Autodesk Vault には、エンジニアリング チームが効果的かつ効率的にデータを作成および管理するのに役立つ、お客様からの要望に基づく機能強化が含まれています。外部製造工程への伝達をスムーズにし、外部設計コラボレーションを支援するために、エンジニアリング設計データを製造サプライヤおよび外部コンサルタントと同期するための新しい機能が追加されました。さらに 2019 リリースは、Inventor BOM ダイアログ内でのファイルのチェックアウトや Vault BOM と CAD BOM の同期など、CAD ユーザの設計エクスペリエンス改善の新たな一歩となります。最後に、管理者が追加のロールを作成および管理できるようにするための、カスタム ロール機能が追加されました。
外部および内部のコラボレーションの促進
設計データをサプライヤおよび外部コンサルタントと簡単に連携するとともに、内部コラボレーションを改善してエンジニアリング外のチーム メンバーが正しい設計バージョンにアクセスできるようにします。
Project Sync の機能を活用した外部コラボレーション
企業は、外部コンサルタント、顧客、およびサプライヤとの CAD ドキュメントのコラボレーションを必要とします。企業のファイアウォールを越えてドキュメントの共有およびコラボレーションが行われることはよくあります。正しいファイルを適時に使用でき、サイズやドキュメント数に関係なく簡単に交換できることが非常に重要です。
Vault Professional 2019 に含まれている Project Sync は、Vault、サポートされる Autodesk クラウド ドライブ、Fusion Team 間でのファイルおよびフォルダの同期を提供します。
クラウド ドライブ マッピングおよびフィルタ機能は、管理者が特定の共有メンバーと共有するデータ サブセットを制御および指定するために役立ちます。さらに、参照されるすべてのデータおよびプロジェクト リンクが収集され、自動的に共有されます。
Project Sync には次の機能が含まれています。
- CAD 関係の認識および参照の処理
- 複数のマッピングの定義と管理
- 同期は、いずれかの方向または両方向で機能します。
- 同期をスケジュール設定するためのオプション
- アップロードするファイルをフィルタで選択
- ファイル リンクを使用して、Vault 内の複数フォルダのファイルをクラウド ドライブの 1 つのフォルダと同期する機能
サポートされるクラウド ドライブ
Fusion 360 ドライブにアクセスするには、まず、Desktop Connector をインストールします。
共有ビュー
共有ビューに対して以下の機能強化が行われました。
- 共有ビューを作成するときに、Inventor の .ipt ファイルと .iam ファイルのパブリッシュ オプションを使用できます。
- 再度コピーする必要がある場合に備えて、[アップロード完了]ダイアログに[リンクをコピー]オプションが再表示されます。
内部コラボレーションの改善: Thin Client
Thin Client の[履歴]タブに最新のリリース済みバージョンのみを表示する管理者用の設定オプションを追加することにより、エンジニアリング外のチーム メンバーが最新のリリース済み設計データにアクセスすることができます。
設計ワークフローの強化
Autodesk Vault 2019 では、設計ワークフロー全体の強化によって、引き続きエンジニアリング生産性に重点を置いています。
Inventor および AutoCAD Add-In
- Inventor の部品表エディタのコンテキスト メニューからファイルをチェックアウトすることができます。
- [Vault から配置]を使用するときに、[廃番]ステータスのアイテムは表示されません。
レポート
Vault Workgroup および Vault Professional には Microsoft Report Viewer 2015 が含まれています。サンプル テンプレートは 2015 に移行されました。
アイテム ファイル リンクのステータス
アイテム マスタを表示するときに、1 次、2 次、またはデザイン ドキュメントのファイル リンクを更新する必要があるかどうかを確認することができます。これは、CAD BOM と Vault BOM が同期されていることを確認するのに役立ちます。
: アイテムは最新です
: アイテムを更新する必要があります
管理エクスペリエンス
ロールを管理する
[ロールの権限]ダイアログは[ロール管理]ダイアログになりました。カスタム ロールを作成、編集、コピー、および削除できます。ダイアログにロールの説明が含まれるようになったため、ロールの管理がより簡単になります。
ロールを作成またはコピーするときに、必要に応じて権限を追加または削除することができます。
Autoloader の機能強化
- スキャン完了後に、ダイアログの[ファイルの従属関係]領域で[参照先]タブを使用できるようになりました。このタブでは、選択したファイルの親が表示されます。
- ドキュメント編集者(レベル 2)ロール、または以下の権限を持つ新規カスタム ロールに割り当てられているユーザは、Autoloader を実行できます。
- フォルダの作成、削除、読み取り、名前変更
- ファイルの作成、削除、読み取り
- Vault の取得オプション
- ジョブ キューの追加
- [ファイルの従属関係]タブでファイルをフィルタします。[ステータス]列のラベルの上にマウスを移動すると、フィルタ アイコンが表示されます。使用可能なフィルタ オプションから選択するには、フィルタ アイコンをクリックします。
- スキャン進行状況では、現在のファイルとファイルの合計数が示されます。
- フィルタ リスト オプション(静的リスト)には、[すべて]、[ファイルが見つかりません]、[無効なファイル形式]、および[ファイルを読み取れません]が含まれます。
- 循環参照がある DGN ファイルが正常にアップロードされ、関係が維持されるようになりました。
Vault の管理
- ライフサイクル変更条件では、値フィールドでブール演算子「OR」および「NOT」の追加がサポートされます。
- [Vault 設定]オプションの[デザイン ファイルのチェックインを無効にする]がオンになっている場合、Solidworks、Microstation、および Pro/E からの設計ファイルを適切なアプリケーションからチェックインする必要があります。これにより、従属関係が維持されるようになります。
Data Standard のインストール
Vault Data Standard は、以前のように別のインストーラとしてではなく、Vault Client の[ツールとユーティリティをインストール]セクションで使用できるようになりました。