概要 - 実行ファイルのデジタル署名

デジタル署名は、ファイルの作成者を識別したり、ファイルがデジタル署名の適用後以降に変更されたかどうかを示すために、特定のファイルに追加される暗号化された情報のブロックです。

デジタル署名付きの実行ファイルには、次の利点があります。

• 実行ファイルの受信者には、実行ファイルの作成者に関する信頼性の高い情報が提供されます。
• 実行ファイルの発信者には、デジタル署名の適用後に実行ファイルが修正されていないことが証明されます。
• 実行ファイルのユーザには、ファイルがウイルス、スパイウェア、その他の有害ソフトを含むように変更されていないことが保証されます。

ファイルのデジタル署名は、信頼できる認証局(CA)によって発行されたルート証明書まで遡る信頼の鎖で確認できます。署名付き実行ファイルのデジタル署名には、ファイルを右クリックして[プロパティ]を選択し、[デジタル署名]タブ、署名者の名前、[詳細]ボタン、[証明書を表示]の順にクリックすることでアクセスできます。

AutoCAD ベースの製品に関連付けられている実行ファイル

実行ファイルと、実行コードを含めることができるファイルの種類は、次のとおりです: ARX、CRX、CUI、CUIx、DBX、DLL、DVB、EXE、FAS、HDI、JS、LSP、MNL、PGP、Rx、SCR、VLX。オートデスクは、オートデスクのソフトウェア製品に含まれる実行ファイルにデジタル署名を行うことによりユーザを保護しています。ただし、CUI、CUIx、DVB、JS、PGP、SCR ファイルの場合、実行コードを含めることはできますが、まだデジタル署名を行うことはできません。この種のファイルは、CAD またはネットワーク管理者がアクセスできる読み込み専用フォルダに置くことをお勧めします。

無効なデジタル署名

デジタル署名は、次の理由で無効になります。

• デジタル署名のアタッチ後にファイルが修正された。
• 送信中またはデジタル署名がアタッチされたときにファイルが壊れた。
• デジタル署名が認証局によって取り消された。

注: ファイルの名前を変更しても、デジタル署名は無効にはなりません。

デジタル署名と AutoLISP ファイル

AutoLISP ファイルにデジタル署名をアタッチするには、認証局が発行したデジタル署名を持っているか、いくつかあるユーティリティの 1 つを使用して自己署名証明書を作成できる必要があります。

共有 AutoLISP 実行ファイルの整合性を保証するには、AcSignApply ユーティリティを使用して、ファイルにデジタル署名を適用します。デジタル署名した AutoLISP ファイルを後で改訂する必要がある場合は、ファイルを変更し、手動でファイルの最後にあるデジタル署名ブロックを削除し、新しいデジタル署名を割り当てます。