初めて Alias を実行する場合、次のワークフローの選択画面が表示されます。
2D 環境内で単独で作業する場合は、Paint ワークフローを選択します。Do not show again チェック ボックスをクリックすると、次回から Alias を起動しても、このウィンドウは表示されません。
ワークフロー設定を選択して Do not show again をオンにした場合、Preferences > Workflows から必要なワークフローを選択して、既定のワークフローを変更できます。Alias は、最後にアプリケーションを終了したときにアクティブだったワークフロー環境でアプリケーションを起動します。
Alias の起動時に Paint ワークフローを選択することと、インタフェースから Preferences > Workflow > Paint を選択することは、同じ操作になります。これにより、2D (スケッチ)ワークフローにカスタマイズされたパレット、メニュー、シェルフ、マーキング メニュー、コントロール パネルが表示されます。以降で説明しますが、必要に応じてさらにカスタマイズすることが可能です。
既定では、Palette ウィンドウは Paint モードでは閉じています。これを開くには、Windows > Palette を選択します。
Paint モードでは、File > New の動作は Canvas > New Canvas
と同じになり、新しいキャンバス プレーンがそれぞれの Paint ウィンドウに作成されます。
Alias のインタフェースを簡略化する
Alias インタフェースに表示するツールをカスタマイズしてください。たとえば、2D ツールをカスタマイズするには、
を選択します。
を開きます。この設定を行うと、使用しない機能が表示されなくなるので、製品の感じが大きく変わります。Autodesk Alias の既定は、カスタム設定を作成する出発点として表示しておく必要があります。
たとえば、Preferences > Workflows > Paint
を選択すると、2D ペイント インタフェースに切り替わり、モデリング機能、レンダリング機能、およびアニメーション機能がすべて削除され、白い用紙上での作業に合うように Alias の既定カラーが変更されます。ペイント インタフェースに切り替わると、2D のカスタムマーキング メニューとシェルフも設定されます。
Alias では、すべてのツールまたはメニュー項目の既定設定を作成する機能がサポートされています。これは、要件が出荷時の既定と異なる場合に非常に便利な機能です。設計者の中には、Alias の既定のブラシ設定を好む人もいれば、それとは異なる操作感や外観を好む人もいます。時間を取って、製品の既定の設定を自分の特定のスケッチ スタイルに合うようにカスタマイズしてください。
共通のワークフローを能率的に実行するには、シェル フセットをカスタマイズします。絵を描いたりスケッチしたりするのは非常に芸術的な作業なので、特定のスタイルとワークフローに合うように時間をかけてツールをカスタマイズすることが重要です。
他のツールの上にツールを追加することで、シェルフ上にカスケード メニューを作成できます。これによってツールをグループ化できるため、さらに効率的にワークフローを構成できます。カスケード メニューは、小さい黄色の矢印で示されます。
スペーサを使用すると、シェルフの構成に役立つ機能しないアイコンを使用して、ギャップやグループ分けを視覚的に構築できます。

