このチュートリアルでは、Raster Design のラスター図形処理(REM)コマンドを使用して、スキャンされた図面のモノクロ イメージを編集する方法を学びます。
REM コマンドを使用して、ラスター オブジェクトを定義すると、AutoCAD のベクトル オブジェクトのように扱うことができます。その結果、ラスター図形をベクトル図形に変換せずにラスター イメージを更新することができます。
MOVE[移動]、COPY[複写]、SCALE[尺度変更]などの AutoCAD コマンドを REM オブジェクトに使用して、ラスター データを操作できます。REM オブジェクトは、既存のイメージに合成したり、新しいイメージの作成に使用することができます。
AutoCAD Raster Design toolset では、3 種類の REM オブジェクトを作成できます。
REM オブジェクト |
説明 |
イメージのタイプ |
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領域オブジェクト |
ピクセルが個々の図形を構成しているかどうかに関係なく、領域ジオメトリ内のすべてのピクセルが含まれます(たとえば、ポリゴン領域内のすべてのピクセル)。 |
モノクロ、グレースケール、カラー |
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拡張モノクロ領域オブジェクト |
互いに交差している図形グループの選択を容易にします。このオブジェクトでは、AutoCAD の標準的なオブジェクト選択基準が、次の 3 つの方法で拡張されます。 スマート:特定の窓またはポリライン(フェンス)に交差しているか、そうした領域を横切っているラスター図形を選択できます。 接続:窓またはフェンスを使用して選択された図形と接しているラスター図形を選択できます。 接続図形:指定点に接しているすべてのラスター図形を選択できます。 |
モノクロのみ |
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プリミティブ オブジェクト |
単一のラスター線分、ラスター円弧、ラスター円が含まれます。 |
モノクロのみ |
このチュートリアルでは 3 種類の REM オブジェクトを使用して、それぞれの異なる動作について学びます。次に、REM コマンドを使用して機械図面の一部を修正します。