モーフの代わりに Physique を使用して、顔のアニメーションを作成することができます。これを実行するには、キャラクタの顔に追加のリンクを設定する必要があります。メッシュの頭の適切な位置に 3ds Max のボーンまたは他のオブジェクトを設定することにより、スケルトン構造を定義して顔の各部分を動かすことができるようになります。
複数のボックスによって、顔のスケルトン構造が形成されます。
また、スプラインを Biped の頭とリンクさせてメッシュを変形することもできます。Physique の[ボーン](Bones)ロールアウトで[追加](Add)を使用し、ビューポート内でスプラインをクリックすると、Physique が適用されているキャラクタにスプラインを追加できます。
スプラインを使用した表情豊かな顔のアニメーション
標準的な顔のスケルトン構造には、以下の要素が含まれます。
通常、下唇のボーンは顎にリンクし、上唇、顎、および目のボーンは主要頭部ボーンにリンクする必要があります。
顔のボーンのリンク
3ds Max のボーン以外のオブジェクトを使用する場合は、ボーンとして使用する各オブジェクトの終端にダミー オブジェクトを作成し、それらを対応するボーンにリンクしてから Physique を適用する必要があります。この操作が必要なのは、Physique のリンクが、階層の最後のオブジェクトではなく、最後から 2 番目のオブジェクトの終端に接続されるためです。つまり、ダミー オブジェクトを作成してボーンにリンクしない場合、Physique のリンクはボーンの終端に接続されません。
ボーンの終端に作成されたダミー オブジェクト
顔に沿ってアニメートするメッシュ オブジェクト(目や髪など)は、Physique を適用するまでボーン構造にリンクしないでください。Physique を適用する前にリンクすると、それらのオブジェクトはボーンとみなされます。これらのオブジェクトは、Physique を適用した後に、主要頭部ボーンにリンクできます。
このような頭部とボディ メッシュをキャラクタのボディで使用するときには、頭部をボディ メッシュにアタッチする方法と、頭部をボディ メッシュから分離する方法があります。
頭部は、できる限り、ボディ メッシュから分離した状態で使用してください。人間のキャラクタの場合、ほとんどはこの方法で適切に機能します。ほとんどのキャラクタ アニメーションでは、首の下側のビューはないため、頭部とボディが分離していることに気づかれることはほとんどありません。分離した頭部を使用すると、顔のアニメーションを制御しやすくなります。
分離した頭部を使用する場合には、Physique を頭部のメッシュにだけ適用してください。[ノードへのアタッチ](Attach to Node)をクリックして、主要頭部ボーンを選択します。リンクをクリックして、ボーンの終端に接続していることを確認します。次に、主要頭部ボーンを Biped の頭部にリンクします。
キャラクタの頭部がメッシュに接続されている場合は、Physique を適用する前に、主要頭部ボーンを Biped の頭部にリンクしてください。Biped の頭部を主要頭部ボーンとして使用して、顔のボーンを Biped の頭部に直接リンクしてもかまいません。Physique を適用して[ノードへのアタッチ](Attach to Node)をクリックするときに、Biped の COM を通常の方法で選択します。
Physique を頭部または構造全体に適用した後で、顔のボーンのエンベロープおよび頂点割り当てを調整できます。調整方法は、Biped の他のボーンの場合と同じです。
Physique を構造に適用したら、ボーンを回転または移動してアニメートできます。ボーン アニメーションのカスタム ユーザ インタフェースを設定するときは、3ds Max マニピュレータを使用します。
Physique と顔のボーンを使用してアニメートした表情
唇の同期アニメーションを実行するときは、トラック ビューでサウンド トラックをロードします。タイム スライダを動かすと、サウンドを位置付けて、ダミーを適切な位置にキーフレーミングすることができます。
唇の頂点への不適切なリンクの影響を排除するには:
複雑な顔のボーン構造の作業をする場合、下唇のエンベロープは上唇の頂点に影響を与えます。また、逆の場合も同様です。通常、このような影響は[頂点](Vertex)サブオブジェクト レベルで修正できます。