グリル フィーチャは、パーツの薄肉部分に通気孔や開放部を作成するために使用します。これにより内側のコンポーネントの通気を確保できます。
グリルの要素
グリル フィーチャは、パーツのサーフェスに 1 つまたは複数の 2D スケッチを投影し、[グリル]ダイアログ ボックスでグリルの 4 つの側面を定義することで作成します。
- 境界: グリルの閉じた範囲を指定します。選択した境界プロファイルによって、グリルの方向が、プロファイルの図心からプロファイル面の法線に沿ったパーツの最も近い点へ向かう方向に自動的に決定されます。境界プロファイルは、グリルを作成するために必須の要素です。
- アイランド: 材料を充てんする領域で、多くの場合はグリルの中心に位置します。アイランドは、しばしばシェルと同じ厚さになります。閉じたスケッチにする必要があります。
- リブ: グリル領域を充てんする曲線の集合です。リブの外側の面は、境界の外側の面と同一面になるか多少埋没します。リブは、ターゲット ボディの内部面の内側まで延長できます。
- スパー: 曲線の補助的な集合です。通常、リブの強度を向上するために追加されます。
- 勾配: グリルには、勾配角度と、必要に応じて、パーティング面の外側の境界からのオフセットが必要です。
外部コンターと公差
グリルでは、境界外部コンター投影は、(外部コンターの周囲に 10% の公差バンドを確保しながら)パーツ サーフェス内に収まっていなければなりません。材料のギャップ(穴)は、境界の投影内部では許容されません。次の図に例を示します。
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グリルは正常です。グリル境界投影の外部コンターは、10% の余裕を確保しながらターゲット ボディに収まっています。 |
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グリルは計算されません。グリル境界投影の外部コンターは、ターゲット ボディ内に完全に収まりきりません。 |
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グリルは計算されません。グリル境界投影の外部コンターは、ターゲット ボディの余白に接近しすぎています(距離の余裕が 10% の基準を下回っています)。 |
グリルを作成する際の必須要素は境界スケッチのみです。グリル フィーチャの開口部領域は、ダイアログ ボックスの[開口部領域]のセクションと参照パラメータで報告されます。開口部領域では、オプションの勾配角度が考慮されいません。
勾配の概要
グリルの勾配角度に必要なのは 2 つのパラメータのみです。
- 勾配角度(符号なし)
- (省略可能)パーティング サーフェスの外側の境界からのオフセット
勾配角度を入力すると、最適な勾配設定が選択されます。パーティング要素を(パーティング サーフェスの境界外部面からのオフセットとして)定義すると、それに応じて、製造性を検証することなしに勾配がモデル化されます。
"ベスト プラクティス" 勾配は、次の手順で定義されます。
- 境界プロファイルの位置によって定義された "外側" である限りパーティングが可能です(これによりパーティング ラインによる美観への影響を最低限に抑えることができます)。
- 2 重勾配を最低限に抑えます(製造を単純化できます)。
- 各要素の "外側" の面と一致するように常に中立です(グリルの表示パーツの呼び寸法を求めることができます)。
実際的には、パーティング要素は、境界またはスパーの内部面のいずれかになります。
また、(グリルを適用する前に)境界外面からの所定のオフセット O の位置で、パーティング要素を境界のパーツ サーフェスとして定義します必要に応じて、オフセット量を変更することによって、パーティング要素の位置を指定することができます。外部面は中立のまま維持されます。