キャッシュされた再生を使用して再生速度を上げる

キャッシュされた再生(Cached Playback)を使用すると、プレイブラストを作成しなくても、アニメーションに行われた変更をすぐに確認できます。

以前は、シーンを変更したときは常に、Maya でシーンを更新し、再描画する必要がありました。変更内容を確認するには、プレイブラストを作成する必要があります。シーンのサイズと変更内容によっては、シーンに対する更新にかなりの時間がかかる場合があります。現在は、Maya がシーン全体をタイム レンジ全体にわたって更新しないで、アニメーションの変更部分のみを再計算するように、シーンのキャッシュを構築できるようになりました。

キャッシュされた再生(Cached Playback)は、Maya では青色とピンク色のストライプで表示されます。これは、キャッシュされた再生(Cached Playback)ステータス ラインと呼ばれ、タイム スライダ(Time Slider)に沿って配置されます。

アニメーションとダイナミクスはシーン内で別々にキャッシュされます。「青」のキャッシュされた再生(Cached Playback)ステータス ラインにはアニメーション キャッシュの進行状況が表示され、「ピンク」のステータス ラインにはダイナミクス ノードのキャッシングが表示されます。

シーンのキャッシングを有効または無効にするには

    注: Maya では キャッシュされた再生(Cached Playback)は既定でアクティブです。次に示す手順は、キャッシュされた再生(Cached Playback)を手動で有効または無効にするためのものです。

    再生オプション(Playback Options)キャッシュされた再生(Cached Playback)アイコン をクリックします。(タイム スライダ(Time Slider)を右クリックして、メニューからキャッシュされた再生(Cached Playback)を選択することもできます。)

    キャッシュされた再生(Cached Playback)アイコン を右クリックして、以下を実行します。

    キャッシュされたシーンを編集しているときに、タイム スライダの変更された領域がグレーに変わった場合は、アニメーションのセグメントが古くなっています。その後再び青色になった場合は、値が更新されています。これは、キャッシュの無効化といいます。このプロセスの詳細については、「キャッシュされた再生(Cached Playback)ステータス ラインの状態」を参照してください。

注: キャッシュされた再生(Cached Playback)の技術的な詳細については、「Maya のキャッシュされた再生(Cached Playback)のホワイトペーパー(英語)」を参照してください。
キャッシュされた再生をカスタマイズする
キャッシュされた再生(Cached Playback)のプリファレンスで、以下のような内容を指定できます。
  • キャッシュされた再生(Cached Playback)ステータス ラインの表示方法と表示場所
  • キャッシュがフィルされるタイミングと方向
  • キャッシュされた再生(Cached Playback)に割り当てるメモリ量
  • 注: キャッシュされた再生(Cached Playback)ステータス ラインの外観を変更すると、アニメーションとダイナミクスのキャッシング ストライプが両方とも影響を受けます。
タイム スライダ(Time Slider)のキャッシュされた再生(Cached Playback)の各部の既定のカラーを変更できます。キャッシュされたフレーム、キャッシュされていないフレーム、無効化されたフレーム、およびサブフレームのカラーを選択できます。不透明度設定を使用して、キャッシュされた再生(Cached Playback)ステータス ラインの透明度を設定することもできます。カラー設定(Color Settings)ウィンドウのキャッシュされた再生(Cached Playback)セクションを参照してください。

プレイブラストの必要性

キャッシュされた再生(Cached Playback)が導入されたため、作業の結果を表示するだけのためにプレイブラストを作成する必要はなくなりました。ただし、次のような場合には、引き続きプレイブラストの使用をお勧めします。
  • シーンがキャッシングを無効にするように設定されている(キャッシングに関する制限事項のリストについては、「キャッシュされた再生の制限事項」を参照)
  • 再生時に、キャッシュされた再生(Cached Playback)が有効であっても、速度が十分高速でない
  • 送信してレビューを受けるビデオ作成する場合

ただし、キャッシングを使用した再生が高速である場合は、プレイブラストのパフォーマンスもこれに伴って向上します。

キャッシュされた再生の制限事項

キャッシュされた再生(Cached Playback)は Maya のほとんどのアニメーションで動作しますが、Trax や XGen などのノンリニア アニメーションを含むいくつかの領域は引き続きサポートされていません。

キャッシュされた再生(Cached Playback)が有効なときにキャッシュにデータを送信するとエラーが発生する場合は、ステータス ラインおよびキャッシュされた再生(Cached Playback)のアイコンが黄色に変わって、キャッシングが無効であること、およびセーフ モードであることを示します。この状況の修正作業の詳細については、「キャッシュされた再生(Cached Playback)ステータス ラインの状態」トピックの「セーフ モード」を参照してください。

キャッシュされた再生(Cached Playback)が無効になる場合のリストについては、「キャッシュされた再生の制限事項」および「キャッシュされた再生でサポートされないノード」を参照してください。