概要 - パイプ ネットワーク

Autodesk Civil 3D のパイプ ネットワーク機能を使用すると、雨水管や排水管などのユーティリティ システムの 2D および 3D モデルを描画できます。

パイプ ネットワークには、パイプと構造物のどちらか一方か、または両方を含めることができます。通常は、両方が含まれます。パーツ カタログを使用すると、円形パイプ、楕円形パイプ、長方形パイプ、マンホール、排水ます、集排水口などのパイプ ネットワーク アイテムにアクセスできます。

パイプ ネットワーク オブジェクトは、パイプ システムを表すために相互に関連付けられたパイプ オブジェクトおよび構造物オブジェクトのコレクションを管理します。通常、パイプと構造物は互いに接続されており、1 つのパイプ配管またはパイプ ネットワークを形成しています。通常、パイプ ネットワーク内のパイプおよび構造物オブジェクトは、測点オフセットおよび標高データを決定する、参照線形やサーフェスに関連付けることができます。パイプ ネットワークの各パーツは、図面内の任意のサーフェスまたは線形を参照することができます。

さらに、Autodesk Civil 3D の干渉チェック機能を使用すると、パイプまたは構造物が物理的に衝突していたり、互いに近接しすぎている領域をすばやく特定することができます。Autodesk Civil 3D には、パイプ ネットワーク データでさまざまな水理学的および水文学的タスクを実行可能にする拡張アプリケーションが含まれています。パイプ ネットワークを作成した後、LandXML 書き出しを使用して、さまざまなデータを抽出することもできます。

次のセクションでは、パイプ ネットワークを構成するコンポーネントについて説明します。

パイプ ネットワーク

パイプ ネットワーク オブジェクトは、同じパイプ配管やパイプ ネットワークの一部であるパイプや構造物を関連付けるためのコンテナ オブジェクトとして使用されます。通常、パイプ ネットワークにはパイプ オブジェクトと構造物オブジェクトが含まれます。パイプ ネットワーク オブジェクトの名前は、[プロスペクター]ツリーおよびそのリスト ビューに表示されます。

パイプ

パイプ オブジェクトは、下水道や灌漑システムなどのユーティリティ ネットワークで使用される直線パイプや曲線パイプを表す図面シェイプです。図面では、3D パイプのシェイプは、1) パーツ カタログで選択されたパイプ パーツの 2D パーツ シェイプ(円形、楕円形、卵形、長方形)と 2) 指定された直線のパス(直線パイプの場合)または曲線のパス(曲線パイプの場合)によって定義されます。パイプのオブジェクト名は、[プロスペクター]ツリーに表示されません。ただし、[プロスペクター]ツリー内のパイプ ネットワークの下にある[パイプ]をクリックすると、リスト ビューにパイプのオブジェクト名が表示されます。

構造物

構造物オブジェクトは、ユーティリティ ネットワーク内で使用されるマンホール、排水ます、および集排水口などのアイテムを表すのに使用される図面シェイプです。その性質上、構造物のシェイプはパイプのシェイプよりも複雑です。図面では、3D 構造物のシェイプはパーツ カタログで選択する構造物パーツの定義によって設定されます。パイプと同じく、構造物のオブジェクト名も[プロスペクター]ツリーには表示されません。しかし、[プロスペクター]ツリー内のパイプ ネットワークの下にある[構造物]をクリックすると、[プロスペクター]タブのリスト ビューに構造物のオブジェクト名が表示されます。

Null 構造物

Null 構造物オブジェクトは特別な種類の構造物オブジェクトです。間に構造物シェイプを挟まずに 2 つのパイプを直接接続すると、Null 構造物が自動的に挿入されます。他の構造物オブジェクトと同じく、Null 構造物のオブジェクト名も[プロスペクター]ツリーには表示されませんが、[プロスペクター]タブのリスト ビューには表示されます。スタイルを Null 構造物に割り当てることで、図面で非表示にすることもできます。

パーツ カタログおよびパーツ リスト

Autodesk Civil 3D には、パイプ ネットワークのパーツ カタログが付属しています。このパーツ カタログには、パーツ ファミリやパーツ サイズごとに分類された、さまざまなパイプと構造物シェイプが含まれています。パーツ カタログには多くのアイテムが含まれているので、必要に合わせて、特定のパイプ ネットワークで使用するパーツ(パイプおよび構造物)のみが含まれるパーツ リストを作成できます。パーツ リストを使用することにより、目的のパーツを見つけるためにパーツ カタログ全体から探す手間が省けます。

また、積算費目をパイプ ネットワーク パーツ リスト内の個別のパーツに割り当てることによって、パイプ ネットワークで数量タスクを実行することもできます。

パイプ ネットワークのビューポート

次の図では、パイプ ネットワークの平面図、ネットワーク パイプや構造物を部分的に示す縦断ビュー、およびそれらの横断ビューという 3 つのビューポートを示しています。

左側のペインには、パイプで接続されている 2 つのマンホール(構造物)含むパイプ ネットワーク部分が表示されています。ネットワーク パーツは、線形から一定のオフセットで配置され、同じ線形から作成される縦断ビュー(右上のペイン)に表示されます。また、測点 7+71 に配置されている横断抽出ラインで横断ビュー(右下のペイン)が作成され、その測点にあるパイプ ネットワーク パーツの横断ビューが表示されています。

パイプ ネットワークのパーツの位置を手動で編集することができます。これは平面ビュー、縦断ビュー、または横断ビューのいずれかにおいてグリップ編集を使用するか、または直接それらのプロパティを編集することにより行います。

パイプ ネットワーク部分のレイアウト、縦断、および横断ビュー

パイプ ネットワーク部分の 3D ビュー

パイプ ネットワークのワークフロー

パイプ ネットワークのチュートリアル

パイプ ネットワークのベスト プラクティス集