フリー ホールおよびオーバーホールを表現する方法には、勾配ポイントを使用する方法とバランス ポイントを使用する方法とがあります。
プロジェクト開発では、請負業者および設計担当エンジニアは、運搬費用の制約やサイトの状況に基づいて、フリー ホール距離、オーバーホール、堤防に対する土取場の使用、追加掘削土量に対する土捨場の使用などを考慮しながら、マス カーブのさまざまな要件についてバランス調整を行うことになります。
Autodesk Civil 3D では、必要に応じてフリー ホール距離を指定できます。また、道路に沿った土取場および土捨場の位置と、それらの想定容量を指定することもできます。
Autodesk Civil 3D では次の 2 種類の方法により、土積図でフリー ホール(およびオーバーホール)を表すことができます。
矢印はフリーホール距離を表します。数字(1)は、勾配ポイントを表します。フリー ホール土量は緑色で表され(バランス ラインを境界とする緑色の領域にはグリッドが表示され)、オーバーホール土量は赤色で表されます。
勾配ポイントを基準にして、長さがフリー ホール距離に相当しバランス ラインに平行なセグメントを、その両端がちょうどマス カーブ ラインに接するまで下方向に移動します。このセグメントとマス カーブ ラインによって囲まれた領域が、フリー ホール土量に相当します。さらに、セグメントの両端から垂直の線分を、バランス ラインに接するまで下方向に延長します。この 2 つの線分、バランス ラインおよびマス カーブ ラインによって囲まれた領域が、オーバーホール土量に相当します。
矢印はフリー ホール距離を表します。数字(1)は、バランス ポイントを表します。フリー ホール土量は緑色で表され、オーバーホール土量は赤色で表されます。
土積図でバランス ポイントは、ネット土量がゼロのバランス ライン上にあります。バランス ポイント法によりフリー ホールを測定する場合、マス カーブ ラインは二重になっており、フリー ホール距離に応じて右側(プロジェクトが切土から盛土へ移行する場合)または左側(プロジェクトが盛土から切土へ移行する場合)へ水平に移動します。この 2 つのマス カーブ ラインで囲まれた領域のうち、バランス ラインより上にある場合は左側、バランス ラインより下にある場合は右側が、フリー ホール土量に相当します。残りの交差領域は、オーバーホールに相当します。