iMate の詳細

対になる拘束(iMate)をコンポーネントに定義しておくと、パーツとサブアセンブリをアセンブリに挿入したときに自動的に拘束されます。また、拘束組み合わせの一方に限界値を定義して、動作の許容範囲を指定できます。記号は iMate を示します。記号によって iMate のタイプと状態が示されます。

コンポジット iMate と呼ばれる iMate のグループを定義できます。配置したときに同じ名前とメンバ番号を持つコンポジット iMate があると、グループ内のすべての拘束が解決されます。

iMate を作成する

コンポーネントを作成または修正するときに iMate を作成するか、自動的に推定配置して作成します。コンポーネントに対して拘束組み合わせの一方を指定します。 iMate 定義 はファイルに保存され、コンポーネントがアセンブリに配置されるときに、自動的に配置されます( iMate 結果 )。

コンポーネントの作成時または修正時に iMate を定義するには、リボンの[管理]タブ [オーサリング]パネル [iMate]を使用します。または、穴フィーチャあるいは押し出しの作成または編集時に[iMate を推定配置]チェック ボックスを使用し、閉じたループの円形状エッジのあるフィーチャを回転します。

ブラウザで複数の iMate を選択し、右クリックしてコンポジット iMate を作成することができます。アセンブリに配置するときに、コンポジット iMate を持つコンポーネントと一致すると、すべての拘束が解決されます。

既存の拘束を iMate 定義に変換するには、ブラウザで拘束を右クリックして、[iMate を推定配置]を選択します。個々の iMate またはコンポジット iMate を作成することができます。

推定配置された iMate 定義がコンポーネントとともに保存されます。この方法で作成した iMate は、アクティブなアセンブリ内でもともと指定されている拘束を置き換えるものではありません。元の拘束を新規 iMate に置き換えるには、拘束を手動で削除して、新規 iMate を適用します。

推定配置された iMate の用途

推定配置された iMate は、最も有用性の高い場所に拘束を配置するように、特殊なアルゴリズムに基づいて自動的に計算されます。

アセンブリでは、iMate は、選択したコンポーネント、フィーチャ、または拘束に推定配置できます。

押し出し、回転、穴フィーチャに対して、閉じたループの円形状エッジに iMate を推定配置することができます。フィーチャを作成するときに、[iMate を推定配置]チェック ボックスをオンにすると、iMate が自動的に作成されます。たとえば、1 つの穴フィーチャまたは回転フィーチャについて、1 つまたは複数の挿入 iMate を推定配置することができます。

または、ブラウザでフィーチャを右クリックして、[iMate を推定配置]を選択します。iMate に名前を付与するか、既定の名前を適用します。

アセンブリ ファイル内の同じパーツの複数のインスタンスに複数のコンポーネントを拘束する必要がある場合、iMate を推定配置します。

ジオメトリをアセンブリ拘束で使用する場合は、iMate を作成または推定配置します。また、iMate では、どのようにコンポーネントを相互に関連させるかが記述されます。たとえば、4 つの取り付け穴およびモーターの軸すべてに iMate を推定配置することができます。アセンブリにモーターを配置したときに拘束される可能性のあるジオメトリが iMate によって識別されます。また、同一の iMate は、モーターのインタフェースを記述するものとしても機能します。モーターには、取り付けインタフェース(穴の 4 つの iMate)および駆動インタフェース(回転する軸の iMate)があります。また、モーターの電気コネクタに iMate を作成し、電気インタフェースを表すこともできます。

iMate とアセンブリ拘束との違い

コンポーネントを重要な配置フィーチャにアタッチして作成または編集するときには、iMate を指定します。アセンブリ内で相互に拘束されるコンポーネントには、対になる iMate の一方をそれぞれに指定します。アセンブリにコンポーネントを配置すると、iMate によって、コンポーネントが自動的に拘束されます。

2 つのコンポーネントで共通の iMate を使用して、コンポーネントの置換中も拘束を保持できます。対応する iMate 定義のプロパティが一致する場合は、これらの iMate を持つ複数のコンポーネントは一致します。この場合、幾何形状も一致している必要はありません。たとえば、プロパティが同一の場合、挿入 iMate 定義は円形状エッジと円形状円弧で等しくなることがあります。

アセンブリにコンポーネントを配置してその位置を他のコンポーネントと関連付ける場合は、アセンブリ拘束を指定します。既存のコンポーネントと新しいコンポーネントが共通のパーツから作成されている場合にのみ、iMate を設定せずにコンポーネントを置換してもアセンブリ拘束は保持されます([コピーを名前を付けて保存]を使用します)。iMate を使用しない場合は、コンポーネントを使用するたびに他のコンポーネントとの結合方法を指定する必要があります。

アセンブリで iMate を使用する

iMate は、繰り返し使用するコンポーネントや常に同じ方法で拘束するコンポーネントに最適です。iMate を指定しておくと、コンポーネントを配置する時間を節約できます。コンポジット iMate を使用すると、1 回の選択で複数の拘束が解決されます。

iMate を使用すると、コンポーネントを配置するときに、キーとなるアセンブリ拘束を自動的に配置することができます。

ブラウザとグラフィックス ウィンドウ内のコンポーネント上に、iMate 記号が表示されます(ただし、既定ではオフになっています)。グラフィックス ウィンドウにおける iMate 記号の表示をコントロールするには、リボンの[表示]タブ [表示設定]パネル [iMate 記号]を使用します。

図のロッドとハウジングには、同じ名前の iMate が含まれています。iMate を使用して複数のハウジングに同じ拘束関係を定義できます。[コンポーネント置換]で別のハウジングに置き換えても、ロッドとハウジング間の拘束関係を維持することができます。

コンポジット iMate の定義 には、複数の iMate を含めることができます。たとえば、オフセット距離、挿入軸、メイトする面、および動作範囲を設定することができます。アセンブリに配置したときに、プロパティのマッチングに使用する同じメンバ数のコンポジット iMate 定義を持つコンポーネントがあると、すべての拘束が解決されます。名前と一致リストが一致するコンポジット iMate 定義は、一致しない定義より優先されます。

コンポジットで iMate を結合する

ブラウザで複数の iMate を選択して右クリックし、[コンポジットを作成]を選択します。ブラウザにコンポジット iMate が作成され、その下に個々の iMate がネストされます。コンポジット iMate の既定の名前を使用して、内容がわかるように名前を変更することができます。

同じ iMate の組み合わせを使用する別のパーツで、同じ個々の iMate を含むコンポジット iMate をもう 1 つ作成します。アセンブリ内に同じ名前とメンバ番号を持つ別のコンポジット iMate があると、すべての拘束が一度に解決されます。