白の鏡面反射光レイヤまたはメタリックによる拡散かどうかを定義する「メタル質」パラメータ(拡散反射がない場合、反射はベース カラーになります)
  • サーフェスのスムーズさ(低い値)または粗さ(高い値)を定義する「粗さ」パラメータ

[鏡面反射光/光沢] (Spec/Gloss)モデルは次の要素で構成されています。

  • 拡散反射光のみを定義する「アルベド」と呼ばれるベースカラー
  • 反射のカラーを個別に定義する「鏡面反射光」と呼ばれる個別の反射カラー
  • サーフェスのスムーズさ(高い値)または粗さ(低い値)を定義する「光沢」パラメータ

色の選択の自由度が高くなっていますが、[鏡面反射光/光沢] (Spec/Gloss)モデルでは、作成されるサーフェスが物理的に妥当な方法で動作する保証はありません。そのため、ユーザによる操作が必要になる場合があります。しかし、[メタル/粗さ] (Metal/Rough)モデルでは、ほとんどのパーツに対してサーフェス マテリアルの動作が物理的に意味を持つことが保証されます。

これらの簡素化されたマテリアルの目的は、UI の複雑さを軽減するだけでなく、マテリアル データをリアル タイムエンジンに容易に書き出せることです。これらのマテリアルを使用してシーンを構築する場合(ターゲット エンジンで使用されるモデルと一致するマテリアルを選択する場合)、3ds Max 内で実行されるルック デベロップメントはエンジン内で同じになります。

PBR のもう 1 つの使用例は、3ds Max 内のリアルタイム エンジン用のマテリアルをビューポートまたは最終レンダリング用に使用することです。多くの Web サイトでは、これらのマテリアルに直接ドロップできるダウンロード可能な PBR マップを提供しています。

重要な機能は、PBR マップを使用する場合に必要な一部の設定を自動的に処理することです。これには、粗さ、光沢、メタル質、法線マップにリニア ガンマ(1.0)を設定する機能も含まれます。

その結果、すべてのマップ スロットは、Windows エクスプローラから直接ドラッグ/ドロップされたビットマップ ファイルを受け入れることができます。Web から無料のテクスチャ マップを多数ダウンロードできます。これらのマップを保存して、PBR マテリアル パラメータの下に表示された対応するマップ ボタンに直接ドラッグ アンド ドロップできます。

注: PBR マテリアルを読み込むことができます。