スペーサの使用方法については、Preferences > Interface > Shelf Extras
を参照してください。
特定のワークフローに合うようにマーキング メニューをカスタマイズしてください。任意のツールまたはメニュー項目をマーキング メニュー エディタにドラッグ&ドロップします。
特定のワークフローに合うようにホットキーをカスタマイズしてください。2D を使用している場合、Copy Image は
+
+ C でなく
+C、Paste Image は
+
+ V でなく
+ V に設定したい場合があります。ホットキー エディタを使用して、ホットキーをカスタマイズすることができます。
Hotkeys/Menus エディタの Special:Paint セクションには、ホットキーにマップ可能な多くのブラシ モードとブラシ パラメータ(半径や不透明度など)が含まれています。
特に、高解像度キャンバスを使用し、ブラシは標準解像度キャンバスと同じ外観にとどめる場合は、Size ホットキーを使用して、ブラシの複数あるプロパティを一度にスケーリングすることができます。既定では、文字 S にマッピングされています。ブラシを選択し、S キーを押し、マウスをドラッグしてブラシの Min/Max Radius と Max Opacity を一度にスケーリングします。
Wacom エディタを使用すると、ホットキー イベントをホスト アプリケーションに送信することができます。タブレットのボタン 1 ~ 27 を使用し、ボタンを Alias のホットキーにマップすることによって、Canvas > New Canvas
などの共通の機能にすばやくアクセスできます。
Wacom エディタを使用すると、スタイラスの切り替えボタンをマウスの左、中、右ボタンにマップすることができます。ワコムによって設定された既定は Alias で作業するには最適ではないので、これは非常に重要です。
Windows > Control Panel のホットキーを定義すると(Preferences > Interface > Hotkeys/Menus
を参照)、Paint パネルのオンとオフをすばやく切り替えることができます。この方法で、車のような長いオブジェクトの Side ビュースケッチに適した画面アスペクト比を保持しながら、ペイント ツールのオプションにすばやくアクセスすることができます。
Paint Panel の Shelf Tabs を利用してください。
で、Shelf Options メニューをクリックして、独自のシェルフを作成します。これによってメイン シェルフ ウィンドウの代わりに、コンパクトなウィンドウを使用できるため、ウィンドウ領域をより広く使用できます。カラー シェルフ、テクスチャ ブラシ シェルフ、鉛筆シェルフなどがあり、これらを切り替えることができます。
既定のシェルフに保存されているテクスチャ ブラシは、起動に時間がかかるという制約があることを覚えておいてください。ユーザの既定とは別の独自のテクスチャ ブラシ シェルフを作成することを検討してください(ツールシェルフをカスタマイズするを参照)。そして必要な場合は、テクスチャブラシだけをロードします。user_default.scm ファイルを定義していないと終了時にテクスチャ ブラシが自動的に既定に保存されてしまうので、このファイルを保存していない場合は、終了前にテクスチャ ブラシをアンロードしてください。
実行アプリケーションの数は最少にするようにしてください(たとえば、Alias の複数セッションを実行したり、Alias、Photoshop、Illustrator を同時に実行したりしないでください)。Automotive、Photoshop、Illustrator はメモリとグラフィック カード集約型のアプリケーションなので、たくさんの大きいキャンバス レイヤを操作するときは、この点に細かい注意を払ってください。
少し作業した後でアプリケーションの動作が鈍く感じられる場合は、タスク マネージャで使用されているメモリをモニタしたり、Alias を定期的に終了/再起動したり、Windows マシンをリブートしたりしてください。
オプションで、新しいキャンバス プレーンの幅と高さをピクセル単位で設定できます。Alias には、キャンバス プレーンの既定解像度用の設定が用意されています(Preferences > General Preferences
の Paint セクション)。必要に応じて、既定キャンバスの幅や高さを調整してください。ただし、キャンバス サイズの上限は 800 万ピクセル(たとえば、幅 = 4000、高さ = 2000)です。特定のブラシ エフェクト用に必要なときに、Spacing Bias を小さい値(<1.0)に設定し、Rotate to stroke をオンにするだけです。最適でないブラシ パラメータを使用すると、パフォーマンスが低下することがあります。
ブラシ パラメータ Rotate to stroke は大量の計算を必要とするので、このパラメータは、テクスチャ ブラシ、シェイプ ブラシ、または楕円のブラシ スタンプでのみ使用してください。 その他のすべてのブラシ ストロークでは、円形のブラシ スタンプの回転は視覚的に意味がありません。

ブラシ スタンプの Spacing Bias を小さくするとブラシ ストロークの質を大幅に向上させることができますが、特定のポイントにおいては、Spacing Bias を小さくしてもストロークの質は向上せず、パフォーマンスが低下するだけになります。ブラシ スタンプの Spacing Bias を大きくするとブラシの速度が大幅に上がりますが、個々のブラシ スタンプの間隔が広すぎる場合、視覚的な外観が滑らかなストロークにならないことがあります。

