射出成形金型設計のパーティング表面

有効な射出成形金型を設計する上で非常に重要なステップとなるのが適切なパーティング表面の作成です。パーティング表面を適正に作成すると、コアとキャビティの設計が適切になります。 また、プラスチック成形品を確実に金型から取り出すことができます。

Inventor Mold Design では、パーティング表面は、パッチ サーフェスとランオフ サーフェスという 2 つの部分に分けられます。

パッチ サーフェスの定義方法

多くの場合、プラスチック成形品には、パッチを必要とする穴やスロットがあります。次のパッチ ツールを使用すると、内部開口部に対してパッチ サーフェスを作成することができます。

パッチ サーフェスを作成

複数の穴のあるプラスチック成形品をパッチします。手動選択または自動検出を使用してパッチ サーフェスを作成します。

平面パッチを作成

開いた終端のあるループをパッチします。

既存のサーフェスを使用

他のパッチ ツールでパッチ サーフェスを作成できない場合に使用します。

[パッチ サーフェスを作成]は最も一般的に使用されるコマンドですが、要件によっては、他のコマンドが便利です。

[パッチ サーフェスを作成]および[平面パッチを作成]でパッチ サーフェスの作成に失敗する場合があります。この場合、[パーツ]環境で、[押し出し]、[ロフト]、[境界]などのサーフェス ツールを使用して、サーフェスを作成することができます。

[コンストラクションにコピー]を使用して面とサーフェスをコンストラクション環境にコピーすることができます。[コンストラクション]環境には、パッチ サーフェス作成のためにインポートできる便利なサーフェス ツールが複数含まれています。

選択したジオメトリ間で滑らかな(G2)スプラインを作成するには、2D スケッチで[ブリッジ曲線]機能を使用します。

ランオフ サーフェスの定義方法

ワークピースの設計後、ランオフ サーフェスを定義します。ランオフ サーフェスは、ワークピースを分割し、プラスチック成形品を金型から取り出します。次のツールにより、ランオフ サーフェスを生成することができます。

[ランオフ サーフェスを作成]機能は、手動選択または自動検出を使用してランオフ サーフェスを作成します。この自動検出ランオフ ループが要件に適合しない場合、ランオフ ループを編集して手動で選択します。

自動検出によって自動的に作成されたランオフ サーフェスが適切でない場合、残りの方法を使用してランオフ サーフェスを作成することができます。各方法を使用してランオフ サーフェスを作成できない場合、[既存のサーフェスを使用]機能を使用できます。サーフェスは、パーツ環境やコンストラクション環境で作成することができます。そのサーフェスをランオフ サーフェスとしてインポートすることができます。