Data Standard の PowerShell 関数

PowerShell 関数をプログラムでカスタマイズ ビジネスロジック、動作、既定値、およびユーザインタフェースに使用されます。

Data Standard は、標準のダイアログおよびタブを使用して作業するために必要ないくつかの関数を提供しています。一部の関数は、Data Standard Add-in 内から呼び出されます。

これらの関数は必須であり、削除できません。

関数はイベント駆動関数と考えることができ、動作を変更することができます。その他の関数は、XAML ファイルから直接呼び出されます。Vault データベース(たとえば、使用可能な採番スキーマ、カテゴリ)から情報を取得するなどです。

「addinVault」(Vault)フォルダまたは「addins」(CAD)フォルダに格納されているすべての *.ps1 と *.psm1 (PowerShell モジュール)ファイルは、自動的にインポートされて使用されます。

注: オートデスクでは、独自の関数に個別の .ps1 ファイルを使用することをお勧めします。

次の表は Add-in または XAML ファイルから直接呼び出される関数のリストを示しています。コードを読みやすくするために、これらの関数から他の関数を呼び出すことがあります。これらの関数は、明示的に一覧表示されません。

関数

ファイル

使用 Add-in

使用 XAML

説明

ActivateOKButton

Vault: Default.ps1

Vault

検証や、作成および編集ダイアログで[OK]ボタンを有効する場合に使用します。既定では、関数 Validate() を呼び出し、ウィンドウ タイプに基づいてさらに検証関数を呼び出します。

ダイアログでデータが変更されるたびに ActivateOkButton が呼び出されるため、検証関数が複雑すぎる場合は、パフォーマンスの問題が発生することがあります。

AddinLoaded

CAD: Default.ps1

CAD

VDS Inventor Addin または AutoCAD Addin がロードされると呼び出されます。

Addinunloaded

CAD: Default.ps1

CAD

VDS Inventor Addin または AutoCAD Addin がロード解除されると呼び出されます。

GetCategories

Vault:

CAD: Default.ps1

Vault、CAD

この関数は、コンボ ボックス内のカテゴリを表示するために、Vault および CAD の作成ダイアログで使用されます。

既定の実装は、ウィンドウ名に基づいて、すべてのファイル、フォルダ、またはカスタム エンティティ カテゴリのリストを返します。ダイナミック プロパティ(Dynamic Properties)で使用されます。CAD 編集ダイアログ ボックスでは、割り当てられているカテゴリが返されます。

GetNewCustomObjectName

Vault: Default.ps1

Vault

カスタム オブジェクトの作成ダイアログで[OK]ボタンをクリックしたときに呼び出されます。この関数は、新しいカスタム オブジェクトの名前を返します。既定の実装では、作成ダイアログのコントロールから名前 CUSTOMOBJECTNAME の値を取得するか、Vault の採番スキーマが定義されている場合は特殊な _GeneratedNumber プロパティから値を取得します。詳細については、「Data Standard および採番スキーマ」を参照してください。

GetNewFileName

Vault: Default.ps1

Vault

ファイルの作成ダイアログで[OK]ボタンをクリックしたときに呼び出されます。この関数は、新しいファイルのファイル名を返します。既定の実装では、作成ダイアログのコントロールから名前 FILENAME の値を取得するか、Vault の採番スキーマが定義されている場合は特殊な _GeneratedNumber プロパティから値を取得します。詳細については、「Data Standard および採番スキーマ」を参照してください。

GetNewFolderName

Vault: Default.ps1

Vault

フォルダの作成ダイアログで[OK]ボタンをクリックしたときに呼び出されます。この関数は、新しいフォルダの名前を返します。既定の実装では、作成ダイアログのコントロールから名前 FOLDERNAME の値を取得するか、Vault の採番スキーマが定義されている場合は特殊な _GeneratedNumber プロパティから値を取得します。詳細については、「Data Standard および採番スキーマ」を参照してください。

GetNumSchms

Vault:

CAD: Default.ps1

Vault、CAD

この関数は、コンボ ボックス内の採番スキーマを表示するために、Vault および CAD のファイルの作成ダイアログで使用されます。既定の実装ですべてのアクティブな Vault ファイル採番スキーマを返します。既定の採番スキーマは、選択したカテゴリと同じ名前のスキーマです。選択したカテゴリと同じ名前のスキーマが存在しない場合は、Vault 設定で設定した既定のスキーマになります。

GetParentFolderName

Vault: Default.ps1

Vault

フォルダの作成ダイアログで[OK]ボタンをクリックしたときに呼び出されます。この関数は、新しい標準ファイルまたは新しい標準フォルダの関数を使用すると、特定のフォルダの名前を強制するために使用することができます。空の文字列が返される場合、選択されたフォルダが使用されます。

InitializeTabWindow

Vault: Default.ps1

Vault

Vault の Data Standard タブの初期化時に呼び出されます。

InitializeWindow

Vault: Default.ps1

Vault

Data Standard ダイアログの初期化時に呼び出されます。

ItemTitle

Vault: Default.ps1

Vault

Item および ECO オブジェクトのタブで使用されます。既定の実装では、Item または ECO "Title (item,CO)"プロパティの値を返します。

注: {Binding Prop[_XLTN_TITLE_ITEM_CO]} はプロパティ名のため、XAML で直接使用できません。

itemDescription

Vault: Default.ps1

Vault

Item および ECO オブジェクトのタブで使用されます。既定の実装では、Item または ECO "Description (item,CO)"プロパティの値を返します。

注: {Binding Prop[_XLTN_DESCRIPTION_ITEM_CO]} はプロパティ名のため、XAML で直接使用できません。

OnLogOn

Vault: Default.ps1

Vault

ユーザが Vault にログインしたときに呼び出されます。

OnLogOff

Vault: Default.ps1

Vault

ユーザがログオフしたときに呼び出されます。

OnPostCloseDialog

CAD: Default.ps1

CAD

[OK]ボタンをクリックして Data Standard ダイアログを閉じたとき呼び出されます。また、ファイル名が設定される前にプロパティが更新されます。

OnTabContextChanged

Vault: Default.ps1

Vault

Vault のカスタム タブのコンテキストが変更されるときに呼び出されます。タブに表示されているデータを更新するために使用されます。

SetWindowTitle($newFile, $editFile, $name)

Vault、CAD: Default.ps1

Vault、CAD

InitializeWindow 関数から呼び出されます。この関数に入力される値は、CreateMode と EditMode のどちらか、および対象が File、Folder、CustomObject のいずれかによって決まります。返される出力は、ダイアログ ボックスのタイトルとして設定されます。

注: メニュー アイテムの ps1 ファイル(C:\ProgramData\Autodesk\<Vault バージョン>\Extensions\DataStandard\Vault\addinVault\Menus)には、PowerShell 関数の範囲外であるコードが格納されています。このコードはメニュー項目をクリックすると直接実行されます。