スケッチをするときは、質と速度のバランスを見つけてください。 ブラシ スタンプのバイアスを小さくすると、より滑らかになる一方で、ブラシのパフォーマンスは低下します。ブラシ スタンプのバイアスを大きくすると、処理速度は上がりますが、質は上がりません。
テクスチャ ブラシでは、ブラシ スタンプをメモリに事前保存する 64MB キャッシュが使用されます。このキャッシュは、ブラシ ストローク中に動的に保存され、書き換えられます。ストロークの方向と半径がさまざまに異なる場合、ストロークに沿ってカレントのスタンプが再度必要とされる前に、キャッシュが書き換えられ、再計算されることがあります。これは何を意味するのでしょうか。
テクスチャ ブラシを初めて使い始めるときは、テクスチャ スタンプのキャッシュに各テクスチャ サイズが事前保存されるまで、テクスチャ ブラシのストロークが遅くなります。テクスチャ ブラシにパフォーマンスの問題があることに気付いた場合は、そのテクスチャ ブラシを選択して数秒間描画してからこの操作を元に戻し、その後、通常通りブラシを使用します。最初のストロークによって、テクスチャ スタンプがメモリに事前保存されます。
回転と半径の変化を持つ大きいテクスチャ ブラシは、テクスチャ スタンプを 1 秒間に何度も連続的に再計算する必要があります。
小さいテクスチャ ブラシや一定半径を持つブラシは、テクスチャ キャッシュがいったん確立されれば高速のままです。
可変のブラシ半径を持っていたり、Rotate to Stroke がオンにされている大きいテクスチャ ブラシと組み合わせて使用するとパフォーマンスが遅くなるので、このような大きいテクスチャ ブラシは使用しないようにしてください。
ブラシ半径は最小でも 1 ピクセルまでにしておく必要があります。1 ピクセルより小さく設定すると、ブラシの質に影響します。
キーを押しながらスペースバー(Windows)を押すと、すべてのフローティング ウィンドウが削除され、ブラシの速度と質が向上します。
の Paint セクションで設定できます。タイマを 0 に設定し、
キーを押しながらスペースバーを押して(Windows)すべてのフローティング ウィンドウを非表示にすると、最善の結果が得られます。ブラシ ストロークと一緒にカーブ スナップを使用するときは、ジオメトリ レイヤを使って NURBS カーブを管理してください。別のジオメトリ レイヤに論理カーブのセットを割り当ててから、レイヤの可視性またはレイヤ ステータスのプロパティを使用すると、パフォーマンスが向上します。スナップが可能な多くのカーブとジオメトリを使ったカーブ スナップでは、リアル タイムの滑らかなブラシ ストロークは生成されません。
Layers > Set State > Pickable
を選択した場合は、カーブを選択してスナップできます。
Layers > Set State > Reference
を選択した場合は、カーブを選択することはできませんが、スナップすることはできます。
Layers > Set State > Inactive
を選択した場合は、カーブを選択することも、スナップすることもできません。
、
、
の snap ボタンはクリックしないでください。モディファイヤ キーを使用する方法を学んで、スナップの状態が分かるようにします。常駐ボタンを使用するのは非常に簡単なので、ブラシがなぜ変わったストロークを描いているかを理解することに時間をかけてください。カーブ スナップ
はコンピュータ的にコストがかかるので、必要なときにだけ使用します。Alias はすべての非表示ジオメトリにスナップしようとすることに注意してください。ブラシで snap-to-curve 機能を使用すると、カーブの同じ領域に沿ってカーソルを動かすたびに、カーブ上の同じ相対位置にブラシ スタンプが置かれます。これにより、完成したストロークが粗く見えたりギザギザに見えたりすることがあります。このような場合は、不均一なスタンプ間隔を確保し、かつスタンプ間隔を小さくするため、ブラシ ストロークに Spacing Noise を少し追加してください。

