フラット パターンの曲げの順序を、直接並べ替えたり、順番に並べ替えたり、個別にオーバーライドすることができます。
一般にシート メタル パーツの製造の成否を決める重要な点は、物理曲げを特定の順序で作成することです。この曲げ順序シーケンスは、モデルがフラット パターン状態で表示されている間に定義することができます。いったん定義された曲げシーケンスは、製作図面上の曲げテーブル注記に抽出できます。
Autodesk Inventor では、成形フィーチャを平坦化したときに作成した曲げ中心線上でも、手動で追加した仕上げ曲げ中心線上でも、曲げ順序の注記がサポートされています。
シーケンス番号付きのカラーの記号は、モデルがフラット状態のときの曲げ順序を示します。単色の円形記号は、既定の順序を保持する曲げを示します。別の色の矩形記号は、編集済みの曲げを示します。アクティブな色彩配合によって、使用されている色が判別されます。
曲げの順序を変更するには、次の 3 つの方法があります。
- [直接並べ替え]: 開始記号と終了記号を選択できます。このとき、選択した開始記号と終了記号間に配置された曲げ中心線の番号が付け替えられます。選択されていない曲げは、シーケンス内で調整されます。
- [順次並べ替え]: 変更する初期曲げ中心線記号を選択できます。このとき、残りの記号の番号が付け替えられます。新しいシーケンスが完成するまで、選択を順次行うことができます。
- [個別編集]: 特定の曲げ中心線記号を選択して変更することができます。
一部の曲げの順序を変更するには、オーバーライドを個別に適用します。曲げシーケンス全体については、[直接並べ替え]または[順次並べ替え]を使用します。
[直接並べ替え]および[順次並べ替え]の場合、選択した開始記号の状態が編集済みのときは、開始曲げ順序が変更されないので、記号の状態は編集済みのままです。開始位置から終了位置までのトラバースで検出された曲げ中心線は(終了記号を含めて)すべて、処理中に編集済みに設定されます。
複数の曲げ中心線を、重複するシーケンス ID でタグ付けすることも可能です。
フラット パターンの曲げを直接並べ替える
- リボンで、[フラット パターン]タブ [管理]パネル [曲げ順序の注釈]の順にクリックします。[曲げ順序]記号が表示されます。
- 右クリックして、[直接並べ替え]を選択します。
- シーケンス内の番号 1 に対応する[曲げ順序]記号をクリックし、再シーケンスを終了する[曲げ順序]記号をクリックします。
- (任意)最初に選択した曲げと 2 番目に選択した曲げの間で、[曲げ順序]記号の番号が付け替えられた後、[曲げ順序編集]ダイアログ ボックスを使用して番号を個別にオーバーライドします。
- この曲げシーケンスで問題なければ、右クリックして[完了]を選択します。
- 曲げ順序シーケンスの編集が完了したら、右クリックして[曲げ順序を終了]を選択します。
フラット パターンの曲げシーケンスを並べ替える
- リボンで、[フラット パターン]タブ [管理]パネル [曲げ順序の注釈]の順にクリックします。[曲げ順序]記号が表示されます。
- 右クリックして、[順次並べ替え]を選択します。
- シーケンス内の番号 1 に対応する[曲げ順序]記号をクリックします。
- 指定のシーケンス内の次の記号として配置したい[曲げ順序]記号をクリックします。必要な曲げシーケンスの定義が完了するまで、この手順を繰り返します。
- 終了したら、右クリックして[完了]を選択します。
- (任意)[曲げ順序編集]ダイアログ ボックスで、個別のオーバーライドを入力します。
- 曲げ順序シーケンスに対する編集が完了したら、右クリックして、[曲げ順序を終了]を選択します。
フラット パターンの曲げ順序を個別にオーバーライドする
シーケンス内の大きい番号を小さい番号に変更した場合、この変更により影響を受けるすべての番号は増分によって再度順序付けされます。シーケンス内の小さい番号を大きい番号に変更した場合、この変更により影響を受けるすべての番号は減分によって再度順序付けされます。
- リボンで、[フラット パターン]タブ [管理]パネル [曲げ順序の注釈]の順にクリックします。[曲げ順序]記号が表示されます。
- 任意の[曲げ順序]記号を個別にクリックします。
- [曲げ順序編集]ダイアログ ボックスの[曲げ番号]に、表示されているシーケンス番号に代わる番号を入力します。
- (任意)選択した曲げについて既存の曲げとシーケンス番号を共有する場合は、[重複番号]をクリックします。
- [OK]をクリックします。
- 曲げ順序シーケンスを確定したら、右クリックして[曲げ順序を終了]を選択します。
シート メタル フラット パターンの元の曲げ順序に戻る
すべての[曲げ順序]記号を元のシーケンスに戻すことができます。矩形の変更記号は、既定のコーナー記号で置き換えられます。
- リボンで、[フラット パターン]タブ [管理]パネル [曲げ順序の注釈]の順にクリックします。
- 右クリックして[すべてのオーバーライドを除去]を選択します。
- 右クリックして[曲げ順序を終了]をクリックします。
[一意の番号]と[重複番号]を指定する
[曲げ順序編集]ダイアログ ボックスでは、曲げ順序シーケンス内で[曲げ番号]が一意であるか重複するかを指定することができます。これらの設定は、上書きした数値がシーケンス内に存在している場合に、使用可能になります。
[一意の番号]がオンの場合、残りのシーケンス番号は増分されます。[重複番号]がオンの場合、[曲げ番号]は曲げ順序シーケンス内で重複し、残りのシーケンス番号に影響は及びません。上書きした数値が既にシーケンス内に存在していて、同じ番号の曲げが複数存在する場合は、[重複番号]はグレー表示になり、チェック マークが付けられます。
- 次のいずれかを実行します。
- [曲げ番号]が一意であることを指定するには、[一意の番号]をクリックします。
- [曲げ番号]が重複することを指定するには、[重複番号]をクリックします。