Inventor 内部のスタイル管理作業のほとんどは、スタイルおよび規格エディタを使用して実行します。
スタイルの直接管理に関する最も一般的な作業は、スタイルの編集や新規スタイルの作成です。スタイルは常にドキュメント内で編集または作成されます。スタイルは、ドキュメントにコピーされていない場合であっても、スタイルおよび規格エディタで編集します。スタイルは、編集するために自動的にライブラリからドキュメントにコピーされます。スタイル ライブラリは直接編集できないため、編集したスタイルまたは新規作成したスタイルを、ドキュメントからスタイル ライブラリに保存する必要があります。
スタイル ライブラリにスタイルを保存するには、以下のいずれかの手順に従います。
スタイルおよび規格エディタでスタイルの名前を変更するには、スタイル名を右クリックして[キャッシュされたスタイルを名前変更]を選択します。
スタイルおよび規格エディタでのスタイルの名前変更は、ドキュメントのスタイルのコピーのみに影響します。スタイルのライブラリ内のコピーは、この名前変更の影響を受けません。
キャッシュされたスタイル名を変更することにより、以下の 2 つの影響があります。
スタイルを共有するための手段は、スタイル ライブラリ以外にもあります。ドキュメント間のスタイルのコピーに使用されていた R9 以前のオーガナイザ コマンドは、新しいインポート/エクスポート機能に置き換わりました。このコマンドには、スタイルおよび規格エディタからアクセスします。スタイルは *.styxml ファイルにエクスポートされてから、他のドキュメントにインポートされます。
スタイル ライブラリを使用してスタイルを共有することと、インポート/エクスポートを使用することの相違点は、以下のとおりです。
スタイル ライブラリからドキュメントへスタイルをコピーするには、スタイルおよび規格エディタを使用します。スタイルを選択し、右クリックして、[ドキュメントにキャッシュ]を選択します。
スタイル ライブラリ内のスタイルが変更されたら、スタイルを更新して、そのスタイルを使用しているすべてのドキュメントにスタイル変更を適用します。スタイルの更新は、常に手動で行います。スタイルがドキュメント内でローカルに編集された場合は、スタイル更新の確認が追加で要求されることがあります。
ライブラリからスタイルを更新する手順は次のとおりです。
注: この方法でスタイルを更新した場合、サブスタイルは更新されません。サブスタイルは個別に更新する必要があります。
オブジェクトや別のスタイルで使用されていないスタイルは、いつでもドキュメントから手動で除去することができます。
未使用のスタイルを削除するには、[管理]タブ [スタイルと規格]パネル [スタイル消去]の順にクリックします。現在のドキュメントで使用されていないすべてのスタイルおよびサブスタイルが、1 回の操作で消去されます。
特定のスタイルのみを削除するには、スタイルおよび規格エディタで該当するスタイルを選択し、右クリックして、[スタイル消去]を選択します。
選択したスタイルとそのすべてのサブスタイルを削除するには、スタイルおよび規格エディタで任意のスタイルを選択し、右クリックして、[スタイルとサブスタイル消去]を選択します。
テンプレートは、新規ドキュメント用の既定値のスタイルを定義します。ドキュメントで必要な既定のスタイルは、[アクティブな規格]タブの[ドキュメントの設定]に一覧表示されます(アクセス: [ツール]タブ [オプション]パネル [ドキュメントの設定])。
新規ドキュメントを作成する場合、新規ドキュメントのスタイルは、スタイル ライブラリから取り出されます。ただし、ライブラリにないテンプレート内のスタイルは、新規ドキュメントにも追加されます。
iPart ファクトリは、iPart ファクトリ テーブル内で材料アセットと外観アセットを指定できます。パーツが初めて iPart に変換されるとき、パーツ ドキュメント内の外観アセットと材料アセットが、iPart ファクトリ ドキュメントにキャッシュされます。これにより、iPart ファクトリは、必要なの材料と外観を使用して iPart メンバを確実にパブリッシュできます。用意されたマテリアル ライブラリと外観ライブラリを使用している場合、インスタンス化後に iPart メンバに割り当てることができるため、すべての材料または外観を含める必要はありません。
iPart ファクトリに含まれている材料と外観は、手動で除去されるまでキャッシュされたままになります。
使用されるスタイルはすべてドキュメントにコピーされるので、異なるスタイル ライブラリを使用するプロジェクト、またはスタイル ライブラリをまったく使用しないプロジェクトにドキュメントが移動された場合、そのドキュメントはキャッシュされているスタイルを引き続き使用します。手動でキャッシュされたスタイルはすべて、新しいプロジェクト内のドキュメントで使用できます。そのドキュメントのスタイルが、新しいプロジェクトのスタイル ライブラリに存在する必要はありません。
新しいプロジェクトのスタイル ライブラリ内に名前が一致、または名前と値が一致するスタイルがある場合、これらのスタイルは元のプロジェクトにある場合と同じように扱われます。たとえば、新しいスタイル ライブラリ内のスタイルと名前と値が完全に一致するスタイルは、いずれもそのドキュメントで使用されなくなると自動的に除去されます。
ドキュメント内に名前が一致するスタイルがあっても、名前と値が一致するものが見つからない場合、そのスタイルは、新しいスタイル ライブラリのバージョンに一致するように更新されない限り、引き続き元の値を保持します。
フォント(文字スタイルが使用)とイメージ(オプションでカスタム外観が使用)は、ドキュメントまたはスタイル ライブラリ中には保存されません。この種類の外部データは Inventor で管理されないため、手動で管理する必要があります。