Data Standard の $Prop[] 変数

$Prop[] 変数は、Data Standard for Vault で使用すると Vault プロパティ、Data Standard for CAD で使用すると CAD プロパティにアクセスできます。角括弧内にプロパティ名を指定すると、プロパティの値の取得、設定に使用できる iProperty オブジェクトを返します。

タイプ :Common.Wpf.IndexerForwarder、iProperty

特殊プロパティ

通常のプロパティは、プロパティの名前を使用する必要があります。

ただし、$Prop 変数を経由して追加情報にアクセスできる、特殊な読み取り専用のプロパティがあります。このようなプロパティには、アンダースコア(_)の接頭語が付いています。

注: 「有効」列は、オブジェクトを使用する PowerShell ファイルを示します。たとえば、Vault ファイル ダイアログは、PowerShell コードがファイルの作成および編集ダイアログのコンテキストで使用されていることを意味します。

特殊プロパティ

有効

説明

_Category

Vault: ファイル、フォルダ、カスタム オブジェクト

AutoCAD、Inventor

値のタイプ: string

既存の Vault オブジェクトに割り当てられたカテゴリに設定されています。

_CreateMode

Vault: ファイル、フォルダ、カスタム オブジェクト

AutoCAD、Inventor

値のタイプ: bool

Data Standard ウィンドウが作成モードであるかどうかは、PowerShell 関数を使用して判断できます。これは、ファイルを最初に保存する場合です。

_CopyMode

Inventor、AutoCAD

値のタイプ: bool

Data Standard ウィンドウがコピー モードであるかどうかは、PowerShell 関数を使用して判断できます。Data Standard の機能[コピー]および[コピーに置換]に対して、true に設定します。

注: _CopyMode が trueの場合、_CreateMode も trueに設定されています。

_EditMode

Vault: ファイル、フォルダ、カスタム オブジェクト

AutoCAD、Inventor

値のタイプ: bool

Data Standard ウィンドウが編集モードであるかどうかは、PowerShell 関数を使用して判断できます。Data Standard の機能[データシート]に対して true を設定します。

_Format

Inventor

値のタイプ: string

Inventor オブジェクトに割り当てられた形式、またはListValuesの最初の要素に設定されています。

ListValues: List<文字列>のタイプ。ドキュメント タイプに依存する形式のリストが含まれています。
  • 図面: PDF、DXF、DWG
  • モデル: JT、STEP

_FileExt

Vault: ファイル

AutoCAD、Inventor

値のタイプ: string

ファイル拡張子を格納します。

_Filename

Vault: ファイル

AutoCAD、Inventor

値のタイプ: string

拡張子なしのファイル名を格納します。

_FilePath

Vault: ファイル

AutoCAD、Inventor

値のタイプ: string

Vault ファイル パス($で始まる)が含まれます。ファイル名はありません。

_FolderName

Vault: フォルダ

値のタイプ: string

フォルダ名を格納します。

_FolderPath

Vault: フォルダ

値のタイプ: string

Vault フォルダ パス($で始まる)が含まれます。ファイル名はありません。

_GeneratedNumber

Vault: ファイル

値のタイプ: string

生成された番号を格納します。この値は、DSNumSchemeCtrl で設定されます。詳細については、「採番」を参照してください。

_OriginalFileName

AutoCAD、Inventor

値のタイプ: string

コピーまたは図面を含めてコピーのイベント中のソース ドキュメントの名前が含まれています。

_SaveCopyAsMode

Inventor

値のタイプ: bool

値は、Inventor ユーザが[コピーを名前を付けて保存]ボタンをクリックした際に true に設定されます。それ以外の場合には、false に設定されます。

_SuggestedVaultPath

Inventor

値のタイプ: string

直接関連するファイルのパスが含まれます。たとえば、アセンブリ コンテキストで作成されたコンポーネントの親アセンブリのパスや、図面のメイン コンポーネント ビューのパスなどです。

_VaultVirtualPath

Inventor

値のタイプ: string

Inventor プロジェクト ファイル内に定義されている Vault のマッピングされた仮想フォルダを格納します。

_WorkspacePath

Inventor

値のタイプ: string

Inventor プロジェクト ファイルで定義されている作業スペースのパスを格納します。

ローカライズ

角括弧内[]のプロパティ名が _XLTN_ で始まる場合(たとえば $prop["_XLTN_TITLE_ITEM_CO"].Value)、この名前はローカライズされた Vault サーバ バージョンの実際のプロパティ名にマッピングされます。詳細については、「ローカライズ」を参照してください。

オブジェクト iProperty

iProperty オブジェクトは、基礎となる Vault または CAD プロパティのラッパーです。

注: $prop["Title"]の式では、プロパティ "Title" の iProperty オブジェクトのみを返します。プロパティの直接の値は返しません。

プロパティ

イベント

PowerShell では、プロパティは次の構文を使用してアクセスできます。

PowerShell

$fileName = $Prop["_FileName"].Value

XAML バインディングを介して同じオブジェクトにアクセスできます。ただし、構文が少し異なります。

XAML

<TextBox Text="{Binding Prop[_FileName].Value}"/>