を選択し、次に、Transform > Move
を選択してから、変換する CV を選択します。これ以後、別の連続ツールに変更するまで、CV をいくつでも移動することができます。
ツールで選択できますが、イメージ プレーンは Pick > Object Types > Image Plane
で選択する必要があります。次に、Transform ツールを選択します。以後は、セレクション マスクがシステムに記憶されるため、座標変換ツールは通常、オブジェクト(キャンバス プレーンなど)またはイメージ プレーンを選択しようとします。同じカーブの 2 つの領域を使用してシェイプを定義する必要がある場合は、Paint > Shape ツールの使用中に各セクションをクリックするか、Object Edit > Attach > Detach
または Curve Edit > Curve Section
を選択してカーブを個別のセグメントに分割します。
次の上部のイメージでは、円を 1 回クリックすると機能しますが、他の構成では異なる場合があります。

各カーブは、さまざまなシェイプを形成するために何度でも使用することができます。たとえば、下の車輪の例は、Ramp マスクやマスク シェイプを使ったイメージ シェイプを定義するために、カーブがどのように使用されているかを示します。

デザイン テーマを繰り返す場合は、Edit > Duplicate > Object
オプションを設定して、コピーしたジオメトリをインスタンスとして作成します。これにより、カーブがインスタンスとして複製されます。つまり、元のカーブを編集すると、インスタンスにデザインの変更が自動的に反映されます。この例では、元のカーブの 1 つのポイントだけを移動しています。これにより、複製されたほかのカーブが自動的に更新され、次にシェイプオブジェクトとシェイプマスクが自動的に更新されます。

Paint モードの便利なカーブ編集ツールを以下に示します。
Transform CV
Transform CV ツールを選択してから、カーブをクリックすると、CV がオンになります。「Control Panel > Transform CV」を参照してください。
Stretch
Transform curve
これらのすべてのツールにはシェルフからアクセスできます。
尖角(方向の鋭い変化)があるカーブが必要なときは、複数のカーブを使用することを学んでください。フリーハンドのブラシ ストロークを複数のカーブにスナップする場合は、Object Edit > Attach > Attach
を使用し、Type オプションを Connect に設定します。シェイプ(イメージ、マスク、または非表示マスク)を作成すると、ソフトウェアによって内部的にカーブが結合されます。
カーブを使用してサーフェスを作成する場合は、Connect オプションを使用してカーブを結合させるのは良いモデリング技法ではありません。
オートシェイプ機能を使用してください。単純なイメージ シェイプ、マスク シェイプ、または非表示マスク シェイプをすばやく簡単に作成するには、Paint Panel の Auto-Shapes をオンにします。これにより、Alias のどのカーブ ツールでもシェイプ オブジェクトを自動的に作成できるようになります。以下は、Alias のオートシェイプ機能でサポートされているカーブの種類の例です。

オブジェクトが軸を中心に対称になっているときは、ジオメトリ レイヤのシンメトリ オプションを使用してください。このオプションを使用すると、シンメトリ カーブとシェイプ オブジェクトが自動的に作成されます。

デザインのラインの質を向上させるには、Alias のカーブ曲率ツールを使用してください。

カーブ ツールと寸法ツールを使用すると、実世界のスケールで正面図のスケッチやテープ描画を作成することができます。エンジニアから 3D パッケージのコンストレインを読み込み、このコンストレインの上にスケッチします。実世界のサイズやスケールの概念を持たずに正投影ビューのスケッチを開始しないでください。

使用しているプリンタではどんな色がきれいに印刷されるかを学んでください。Alias の Print Preview ウィンドウを使用して、RGB 色空間と CMYK 色空間について理解を深めてください。この 2 つの色空間は異なるものです。以下は、RGB 色空間と CMYK 色空間の違いを示す簡単な例です。RGB から CMYK に切り替えると、印象的なスケッチが平坦でつまらないものに見えてしまうことに注意してください。世界のすべてのプリンタは、色相、彩度、明度の扱い方における固有の色空間を持っています。使用しているプリンタにはどんな色と彩度を使うとよいかを学んでください。画面に美しいスケッチを作成することに時間をかけないでください。印刷または電子的に投影するときれいな仕上がりにはなりません。

スケッチ投影ワークスローを使用して、初期の 3D コンセプト モデルに詳細を追加します。


